2022/08/16

🍾ペットボトル症候群

継続して大量に清涼飲料水を摂取することで、血糖値が上昇し、倦怠感や昏睡などが起こる疾患

ペットボトル症候群とは、ペットボトルに入った清涼飲料水やスポーツドリンクなどを大量に飲み続けることによって、糖尿病の悪化した状態が起こる急性疾患。医学上の正式名称では、軽症の場合を清涼飲料水ケトーシス、重症の場合を清涼飲料水ケトアシドーシスと呼びます。

継続して大量に、糖分の多いジュースなどの清涼飲料水を摂取することで、水に溶けている糖分は吸収されやすいために血糖値が上昇し、血糖値を一定に保つホルモンで、膵臓(すいぞう)から分泌されるインスリンの働きが一時的に低下します。インスリンが欠乏すると、ブドウ糖をエネルギーとして使えなくなり、脂肪などを分解します。その際に、脂肪酸からできるケトン体と呼ばれる代謝成分が、血液中に過剰に増えます。ケトン体は酸性物質で、血液が酸性化(ケトーシス)したり、ひどく酸性化(ケトアシドーシス)したりして、ペットボトル症候群が発症します。

症状としては、のどが異常に渇くことから多量の清涼飲料水を欲しがるようになり、上昇した血糖値によって尿量が増え、体重が急激に減少し、倦怠(けんたい)感を覚えます。週単位から1、2カ月の経過で発症し、意識の混濁や昏睡(こんすい)に陥るケースもあります。

発症者の多くは10~30歳代の男性ですが、高齢者にも起こり得ます。発症する人には血縁者に糖尿病のある場合が多く、本人も糖尿病の遺伝素因を持っていると考えられます。

また、特に発症しやすいのは肥満体型の人で、この糖尿病予備軍と呼ばれる人はインスリンの働きが悪く、よりリスクが高まります。

もともと糖尿病の遺伝素因を持っていたり、軽度の糖尿病の人が糖質を多量に摂取していると血糖値が高くなります。すると、高血糖によるのどの渇きから、さらに清涼飲料の摂取が進むという悪循環が形成されます。

肥満が男性ほど多くなく、人前で清涼飲料水をあまりがぶ飲みしない女性より、男性の方が圧倒的に多くなっており、年々増えています。ペットボトル症候群が報告され始めたのは、ペットボトルと自動販売機が普及し、清涼飲料水を飲みやすくなった1980年代半ばからです。

一般的な清涼飲料水は、1リットル当たり100グラム前後の糖分が含まれていると考えられます。角砂糖1個が5グラムとすると、1リットルの清涼飲料水をがぶ飲みすると、角砂糖20個をかじっているのと同じことになります。また、スポーツ飲料やフルーツ果汁の入った野菜ジュースなどにも、糖分は入っています。

のどが非常に渇く、多量の水分を欲する、急激な体重減少といった異常に気付いたら、早めに医療機関を受診することです。

医師による治療では、血液中の糖分を低下させるホルモンのインスリンを静脈に注射し、血糖値を下げます。この場合、回復までは通常1カ月程度かかります。

🇭🇰ペニス結核疹

男性のペニスの先に当たる亀頭部に、結核疹が発生して硬くなる結核アレルギー性の皮膚疾患

ペニス結核疹(しん)とは、男性のペニス(陰茎)の先に当たる亀頭(きとう)部に、結核疹が発生して硬くなる疾患。陰茎結核疹、陰茎結核とも呼ばれます。

結核疹は、結核に対するアレルギー反応によって生じる皮疹です。この結核疹の一種であるペニス結核疹は、結核に元来過敏性を有している人が結核菌に感染した際、病巣部より少量の結核菌、あるいは結核菌由来の抗原物質が血行性に運ばれて、ペニス亀頭部に到達し、そこでアレルギー反応を起こして発症します。その多くは、腎(じん)結核や膀胱(ぼうこう)結核など泌尿器系の結核に続発、合併して発症します。

ペニス結核疹を発症すると、亀頭部に米粒大よりやや小さな皮疹が発生して、硬いしこりとなり、やがて膿疱(のうほう)、潰瘍(かいよう)を経て、亀頭部の形状が不整形の凸凹となり、醜い瘢痕(はんこん)となって治癒します。軽度の圧痛がある程度で、痛みはほとんどありません。

