2022/08/21

🇱🇧大動脈瘤

胸部あるいは腹部の大動脈の血管が拡張

大動脈瘤(りゅう)とは、胸部大動脈あるいは腹部大動脈の壁の一部分が弾力性を失って、こぶ状に拡張した状態。この疾患は、女性よりも男性に多く、また、50歳以上の人に多く発生しています。

大動脈瘤は、大動脈壁の弱くなっている部分が血流によって圧力を加えられると、外側に向けてふくらんで発生します。治療しないで放置すると、破裂して内出血を起こす危険性があります。同時に、大動脈瘤の内部では血流が滞りやすくなるため、しばしば血液の塊である血栓が形成され、壁全体に広がることもあります。このような血栓がはがれ落ちて塞栓(そくせん)になって流れ、他の部位で動脈に詰まることもあります。

大動脈瘤の主な原因は、大動脈壁をもろくするアテローム(粥状(じゅくじょう)動脈硬化です。高齢者の大動脈瘤はほとんどがアテローム動脈硬化によるもので、高血圧と喫煙は発症のリスクを増大させます。まれな原因には、外傷、大動脈炎、マルファン症候群のような遺伝性結合組織障害、梅毒などの感染症があります。マルファン症候群による大動脈瘤は、心臓に最も近い上行大動脈に最も多く発生します。

大動脈瘤は大動脈に沿ってどこにでも発生する可能性がありますが、4分の3と最も多いのは腹部を通過する部分である腹部大動脈。残りは胸部を通過する部分である胸部大動脈に起こり、その中では上行大動脈に最も多く発生します。大動脈瘤は丸い嚢状(のうじょう)の場合も、チューブのような紡錘状の場合もあります。紡錘状が多くみられ、嚢状のものは破裂しやすいと見なされています。

多くの大動脈瘤は、こぶ状の拡大が徐々に進行するために、初めはほとんど症状がありません。特に、胸部大動脈は胸の中にあるため胸部大動脈瘤の自覚症状は乏しく、健診での胸部X線写真で異常な影を指摘されて、初めて気付くことがまれではありません。

胸部大動脈瘤が大きくなると周囲の組織を圧迫して、さまざまな症状を引き起こすことがあります。大動脈瘤の発生した場所によって、症状は異なります。典型的な症状は、痛み、せき、喘鳴(ぜんめい)です。痛みは普通、背中の上部に感じます。

まれに、気管支やその付近の気道が圧迫されたり、ただれたりすると、喀血(かっけつ)がみられます。大動脈瘤によって食道が圧迫されると、食べ物を飲み込めなくなります。声帯を支配している神経が圧迫されると、左側の声帯の働きが悪くなって、しわがれ声(嗄声(させい))が出てきます。胸部の特定の神経が圧迫されると、瞳孔(どうこう)が収縮し、まぶたが垂れ下がり、顔の片側に汗をかくなどのホルネル症候群と呼ばれる一群の症状がみられます。時には、胸部に異常な拍動を感じたりします。

こうした症状が出てきた場合は、胸部大動脈瘤がかなり大きくなっていると考えられ、破裂した場合は、背中の上の方に激痛が起こります。この痛みは破裂が進むに従って背中の下の方へ、さらに腹部へと広がります。また、心臓発作の際のように胸や腕に痛みを感じることもあります。すぐに手術ができる病院に搬送することが必要です。

腹部大動脈瘤の場合は、ヘソのあたりにドキドキと拍動するこぶを触れることが典型的な症状ですが、こぶが小さかったり、肥満でおなかに脂肪がたまっていたりする場合は、触ってもわからないことがあります。腹部の超音波検査や、CT検査で初めて発見されることがまれではありません。

また、腹部大動脈瘤では、突き刺すような痛みを体の深部や背中に感じることもあります。大動脈瘤から血液が漏れ出している場合は、ひどい痛みが続きます。

腹部大動脈瘤が破裂した場合は、激烈な腹痛や腰痛が出てきます。腹部大動脈からの出血は、腹部から後方の腰の部分に広がることが多いためです。出血が一時的に止まって、腹痛や腰痛の症状が初めは軽いことがあります。しかし、その後に大出血して意識不明になることも多く、腹部大動脈瘤の破裂が疑われた場合には、ただちに手術が可能な病院に搬送する必要があります。

大動脈瘤が怖いのは、破裂による内出血が重い場合には急速にショック状態に陥り、死に至ることが多いためです。破裂のしやすさは、大動脈瘤の直径の大きさによります。直径が大きければ大きいほど、破裂しやすくなります。正常な胸部大動脈の直径は2・5センチほどなので、拡大して正常の2倍を超えた5〜6センチになると、破裂の危険性が出てきます。胸部大動脈瘤の直径が6センチを超える場合は、破裂防止のために手術治療が考えられます。

