女児の外陰部から膣にかけて細菌が侵入し、炎症を起こす疾患
陰門膣炎(ちつえん)とは、女児の外陰部から膣にかけて細菌が侵入し、炎症を起こす疾患。外陰膣炎とも呼ばれます。
子供の外陰部や膣の皮膚はとても薄く、細菌などの侵入を受けやすい上、成人女性で膣内を酸性に保ち感染を防いでいる外陰部の常在菌もいないため、女児に起こりやすいと考えられています。皮膚にいるブドウ球菌や溶連菌、腸内にいる大腸菌などが原因菌になります。
発症すると、おむつやパンツに黄色や薄緑色の下り物が付いていることがあります。年齢によっては、外陰部が赤くなり、かゆみや痛みを訴えることもあります。ただれたりすると、少量の出血をみます。
時には、尿道のほうにも細菌が入って膀胱(ぼうこう)炎を起こすこともあり、下り物に膿(うみ)が混じります。また、かゆみのためかきむしって、さらに二次的に細菌感染を起こすことがあります。
数カ月間で2〜3回繰り返す女児もいます。何度も繰り返す場合には、小陰唇癒着症や処女膜閉鎖症が原因になっていることがあります。
おむつやパンツに下り物が付着するだけでなく、かなり臭いのですぐに気付きます。気付いたら小児科、ないし婦人科を受診してすぐに治療してもらいます。
陰門膣炎の検査と診断と治療
小児科、ないし婦人科の医師による診断では、外陰部や膣前庭の状態を視診した上で、膣の粘膜をぬぐって細菌の培養を行い、原因になった病原体を検査します。
小児科、ないし婦人科の医師による診断では、抗生剤の外用剤を処方します。場合によっては、抗生剤の内服薬も処方します。
家庭では、女児の外陰部から膣にかけて、せっけんはあまり使わずにお湯でよく洗うようにして、下り物、汚れをよく落として、処方された抗生剤の外用剤を塗ります。抗生剤の内服薬も処方されたら、医師の指示通りに服用させます。
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