潰瘍はあまり増大せず、比較的速やかに搬痕となって治癒しますが、再発しやすく新旧の皮膚病変が並列することもあります。陰茎形成性硬結症、陰茎海綿体炎を合併することもあります。

明治時代から昭和20年代にかけて、長らく死因のトップで国民病、亡国病とも呼ばれていた結核が減少している近年では、ペニス結核疹は極めてまれな疾患です。

ペニス結核疹の検査と診断と治療

泌尿器科の医師による診断では、硬いしこりの視診、触診を行うとともに、皮膚病変部からは結核菌が発見されないものの、病理組織像は結核性肉芽腫(にくげしゅ)あるいは類上皮細胞性肉芽腫を示し、ツベルクリン反応はほぼ100パーセント陽性であることから、ペニス結核疹と確定します。

先行する結核感染巣の特定、陰茎がんとの鑑別も行います。

泌尿器科の医師による治療では、肺結核に準じて、抗結核剤のリファンピシン、イソニアジド、ピラジナミドの3剤、もしくは2剤を用いた初期化学療法を行います。抗結核剤を投与すると、よく反応して大部分が1カ月から5カ月で治癒し、再発もみられなくなります。

皮膚結核の治療薬である丸山ワクチンの投与や、ツベルクリン減感作療法(免疫療法)を行うこともあります。

抗結核剤が無効な場合は、外科的な治療で皮膚病変部を切除することもあります。

🗼ベネット骨折

母指の中手骨の根元にある母指CM関節で関節内骨折が起こり、脱臼も生じる外傷

ベネット骨折とは、母指(親指)の先端部から根元に向かって強い力が加わったことにより、母指の中手骨(ちゅうしゅこつ)の根元にある母指CM関節で関節内骨折が起こり、脱臼(だっきゅう)も生じる外傷。母指CM関節脱臼骨折、第1中手骨基底部骨折とも呼ばれます。

ベネット骨折という疾患名は、1882年に初めて報告したアイルランドの外科医エドワード・ベネットにちなみます。

ボクシングやけんかでパンチを出して自らの母指の先端部に衝撃が加わった時や、野球でボールが母指の先端部に当たった時、スキーでストックを握った状態で手を突いた時、自転車やバイクのハンドルを握ったまま転倒して母指の根元を打撲した時などに発生します。

母指CM関節は第1手根中手骨関節とも呼ばれ、母指の手前の甲の骨である第1中手骨と、母指の手根骨で手首にある第1手根骨(大菱形骨〔だいりょうけいこつ〕)の間にある関節で、母指が他の指と向き合って、物をつまんだり、握ったりなどの動作をする上で、大きな働きを担っています。

ベネット骨折が発生すると、関節周辺に、はれや痛みが起こり、母指を動かしにくくなります。さらに、第1中手骨の根元に連結する筋肉である長母指外転筋が、母指を手首の方向に引っ張るので、第1中手骨の根元が外側に脱臼してきて、母指が変形してきます。

適切に治療せずにほうっておくと、脱臼を繰り返したり、関節の変形を生じたり、不安定性が残って痛みの原因となることがあります。けがで母指の根元に、はれや痛みが起こったら、早めに整形外科、ないし手の外科を受診することが勧められます。

ベネット骨折の検査と診断と治療

整形外科、ないし手の外科の医師による診断では、症状からベネット骨折と判断し、X線(レントゲン)検査を行って確認します。

整形外科、ないし手の外科の医師による治療では、手で徒手整復して骨を元の位置に戻し、整復した状態が維持できる場合は、母指(親指)と示指(人差し指)を離した格好でギプス固定を施します。ギプス固定期間は、約4~5週間となります。

痛みに対しては、消炎鎮痛剤の内服、ステロイド剤(副腎〔ふくじん〕皮質ホルモン)の関節内注射を行います。

整復した状態が維持できず、骨折部がずれたり、関節内の骨片が安定しない場合は、鋼線と呼ばれる金属で骨を固定する手術か、金属のネジで骨を固定する手術を行います。その後、ギプス固定を施し、骨折が治癒した後に固定具の鋼線、ネジを除去します。