一方、腹部大動脈瘤の場合は、正常な腹部大動脈の直径が1・5〜2センチほどなので、その2倍の4センチを超えると破裂の危険性が出てきます。腹部大動脈瘤の場合は、直径が5センチになれば手術が必要です。

大動脈瘤の検査と診断と治療

胸部大動脈瘤あるいは腹部大動脈瘤があることが疑われた場合には、経験のある心臓血管外科専門医と相談することが勧められます。

胸部大動脈瘤の有無は、胸部X線検査で調べることができます。ただし、心臓の影の裏に動脈瘤がある時には見逃されることがあるので、正面と側面から胸部X線写真を撮ることによって、胸部大動脈瘤の拡大の有無をチェックします。しかし、正確な胸部大動脈の直径を知ることは胸部X線写真からでは困難です。胸部大動脈瘤を診断するには胸部のCT検査が最適で、胸部大動脈の正確な直径を知ることができます。手術が必要かどうかも知ることができます。

腹部大動脈瘤の有無は、腹部エコーや腹部CT検査によって知ることができます。よく健診で腹部エコー検査を行いますが、胆嚢(たんのう)や肝臓は調べても腹部大動脈を調べないことがあり、腹部大動脈瘤が見逃されることがあります。腹部エコー検査の時には、腹部大動脈も診てもらう必要があります。腹部大動脈瘤の正確な直径は、CT検査によってわかります。手術が必要かどうかもわかります。

大動脈瘤の拡大が軽度であれば手術は行わず、血圧を調べて高血圧があれば、血圧を上げないように薬による治療を行います。しかし、大動脈瘤を治す薬はありません。大動脈瘤が大きくなれば、手術が必要になります。

CT検査で大動脈の直径の拡大が認められ、本来の直径の2倍を超えるよう心臓血管外科専門医との慎重な検討が必要です。手術は、あくまで破裂予防のための手術なので、手術の危険性と破裂の危険性を十分に検討し、納得の上でその後の方針を決めることになります。

一般に、よく準備された腹部大動脈瘤の手術の危険性は低いと考えられています。従って、直径が5センチに及ぶ腹部大動脈瘤では手術が勧められています。胸部大動脈瘤の手術の危険性は、腹部大動脈瘤よりは高いとされています。

大動脈瘤に対する手術の基本は、人工血管による大動脈の置換術。大動脈瘤が大きい場合は、全身麻酔による胸部の開胸術、あるいは腹部の開腹術が必要になります。最近では、膨張性のワイヤーでできたステントに人工血管を縫着したステントグラフトを、開胸したり、開腹したりせずに、太ももの動脈などから挿入して、大動脈瘤の部位に留置、固定する手術も行われてきています。

🇱🇧第二ケーラー病

思春期ころに多くみられ、足指の付け根部分の骨が壊死する疾患

第二ケーラー病とは、足の中足骨(ちゅうそくこつ)の骨頭部の組織が血液の循環障害により壊死(えし)し、痛みが起こる疾患。フライバーグ病とも呼ばれます。

この第二ケーラー病は、成長期の子供の成長軟骨に障害が起き、痛みを伴う疾患である骨端症の一つでもあります。骨端症の多くは男子に現れますが、第二ケーラー病に関しては女子に多くみられます。好発年齢は12~18歳の思春期ころで、女子は男子より3~4倍ほど多くなっています。

足の第2中足骨に最も多く起こる傾向があり、次いで第3中足骨に多く起こります。第2中足骨に多く起こるのは、中足骨の中で最も長いため、靴を履くことによって長軸上のストレスがかかりやすいためと思われます。足の両側に起こる例が、10パーセント程度にみられます。

症状の最初は、運動をすると足の前の部分の不快な感じがあり、体重が掛かると痛みが出ます。数年間、無症状の時期があり、運動を機に痛みが再発します。中足骨の骨頭部がある足指の第2指(中指)や第3指(薬指)の付け根を押すと痛みがあり、はれが出ることもあります。進行すると、歩く際の踏み返しの時に足指の付け根の関節に痛みがあるため、その部位への荷重を避けた歩き方になります。関節の可動域制限もあります。

外傷に続発することもありますが、発症の原因にはいろいろな説があり、確定したものはありません。靴幅の狭いシューズを長期間使用することで、持続的な負荷がかかって中足骨の骨頭部への血行が一時的に障害されて生じるともいわれています。

