2026/03/03

🟥ドクターヘリ、東京都や関西地方など各地で運休 整備士不足の影響広がる

 医師や看護師が救命医療にあたりながら患者を搬送するドクターへリについて、東京都や関西地方など各地で一定期間、運航を休止するケースが出ている。運航を担う法人でヘリの整備士が不足しているためで、東京都では4月以降の運航のめどが立たないなど、影響が広がっている。

 都のドクターヘリは2022年から日中の時間帯、多摩地域を中心に年中無休で運航してきた。多摩地域の約200カ所の着地地点を活用することで、救急車よりも迅速に患者を搬送できるとされる。2024年度には1566回運航し、341人の患者を病院に搬送した。

 都の説明によると、ヘリの運航は事業開始当初から学校法人「ヒラタ学園」が担ってきたが、整備士が足りず、昨年8月と10月以降は月5〜8日程度運休。今月5~10日と16~26日も運休する予定という。

 ヒラタ学園との契約は今月末で終了する予定で、4月以降については新たな運航事業者が見付かっていないという。

 運休中は消防や医療機関と連携して陸路や消防ヘリで救急搬送するといい、都の担当者は「できるだけ早く再開したい。救急医療体制に支障がないように対応する」と話している。

 近畿6府県と徳島、鳥取の両県などでつくる関西広域連合管内でも現在、ヒラタ学園がドクターヘリ8機の運航を担っている。やはり整備士不足のため、昨年7月以降、交代で運休している。2026年度は同学園から別の運航会社に委託契約を切り替える動きが出ているが、現時点では6機の運航しか見通せていないという。

 同連合広域医療局の事務局がある徳島県によると、ドクターヘリは連合や各病院が委託契約する形で運航している。

 うち京都府や滋賀県などで運航する「京滋ヘリ」は、2026年度から中日本航空(愛知県)が担うことが決まった。鳥取県は、つくば航空(茨城県)との契約に向けて調整を進めている。

 さらに、大阪府、徳島県での運航ヘリについても、ヒラタ学園とは別の運航会社との協議が続いているが、4月以降の見通しは立っていないという。

 一方、奈良、和歌山、兵庫の3県では、2026年度もヒラタ学園による運航が決まっており、京都府、兵庫県、鳥取県をカバーする「3府県ヘリ」もその方向で調整している。

 2026年3月3日(火)

🟥岐阜市の40代男性、はしかに感染 岐阜県内では今年初の感染確認

 岐阜市は2日、同市の40代男性がはしか(麻疹)に感染したと発表した。男性は他人に感染させる恐れがある時期に商業施設を利用しており、市ははしかを疑う症状が出た場合は保健所に連絡するよう呼び掛けている。

 市感染症・医務薬務課によると、男性は2月10~13日に東南アジアに滞在。同28日に医療機関を受診し、市衛生試験所の遺伝子検査で感染が判明した。現在は回復傾向にあるという。

 男性は同23日午後5~6時ごろ、岐阜市下土居のウエルシア岐阜鷺山店を利用していた。

 市は、同じ時間帯に店舗を利用し、はしかを疑う症状が現れた場合は、最寄りの保健所まで連絡するよう呼び掛けている。

 はしかは潜伏期間が10~12日間程度で、発熱やせき、鼻汁、結膜の充血、発疹などの症状が出る。

 岐阜県内でのはしかの感染者の確認は、昨年5月以来。

 2026年3月3日(火)

2026/03/02

🟥コクミンの薬局、管理薬剤師が違法兼務 計12店舗、調剤報酬返還へ

 ドラッグストアチェーン「コクミン」(本社・大阪市)が運営する調剤薬局で、責任者である「管理薬剤師」が、複数の店舗で兼務する不適切な運用が続いていたことがわかった。管理薬剤師は患者の健康管理などのため現場での勤務が求められ、一つの店舗への専従が医薬品医療機器法(薬機法)で義務付けられている。同社は兼務が同法に抵触すると認め、調剤報酬の返還を検討する。

 コクミンによると、管理薬剤師の兼務は大阪府、兵庫県、福岡県の計12店舗で確認された。体調不良などで管理薬剤師らが欠員となって営業が難しくなった店舗に、この12店舗から管理薬剤師を派遣していた。