痛みが強く、脱臼、亜脱臼を伴う高度な関節の変形が見られる場合には、第1手根骨(大菱形骨)の一部を取り除いて関節を作り直す関節形成術、関節を動かないように固定する関節固定術、人工関節を使う人工関節置換術などの手術を行います。

🗼ベネット病変

野球などでの肩の使いすぎにより、肩甲骨後下方に骨のとげが形成された状態

ベネット病変とは、野球のピッチャーなどの投球動作による肩の使いすぎにより、肩甲骨後下方に骨のとげである骨棘(こっきょく)が形成された状態。

ベネット病変は、上腕を肩より上に上げてボールなどを投げたり、打ったりするオーバーヘッドスローイング動作を行うスポーツ全般で生じ、野球のピッチャー、キャッチャーのほか、バレーボールのアタッカー、アメリカンフットボールのクォーターバック、あるいはサーブやスマッシュを行うテニス、ハンドボール、陸上競技のやり投げ、水泳のクロールとバタフライなどでも生じます。

オーバーヘッドスローイング動作では、ボールなどを投げると同時に腕全体も放り投げてしまう状態になるため、腕の裏側の筋肉である上腕三頭筋や肩関節内部にある関節包、関節唇といった軟部組織は腕を支えようとします。その時にこれらの筋がついている肩甲骨後下方あたりには常に引っ張られる力が加わり、関節包付着部が硬くなります。

硬くなった関節包付着部は骨化現象を起こし、骨棘が形成されて骨が盛り上がり、弾力性を失うことがあります。これをベネット病変といいます。

野球などを長年続けてきた人には、ベネット病変がみられることがあり、通常痛みを伴うことはありません。

ベネット病変が進行して、痛みを伴った場合は、有痛性ベネット病変といいます。有痛性ベネット病変を生じると、野球のピッチャーの投球動作では、ワインドアップ時に肩の後ろに痛みが走り、加速時とフォロースルー時に肩の外後方から上腕外側の上腕三頭筋部にかけて激痛が走ります。全力投球ができなくなり、一度痛みが出ると、数日投げられなくなることもあります。

痛みの発現には、上腕に走行する腋窩(えきか)神経による刺激が関与し、後方関節唇の損傷や、肩関節で上腕を保持している腱板(けんばん)という筋肉と腱の複合体の損傷を伴っている場合が多くみられます。

ベネット病変の検査と診断と治療

整形外科の医師による診断では、ベネット病変の場合、触診で肩甲骨後下方の関節包付着部に骨性の盛り上がりを感知することがあります。X線(レントゲン)検査やCT(コンピュータ断層撮影)検査を行うと、関節包付着部の骨棘が確認できます。

ベネット病変が進行して痛みを伴った有痛性ベネット病変の場合、上腕の水平内転・内旋時の痛みと、肩関節の運動制限を感知することもあります。MRI(磁気共鳴画像撮影)検査を行うと、後方関節唇と腱板後方の損傷を確認できることがあります。

整形外科の医師による治療では、骨化現象があるだけで痛みのないベネット病変の場合、異常とは判断せず、処置を施さずに経過観察します。有痛性ベネット病変に進行する予防法として、肩関節周囲筋のストレッチングや強化訓練、投球後に行うクールダウンのストレッチングやアイシングを心掛けることを勧めます。

有痛性ベネット病変で痛みがひどくない場合は、骨棘部への局所麻酔剤の注射や、ステロイド剤の注射を行います。リハビリで、後方関節包の拘縮に対するストレッチング、腱板の強化訓練を目的として、上腕三頭筋や肩関節により近いローテーターカフである後方の小円筋や棘下筋の強化訓練、肩に負担のかからない投球フォームの指導を行います。

痛みがひどい場合や、スポーツへの復帰を希望する場合は、関節鏡手術で骨棘を切除したり、腋窩神経を剥離したりする場合もあります。

🗼ヘバーデン結節

指の第1関節が節くれ立って、曲がってくる疾患

ヘバーデン結節とは、指が節くれ立って、しかも関節のところで曲がってくる疾患。約200年前に、英国の医師ヘバーデンが初めて報告しました。

かつては珍しい疾患でしたが、最近は日本でも患者が増えています。しばしばリウマチと間違われますが、実体は変形性関節症です。

節くれ立つ場所は、指先に近いところの第1関節(遠位指節間(えんいしせつかん〕関節)で、この部分が程度の差こそあれ、母指(親指)から小指にかけてどの指も節くれ立ちます。また、その関節で変形し、横に曲がります。変形の型は屈曲変形、側方への曲がりと多様で、変形の程度もいろいろです。