足の部分の骨端症の中では、第二ケーラー病だけが早期診断、早期治療が重要な疾患であり、足の痛みがある場合は、整形外科を受診し適切な治療や経過観察を受けるべきです。早期より徹底した治療が行われないと関節変形を来し、痛みが残りやすいので注意が必要です。

医師による診断では、X線写真で中足骨の骨頭の部分が不規則な形をして、つぶれたり、壊れたりしている像が見られます。鑑別が重要な疾患には、中足骨疲労骨折、リウマチ性関節炎があります。

軽度の場合の治療では、足を安静に保つために、過激な運動を避けます。また、靴の中敷きに、土踏まずを高くしたアーチサポートを数年に渡って使用し、血行が再開して骨頭が修復されるまで、異常のある骨に体重がかからないようにします。一般には、2年ほどの経過でX線上の変形は治ってきます。

初期の痛みが強い場合には、3~4週間ギプスを巻いて荷重を避けた後、軽度の場合と同様の中敷きを使用します。踵(かかと)の高い靴の使用、ランニング、長時間の歩行などは厳禁です。

自然によくなる程度が少ないため、放置して関節に障害を残した例や、治療開始が遅れた例で変形が残って痛みがあれば、手術することもあります。手術には、壊死部の骨頭を切除する方法や、骨頭の付け根の部分を楔(くさび)状に切除して、骨頭を背側に回転して固定する方法などがあります。

🇱🇧第8脳神経腫

脳の腫瘍による障害が聴神経に及び、聴力が低下する疾患

第8脳神経腫(しゅ)とは、脳の聴神経の回りを鞘(さや)のように覆っている、内耳神経に当たる第8脳神経のシュワン細胞から発生する非がん性の腫瘍(しゅよう)。聴神経腫瘍、聴神経鞘腫(しょうしゅ)、前庭神経鞘腫とも呼ばれます。

聴神経には、聴覚に関係する蝸牛(かぎゅう)神経と、平衡感覚に関する前庭(ぜんてい)神経があります。腫瘍は通常、第8脳神経の前庭神経から生じますが、前庭神経と一緒に脳から出る蝸牛神経に障害が及んで聴力の低下が生じることが多くみられます。

良性の腫瘍であり、非常にゆっくりとしたスピードで大きくなります。腫瘍が成長するのに時間がかかるので、これによる症状が出現するまでには何年もかけて大きくなってきていることが多いと思われます。まれに、短期間で腫瘍が大きくなることもあります。

第8脳神経腫の初期症状として最も多いのは、聴力の低下。腫瘍は聴神経の回りを覆っている、第8脳神経のシュワン細胞から発生するので、まず一番に聴神経を圧迫して、腫瘍のある側の耳の聞こえが悪くなるという症状が出現します。聴力の低下は徐々に出現するため、初めのうちは本人もあまり意識しないこともあるものの、悪いほうの耳では電話の声が聞こえにくいなどの兆候があったりします。

突然耳が聞こえなくなる突発型難聴を起こすものも、少なくありません。耳の聞こえがよくなったり悪くなったり、聴力の程度が変動することもあります。その他の初期症状として、片側の耳のみの耳鳴り、めまい、急に向きを変えるとバランスを失ったり、ふらつくなどがみられます。

腫瘍が大きくなって、顔面神経に当たる第7脳神経や、三叉(さんさ)神経に当たる第5脳神経といった脳の他の部分の神経を圧迫すると、顔面のしびれ、顔の筋肉の脱力やまひ、嚥下(えんか)障害などが生じます。

第8脳神経腫の原因は明らかではないものの、遺伝したりするものではありません。神経線維腫症といって特殊例として両側に腫瘍が生じるものでは、遺伝性の原因が明らかにされています。

多くのケースでは、片側の耳の聞こえの悪さを覚えて耳鼻咽喉(いんこう)科を受診し、頭のCTスキャンなどの検査をして、腫瘍が見付かるという経過をとります。

第8脳神経腫の検査と診断と治療

片側の耳の聞こえが徐々に悪くなってきたり、めまいの発作を繰り返すなどの症状がある場合は、第8脳神経腫(聴神経腫瘍)の可能性を疑って、まず耳鼻咽喉科の専門医を受診します。

聴力検査、音刺激に反応する脳波を調べる聴性脳幹反応、平衡機能(めまい)検査により聴神経腫瘍が疑われる場合は、頭部MRIによる画像検査が行われます。特に、造影剤を静脈に注射しながら行う造影MRI検査では、小さい腫瘍も見付けることができます。そのほかにも、頭部の単純レントゲンや、CTスキャンの検査が行われ、他の第5脳神経や第7脳神経に異常がないかどうかを調べます。

