自殺の調査や支援に当たる一般社団法人「いのち支える自殺対策推進センター」がまとめた調査によりますと、昨年の妊産婦(妊娠中および産後1年以内)の自殺者数は44人でした。このうち妊娠中は12人、産後2カ月以内は7人、産後3カ月〜1年以内は25人だったということです。
妊産婦の自殺者数について記録されるようになった2022年以降の3年間では、妊産婦の自殺者数は合わせて162人に上りました。
また、自殺者数を出生数で割った妊産婦の自殺死亡率をみてみると、妊娠中の場合は20歳〜24歳が、産後の場合は40〜44歳が最も高い結果となりました。この傾向は3年間の調査で変わらず、調査団体は、この年代が妊産婦の自殺のハイリスクグループであるとしています。
自殺の原因・動機の調査では、パートナーがいる場合は、妊娠中・産後ともに、「家庭問題」を原因に挙げる割合が最も高かったということです。また、その「家庭問題」の内容としては、「子育ての悩み」を挙げた割合が全体の8割以上に上り、最も多くを占めました。
調査団体は、「妊娠中や産後まもない女性が自殺で亡くなることは、本人にとってはもちろん、パートナーや家族のその後の人生に非常に大きな影響を与える」と指摘。その上で、「リスクが高いグループにはより重点的な支援を行いつつ、それ以外の人についても100%行き届く支援が大切だ」といいます。また、「妊娠にまつわるSOSの電話相談も増えてきているので、一人で抱えずにまずは声に出してほしい」としています。
2025年7月14日(月)
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