2024/03/30

🟧小林製薬「紅麹」健康被害、滋賀県も4件確認 50歳代女性が一時入院

 小林製薬(大阪市)の「 紅麹(べにこうじ)」成分を含むサプリメントを摂取した人に健康被害が確認された問題で、滋賀県は29日、大津市を除く県内の男女4人の健康被害を確認したと発表しました。 倦怠(けんたい)感など関連が疑われる症状があり、うち1人は腎機能の低下などで一時入院したといいます。

 入院したのは50歳代の女性で、昨年4月から今年1月に「紅麹コレステヘルプ」を摂取。吐き気や尿の泡立ちなどの症状で医療機関を受診し、腎機能の低下により1月下旬から2月中旬に入院しました。現在も通院しています。

 ほか3人のうち、40歳代の男性は医療機関は受診していないものの、手の指の痛みなどの症状を訴え、30歳代の男性は自覚症状はないものの、尿に潜血の疑いがあります。この2人も紅麹コレステヘルプを摂取していました。

 ほかに、同社のサプリを摂取したという1人がむくみなどを訴えており、県が詳細を確認しています。

 県によると、同社から被害状況の報告を受けた大阪市から県内の2人についての調査依頼がありました。ほかの2人については28、29両日に、県の保健所に直接相談がありました。

 滋賀県生活衛生課食の安全推進室は、「紅麹関連商品は摂取せず、万が一、摂取後体調が悪くなった場合は医療機関を受診し、保健所にも届けてほしい」と県民に呼び掛けています。

 2024年3月30日(土)

2024/03/29

🟧小林製薬「紅麹」問題、コールセンター開設 厚労省など

 武見敬三厚生労働相は29日の閣議後の記者会見で、小林製薬の紅麹(べにこうじ)原料を含む機能性表示食品による健康被害を巡り、対応のためのコールセンターを設置すると発表しました。一般消費者や事業者からの問い合わせに消費者庁と合同で対応します。

 29日15時から受付を開始します。受付時間は9時から21時で、土日祝日も対応します。電話番号は03-3595-2760で、個人の健康被害に対する不安や、事業者が受ける恐れのある中傷などへの対応を想定しています。

 関係する他の省庁との情報共有や行政対応を円滑に進めるため、消費者庁などとの連携室を厚労省内に設置したことも明らかにしました。

 厚労省は国立医薬品食品衛生研究所で健康被害の原因物質の検証などを進める方針で、武見厚労相は「国民の不安を払拭するべく、引き続き関係省庁と連携して取り組む」と語りました。

 厚労省内に医薬品行政などを所管する関係部署によるタスクフォースも設置しました。

 武見厚労相は回収対象となっている「紅麹コレステヘルプ」は28日時点で4350個回収され、回収率は約0・4%との報告を受けたと明らかにしました。

 2024年3月29日(金)

2024/03/28

🟧せんべい1製品、福岡市の会社が機能性表示食品の届け出を撤回 紅麹原料を使用

 健康被害が報告されている小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」問題で、同じ原料を使った製品を販売する福岡市の会社が27日、消費者庁に対し「機能性表示食品」の届け出を撤回したと発表しました。

 届け出の撤回を申し出た製品は「悪玉コレステロールを下げるのに役立つ 濃厚チーズせんべい」です。

 販売していた福岡市博多区の「ZERO PLUS」によりますと、3月15日から販売を始め、約700袋を出荷していて、22日から自主回収を進めていました。

 今後、健康を増進する目的の「機能性表示食品」として販売を継続することはできないと判断し、消費者庁に届け出の撤回を申し出たとしています。

 27日現在、健康被害は確認されていないということです。

 小林製薬も26日、回収対象の製品を含め、計8製品の機能性表示食品の届け出を撤回しています。

 2024年3月28日(木)

2024/03/27

🟧イオンも「紅麹」使用7品目を自主回収 トップバリュの「回鍋肉の素」「高菜ピラフ」「肉まん」など

 大手スーパー「イオン」が、小林製薬の「紅麹(べにこうじ)」を使ったプライベートブランド商品を自主回収します。

 小林製薬からは、想定と異なる成分が含まれている可能性はないとの報告を受けたものの、慎重を期して回収を決めたといいます。

 回収する7品目のトップバリュベストプライス商品は、「回鍋肉の素」や「高菜ピラフ」、「麦麹使用でふんわり肉まん」などで、イオンなどのスーパーやまいばすけっと、ウエルシア薬局の店舗で販売していましたが、売り場からも撤去します。

 現時点で健康被害は確認されていません。イオンは「安全性や流通経路が確認された場合、販売を再開する」としています。

 イオンは該当商品の購入者に対し、購入した店舗かフリーダイヤルに問い合わせるよう呼び掛けています。購入者は店舗に商品やレシートを持ち込めば返金を受けられます。

 問い合わせは通話無料の「トップバリュお客さまサービス係」、電話(0120)054845。受付時間は月~土、午前10時~午後5時まで。

 この問題を受け、大阪市は27日午後、食品衛生法に基づく行政処分を出し、「紅麹コレステヘルプ」を含む3つの商品約100万個を回収するよう命じました。

 小林製薬は、自社で製造した「紅麹原料」を食品メーカーなどに供給しており、これまでに小林製薬を含め、国内36社が自主回収や販売中止を発表しています。

 2024年3月27日(水)