痛みを伴うこともあり、第1関節の動きも悪くなります。また、痛みのために強く握ることが困難になりますが、ある時期になると、痛みがなくなります。

同時に、第1関節の背側に骨性の盛り上がりができ、時に柔らかい腫(は)れを伴うことがあります。それぞれ骨棘(こっきょく)、粘液のう胞(ミューカスシスト)と呼ばれています。

原因は不明です。一般に40歳代以降の女性、特に更年期後の女性に多く発症します。男女比は1対10と圧倒的に女性に多く、男性には発症の平均年齢が高くなる傾向があります。

手をよく使う人には、なりやすい傾向があります。遺伝性は証明されてはいませんが、母や祖母、姉妹がヘバーデン結節になっている人は、体質が似ていることを考慮して、指先に負担をかけないように注意する必要があります。

全身の関節に変化が起きることがあるリウマチと違って、ヘバーデン結節がほかの部分の関節に波及することはありません。指の中央の関節である第2関節に生じる類似疾患に、ブシャール結節があります。

整形外科の医師による診断では、第1関節の変形、突出、痛みがあり、X線(レントゲン)写真で関節の透き間が狭くなったり、関節を形成する軟骨が壊れたり、骨棘があることが認められれば、へバーデン結節と診断できます。

治療では、保存的療法として局所の安静や固定、投薬、局所のテーピング、温熱療法、運動療法などが行われます。急性期では、局所の固定、非ステロイド消炎鎮痛剤の投与、軟こう塗布、少量の関節内ステロイド注射などが行われます。

保存的療法で痛みが改善しない時や、変形がひどくなったり関節の動揺性がひどくなって日常生活に支障を来す場合は、第1関節を固定する手術、骨棘と粘液のう胞を切除する手術が行われることもあります。

対処法としては、第1関節が痛む時は安静を心掛けます。痛くても使わなくてはならない時は、テーピングがお勧めです。ふだんでも、指先に過度な負担が生じることを避けます。

🇰🇷ペルテス病

主に4~8歳ごろの男の子の股関節に起こり、足の引きずり、痛みが生じる疾患

ペルテス病とは、主に4~8歳ごろの男の子の股(こ)関節に起こる疾患。成長期の子供の成長軟骨に障害が起きる骨端症の一つです。

ぶつけたり、歩きすぎたなどの特別な原因はないのに、歩く時に足を引きずったり、股(また)の付け根や太もも、時に膝(ひざ)を痛がります。引きずりや痛みは少し休むと取れますが、よく見ると太ももの筋肉がやせていたり、太ももを外側に倒したり、内側にひねる時に痛みを強く感じるために、あぐらがかけなかったりします。

股関節の血流不足によって、太ももの骨である大腿(だいたい)骨近位骨端部という、骨の頭が球形に成長する部位が崩れて、壊死(えし)するために起こります。血液の流れが悪くなる血行障害の原因については諸説ありますが、いまだは不明。

骨頭がどんどん崩れていきますが、ある時期を経て、血液の流れが再びよくなると骨のほうも修復してきます。2〜3年以内に、壊死した骨が吸収された新たな骨が形成され、元のように回復します。

ただし、壊死が進行している間に股関節に体重をかけていると、骨頭に変形を残したまま治るので、できるだけ崩れが少なくすむように、一定期間体重を股関節にかけないでいることが必要となります。骨頭の変形を残すと将来、股関節の障害が出現し、40〜50歳以降には人工股関節置換術を余儀なくされます。

成長期の子供に足の引きずり、痛みの訴えがある場合は、小児整形外科を受診し適切な経過観察や治療を受けるべきです。

医師による診断では、壊死範囲や修復の程度を評価するために、レントゲン撮影やMRIが行われます。ペルテス病は両側の股関節に発症することもありますが、この場合でも両側同時に起こるわけではなく、左右でレントゲン像が異なります。このことが鑑別診断の際に重要です。鑑別が必要な疾患には、骨端異形成症などの骨系統疾患、マイヤー病、血友病などの血液疾患による骨頭の変化、甲状腺(せん)機能低下症に伴う骨頭変形など多数の疾患があります。