 派遣された管理薬剤師が、利用客から処方箋(せん)を受け付けて調剤する際、その店舗の管理薬剤師の印鑑を使って発覚を免れていた事例もあった。派遣元の店舗は別の薬剤師らが業務に当たっていたという。

 兼務は、複数の店舗を統括するエリアマネジャー2人の指示で続いてきた。2人は会社側に、法令違反を認識していたが、通常通りに開店させることを優先したという趣旨の説明をしているという。

 昨年末に内部通報で発覚した。コクミンは各地の保健所などに報告し、指導を受けているという。同社は通報時点から過去1年間に逆上って兼務を確認。過去3年間をめどに調査を続け、期間中の調剤報酬について「返還も含めて適切に対応を進めていく」としている。調剤報酬は、調剤や服薬指導などに対して公的な保険制度から受け取る対価。

 コクミンはホームページに、「薬剤師が不在の際に閉局する判断基準を明確化し、再発防止を徹底する」とした。

 2026年3月2日(月)

2026/03/01

🟥救急隊の蘇生中止方針が増加 241消防本部で文書化

 がんや老衰などで終末期を迎えた高齢者らが蘇生措置を望まない意思をあらかじめ示していた場合、119番で到着した救急隊が、かかりつけ医などの指示で措置を中止できるとの方針を文書化する消防本部が増え、全国で少なくとも241に上ることが2月26日、日本臨床救急医学会の調査でわかった。回答の4割に当たる。

 心臓マッサージなどを望まない本人の意思が書面や家族の話で明らかになった際、一定の条件下で中止を認める内容。「人生の最終段階」を迎えた人の意思を尊重する取り組みの広がりが示された。

 同学会は2017年、中止する際の標準的な手順を盛り込んだ提言を発表。今回の調査によると、同様の方針を2016年以前に文書化した消防本部は39だったが、2017年以降は200と大幅に増えた(時期不明が2)。

 調査は2025年2~3月、全国720消防本部を対象に実施し、570本部が回答。それによると、241本部(42%)が蘇生措置の中止を認める方針を策定済みだった。うち170本部が、中止に際してかかりつけ医によるオンライン指示を必須としている。

 2026年3月1日(日)

2026/02/28

🟥心の健康診断「ストレスチェック」を2028年から全企業に義務付け 問われる実効性

 従業員のストレス状態を調べ、必要に応じて医師との面談を促す「ストレスチェック」制度が、2028年5月までにすべての企業で義務付けられる見通しとなった。これまでは従業員50人以上の事業所に限定していたが、対象を拡大する改正労働安全衛生法が昨年5月に成立した。ただ、制度導入後の10年で精神障害の労災支給の決定件数は2倍超に増加。分析方法を巡る課題も浮上しており、有用性を疑問視する声もある。

 ストレスチェックは従来、産業医設置義務がない従業員50人未満の小規模事業所については「努力義務」とされてきた。

 厚生労働省の実態調査によると、実施している事業所の割合は50人以上では8~9割で推移しているが、50人未満では約3割。厚労省が策定した第14次労働災害防止計画では、小規模事業所でも2027年までに50%以上とするが、達成のハードルは高い。

 特に問題視されているのが、小規模事業所でのメンタルヘルス対策自体の低調ぶりだ。対策に取り組む事業所自体は増加傾向にあるものの、2024年の実態調査では50人以上の事業所が94・3%なのに対し、30~49人で69・1%、10~29人で55・3%で、小規模事業所ほど少なかった。

 厚労省はストレスチェックを全事業所に義務付けることによって、メンタルヘルス対策の底上げを図りたい考えで、2月25日にはホームページに小規模事業所向けの実施マニュアルも掲載。「十分な準備期間を設ける」とし、施行は同法公布後の3年以内とした。

 そもそもストレスチェックは従業員が心身の状況に気付く機会とし、会社側の職場環境の把握と改善につなげる目的で導入された。

 ただ、導入されてから10年以上が経ち、ストレスチェックだけでは制度の本来の目的であるメンタルヘルス不調を未然に防げていないのが現状だ。

 仕事が原因で精神的な障害を抱える労働者は増えている。2024年度の労災支給は1055件と、制度が導入された2015年の472件に比べ倍以上にまでなっていた。

 厚労省関係者によると、今回の制度改正に向け、メンタルヘルス対策を検討する厚労省の作業部会では制度の有用性を高めるため「努力義務としている集団分析を義務化するべきだ」との意見もあった。