2024/03/26

🟧小林製薬の「紅麹」を含む機能性表示食品、摂取後に1人死亡 76人入院、7人が通院

 小林製薬は26日、健康被害の恐れがあるとして自主回収を決めた紅麹(こうじ)原料を含む機能性表示食品を約3年間継続して摂取したとみられる1人が、腎疾患で2月に死亡していたと発表しました。居住地や性別、年齢は明らかにしていないものの、2021年4月~2024年2月に同社製造の「紅麹コレステヘルプ」を通信販売で定期的に購入し、計35袋に上りました。摂取と死亡との因果関係が疑われるとして調べます。一連の問題で、死亡につながった可能性がある事例の判明は初めて。

 死亡した人の遺族から小林製薬に対し、23日にメールで情報提供があったといいます。同社は26日に遺族と面会して病名などの詳細を確認する予定。

 紅麹を使った機能性表示食品の摂取で腎疾患などの症状が出たとして、小林製薬は22日に「紅麹コレステヘルプ45粒15日分」、「紅麹コレステヘルプ90粒30日分」、「紅麹コレステヘルプ60粒20日分」、「ナイシヘルプ+コレステロール」、「ナットウキナーゼさらさら粒GOLD」の5製品の自主回収を発表しました。現時点で製品と腎疾患などとの関連性の有無は確定していないと説明しています。

 新たに健康被害を訴えて入院している事例が約50件判明し、26日午前10時45分現在で76人が入院、7人が通院したことがわかっています。一時、人工透析が必要になった人もいます。

 紅麹原料は飲料や食品メーカーなど52社に供給していたことも明らかになりました。メーカー側では商品の自主回収発表が相次いでおり、被害規模は今後さらに拡大する可能性があります。

 武見敬三厚生労働相は26日の記者会見で、全国の自治体に健康被害の情報があれば報告するよう呼び掛けているとして「原因究明や製品の自主回収、健康被害の拡大防止を図る」と述べました。

 2024年3月26日(火)

🟧第一三共、3種混合ワクチンの製造販売承認を申請 承認されれば約30年ぶり

 製薬大手の第一三共は25日、麻疹(はしか)、おたふく風邪、風疹の3種混合ワクチン(MMRワクチン)の製造販売承認について、同日付で厚生労働省に申請したと発表しました。3種混合により接種回数が減り、接種を受ける人の負担軽減が期待されます。

 承認申請したワクチンは弱毒化したウイルスを用いる生ワクチン。すでに日本で定期接種の対象となっている同社の麻疹(はしか)、風疹2種混合ワクチン(MRワクチン)に、広く世界で使われているおたふく風邪ワクチン株を混合しました。 

 日本では麻疹(はしか)、風疹の2種混合ワクチンは小学生になるまでに公費で接種できる「定期接種」で、おたふく風邪ワクチンは「任意接種」となっています。3種混合ワクチンが承認されれば、これまで任意でおたふく風邪ワクチンを接種していた場合と比べると、接種回数を2回から1回に減らすことができます。

 MMRワクチンは世界で広く普及しています。一方、日本では1989年以後、MMRワクチンによる健康被害が起き、1993年に定期接種を中止した経緯があります。今回は当時問題となった接種による無菌性髄膜炎の副作用の発症が極めて少ないとされ、世界で広く使われているおたふく風邪ワクチン株を混合します。承認されれば約30年ぶりに日本でMMRワクチンが接種に使われることになります。

 2024年3月26日(火)

2024/03/25

🟧薬の供給停止や出荷制限情報を随時公表へ 厚労省ホームページで、4月から

 風邪薬やせき止めなどの医薬品の供給不足が長引く中、厚生労働省は今年4月から、薬の供給停止や出荷制限についての情報をホームページで随時公表することになりました。医療機関や薬局が代わりの薬を確保するなどの対策を取るための情報として役立ててもらうことにしています。

 医薬品を巡っては、2020年末以降、ジェネリック医薬品(後発薬)メーカーによる不祥事が相次ぎ、業務停止命令などで生産量が減少したことなどを切っ掛けに供給不足が続いています。

 現在は、日本製薬団体連合会が供給情報をホームページで公開していますが、1カ月に1度の更新で、即時の情報は反映できず、直近の薬の供給状況を医療機関などが把握できないことが課題になっていました。

 こうした状況を受けて、厚労省は今年4月から、医師が処方する医薬品のうち、供給が停止したり、出荷に制限がかかった薬の情報をホームページで随時公表することになりました。 

 医療機関や薬局が、代わりの薬を確保するなどの対策を取るための情報として役立ててもらうほか、厚労省も供給状況を見極めた上で、代わりになる薬を作っているメーカーに増産を依頼することにしています。

 日本製薬団体連合会の調査によりますと、今年1月末時点で、1万7905品目の医薬品のうち、25・9%に当たる4629品目で出荷量を調整する「限定出荷」や「供給停止」が行われ、依然として多くの医薬品の供給が不安定で、医療機関や薬局で、必要な医薬品の入手が困難な状況が続いているということです。

 2024年3月25日(月)

🟥医療機関の受診、原則マイナ保険証の利用に 従来の保険証も3月までOK

 12月2日から、会社員やその家族が加入する健康保険組合の健康保険証に代わって、マイナンバーカードに健康保険証の機能を持たせた「マイナ保険証」の利用が原則となった。1日までですべての健康保険証の有効期限が切れたため。厚生労働省は患者が期限切れの保険証を提示しても、来年3月末まで...