痛みの程度、足の引きずり具合など数年に渡る観察が必要で、年齢と壊死した範囲によって治療方法は変わります。

5歳以下で発症したものは、放っておいても訴えは軽く、骨もきれいに修復されるので経過をみます。骨頭の崩れた範囲が2分の1から3分の1以下の時も、何もせずに経過をみます。それ以上崩れた時は、骨頭を保護しながら、骨頭が球形に矯正されるのを待ちます。

骨頭を保護する方法には、装具の装着と手術があります。装具にはいろいろな種類がありますが、装具は一度つけると生活が不自由で、何年もつけなければなりません。

手術では、大腿骨を骨頭近くで切って、骨頭が関節の中に納まるように骨の角度を整えます。骨がつくまでの間は運動が制限されますが、それ以後は元の生活に戻れます。治療成績は手術療法が圧倒的に良好であり、股関節の良好な可動性が維持されます。

骨頭の崩れた範囲が広い場合や、8歳以上で発症した場合は、適切な治療を行っても骨頭の最終的な形が球形に矯正されにくくなります。同年齢での発症では、骨成熟までの年数が少ない女の子のほうが球形に治りにくい傾向にあります。 

🇰🇷ヘルパンギーナ

風邪の一種で、6カ月から4歳ぐらいの乳幼児を中心に流行

ヘルパンギーナとは、俗にいう夏風邪の一種。6〜7月をピークに、主に4~10月ころに多く、6カ月から4歳ぐらいの乳幼児を中心に流行します。

原因となるウイルスとして、コクサッキーウイルスA群、コクサッキーウイルスB群、エコーウイルスなど多数が知られていますので、何回でもかかってしまう感染症です。

経口、経気道感染でウイルスが侵入し、2〜4日間の潜伏期間を経て、突然、38~40度の高熱とともに発症します。この時に熱性けいれんを起こすこともあります。口腔(こうくう)の上壁に当たる軟口蓋(なんこうがい)、俗にいうのどちんこに当たる口蓋垂(すい)の周囲の粘膜に、周囲が赤くなった小水疱(すいほう)や直径1〜5ミリぐらいの小さい潰瘍(かいよう)ができ、咽頭(いんとう)は赤くなります。

食欲不振や咽頭痛のために嚥下(えんげ)困難があったり、まれに大きい子供では腹痛や頭痛を覚えることもあります。発熱期間は1〜4日で、全経過は約1週間以内にとどまります。

陰部に潰瘍ができたり、おたふく風邪のような耳下腺(じかせん)炎や、無菌性髄膜炎を起こすことがあります。高熱が続いたり、機嫌が極めて悪くなったり、何かいつもとかなり違うような時には、無菌性髄膜炎を合併していることもあるので注意が必要です。鼻炎や中耳炎などの合併症を起こすことは、まれです。

症状に気付いたら、すぐに小児科の専門医を受診します。

小児科の医師による診断では、役に立つ特別の検査はなく、夏の流行期に口内所見が認められれば確定できます。

小児科の医師による治療では、原因となるウイルスに対する特効薬がないため、症状を抑える対症療法が中心になります。解熱剤や鎮静剤、抗けいれん剤などを投与します。

家庭では、安静、保温、消化のよい食べ物、特に飲み込みやすい食事を与えることが大切です。乳児では、脱水が起こらないように、十分な水分を補給するようにします。適しているのは、麦茶、イオン飲料、ヨーグルト、アイスクリームなど。熱があっても特に具合が悪そうでなければ、入浴して汗を流すことはかまいません。

この疾患の特別な予防法はありません。

🟥インフルエンザ感染者、2週連続増加 1医療機関当たり11・33人

 厚生労働省は23日、全国約3000の定点医療機関から12~18日の1週間に報告されたインフルエンザの感染者数は計4万3027人で、1医療機関当たり11・33人だったと発表した。前週比1・07倍で、2週連続の増加となった。全国平均で警報レベルとされる1医療機関当たり30人を下回...