 「集団分析」は、ストレスチェックを行った医師などが、個人の結果を部署など一定の規模の集団ごとに集計し、分析。会社側が分析結果をもとに、必要に応じて従業員の負担を軽減できるよう職場環境の改善を図るものだ。

 しかし、集団分析の実施状況は、50人以上の事業所でも約5割にとどまっており、今回も履行水準の判断が困難として見送られた。厚労省によると、集団分析をしなかった理由について、必要性を感じなかった▽時間的余裕がなかった▽マンパワーや費用を確保できなかった―と答えた事業所が多かったという。

 厚労省の担当者は、「ストレスチェックは集団分析から環境改善までを含めた一体的な制度。現状では義務化は時期尚早と判断したが、実施が進むよう実際に導入した事業所の取り組みを周知するなど働き掛けていく」と説明する。

 今回の法改正では集団分析の義務化や、新たなメンタルヘルス対策を検討するよう求める付帯決議が付けられた。国は来年度以降、これまでのメンタルヘルス対策の効果を検証し、議論を進める方針だ。

 2026年2月28日(土)

2026/02/27

🟥東京都が難病患者を職員採用へ 「都庁が率先」柔軟な働き方を認める

 東京都は2026年度から、難病患者を対象とした都職員の採用選考を始める。小池百合子知事が26日、都議会一般質問での答弁で明らかにし、「都庁の率先行動により、難病や障害の有無にかかわらず、誰もが能力を発揮して活躍できる社会の実現につなげていく」と語った。

 都によると、採用の対象とする難病は、障害者総合支援法で支援が特に必要とする376疾病に加え、都が独自に医療費を助成している8疾病の患者。症状は千差万別で継続的な治療を受けている患者も多く、採用選考に際しては個別の相談に応じて必要な対応をとるほか、採用後も柔軟な働き方を認め、業務内容にも配慮するという。

 20274月からの勤務を想定し、採用者数や選考の時期といった詳細は今後検討する。

 民間企業の障害者の法定雇用率は現在2・5%で、7月には2・7%に引き上げられる。ただ、雇用義務の対象は障害者手帳を持つ身体・知的・精神障害者で、手帳を持たない難病患者は法定雇用率には含まれない。

 2022年の厚生労働省の調査では、難病と診断された人は推計で126万4000人いるものの、36・5%に当たる46万1000人が障害者手帳を持っていない。 

 厚労省は難病患者を法定雇用率の算定対象にすることも検討しているが、都は国の動きに先駆けて採用に乗り出すことで、難病患者が就労しやすい環境づくりを進めたい考えだ。

 2026年2月27日(金)

🟥マダニ感染症「SFTS」、70代女性が感染 今年初確認、鹿児島県が注意呼びかけ

 鹿児島県は26日、マダニが媒介するウイルス感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」に、肝属(きもつき)郡の70代女性が感染したと発表した。県内での感染確認は今年初めて。

 県感染症対策課によると、女性は悪寒や意識障害の症状があり、12日に入院。16日に陽性を確認した。かまれた跡は確認できず、接触場所も不明という。

 SFTSはウイルスを保有するマダニに刺されて感染し、6日〜2週間程度で発症する。致死率は約30%。マダニの活動が活発な春から秋にかけての感染が多い。

 県内では2025年に、9件(うち死亡1人)の報告があった。

 同課は「山林や草むらに入る時は長袖、長ズボン、足を完全に覆う靴を着用して予防してほしい。かまれた場合は無理に引き抜かず、医療機関を受診して」と呼び掛けている。

 2026年2月27日(金)

🟥ドクターヘリ、東京都や関西地方など各地で運休 整備士不足の影響広がる

 医師や看護師が救命医療にあたりながら患者を搬送するドクターへリについて、東京都や関西地方など各地で一定期間、運航を休止するケースが出ている。運航を担う法人でヘリの整備士が不足しているためで、東京都では4月以降の運航のめどが立たないなど、影響が広がっている。  都のドクターヘリ...