子供を中心に感染する「咽頭結膜熱」、いわゆる「プール熱」は、患者が多い状態となって5週連続で増加していましたが、最新のデータでは前の週より患者の数が減少に転じました。専門家は「今年は引き続きさまざまな感染症に注意が必要だ」と指摘しています。
「咽頭結膜熱」、いわゆるプール熱は、子供を中心に高熱や結膜炎などの症状が出るウイルス性の感染症で、せきやくしゃみなどの飛まつで感染するほか、ウイルスが付着したタオルやプールでの接触などを介しても感染します。
国立感染症研究所によりますと、9月10日から24日までの1週間に全国約3000の小児科定点医療機関から報告された患者の数は4126人で、前の週よりも400人余り減りました。1医療機関当たりでは、前の週より0・14人少ない1・31人となりました。過去10年で2番目に多い患者数です。
地域別では、福岡県が4・44人、沖縄県が3・61人、大阪府が3・55人と国の警報レベルの目安となる「3」人を超えていて、このほか、佐賀県が2・39人、大分県が2・36人などとなっています。
子供の感染症に詳しい国立病院機構三重病院の谷口清州院長は、「プール熱はピークを超えたと思うが、今年はほかにもさまざまなウイルス感染症が交錯している状況で注意が必要だ。すでにインフルエンザの流行が始まっている地域もあるので、親も子もワクチンを打つなど対策をとってほしい」と話しています。
2023年10月3日(火)
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