治療は大きく、手術療法と放射線療法に分かれます。手術療法には、腫瘍が発生した部位や大きさ、残存聴力などに応じていくつかの手術方法があり、耳鼻咽喉科または脳外科が担当します。顕微鏡を用いた手術であるマイクロサージャリーが、行われることもあります。

マイクロサージャリーは、耳の後ろの部分の皮膚に小さな切開を加え、顕微鏡で拡大しながら周辺の脳神経を損傷しないように注意を払って、腫瘍を摘出します。通常10日から2週間程度の入院期間が必要です。

放射線療法には、ガンマナイフまたはリニアックによる治療法があり、腫瘍を消失させるのではなく、腫瘍が大きくなるのを抑えることを目的としています。それぞれの治療法は、聴力の悪化、顔面神経まひなど合併症に関して長所と短所があり、専門医の説明をよく聞いて選択します。

第8脳神経腫は比較的ゆっくり成長する良性腫瘍であるため、高齢者で腫瘍が小さい場合には治療を行わずに経過をみることもあります。

🇸🇾胎便吸引症候群

胎便を肺に吸い込むことで、呼吸障害を起こす新生児の疾患

胎便吸引症候群とは、出生前あるいは出生時などに、肺に胎便を吸い込んだ新生児が起こす呼吸困難。

胎便とは、胎児が生まれる前に腸で作られる濃い緑色の、無菌性の便です。正常な場合は、胎便は新生児が授乳を開始した時に排出されます。しかし、血中酸素濃度が不十分など何らかのストレスがあると、これに反応して腸の蠕動(ぜんどう)運動が一時的に活発になり、同時に肛門括約筋が緩むため、胎児が羊水の中で胎便を排出してしまうことがあります。さらに、同じストレスが原因で胎児が激しくあえぐ結果、胎便を含む濁った羊水を肺に吸い込んでしまうことがあります。

出生後、吸い込んだ胎便が気道をふさぎ、肺をつぶれた状態にしてしまうことがあります。あるいは、一部の気道が部分的にふさがれた場合、この部分より先の肺の一部に空気を届けることはできても、この空気を吐き出すことができないという状態になることがあります。

このような状態になった肺は、過剰に膨らみます。肺が部分的に膨張し続けると、ついには破裂し、つぶれます。そうなると、空気が肺の周囲の胸腔(きょうくう)にたまる気胸を起こします。

肺に吸い込まれた胎便は、肺の炎症である肺炎の原因にもなるため、肺感染症のリスクも高くなります。また、持続性肺高血圧症を発症するリスクも高くなります。

胎便吸引症候群を起こした新生児は、出生時から呼吸数が1分間に60以上と速くなる、息を吸い込む際に肋骨(ろっこつ)の間や胸骨の下部がへこむ、息を吐く際に息苦しそうにうめき声を出すなどの呼吸困難に陥ります。血液中の酸素濃度が下がると、チアノーゼを起こして新生児の皮膚は紫色になり、血圧が下がることもあります。

大半の新生児は助かりますが、重症の場合は死亡することもあります。胎便吸引症候群が最も重症になるのは、予定日より2週間以上遅れて生まれた過期産児です。その原因は、過期産児では、普通よりも少ない羊水の中に胎便が濃縮された状態になるからです。

胎便吸引症候群の検査と診断と治療

産科、産婦人科の医師による診断は、出生時に羊水中に胎便が観察されること、新生児の呼吸困難、胸部X線(レントゲン)検査の異常所見などに基づいて行います。

産科、産婦人科の医師による治療は、出生時に新生児が胎便で覆われて、ぐったりし、呼吸していなかった場合には、直ちに新生児の口、鼻、のどから胎便を吸引して取り除きます。

その後、太い気道である気管の中にある胎便もすべて吸引します。より多くの胎便を吸い出すために、吸引を繰り返し行うこともあり、必要に応じて生理食塩水などによる気管や肺の洗浄を行うこともあります。

さらに、肺感染症のリスクがあることから、新生児に抗生物質(抗生剤)を投与して、酸素吸入を行い、必要であれば人工呼吸器を使用します。新生児が人工呼吸器をつけた場合、気胸や持続性肺高血圧症などの重い合併症が起きないようによく観察します。

胎便吸引症候群を起こした新生児のほとんどは、助かります。重症の場合、特に持続性肺高血圧症を引き起こした場合は、命にかかわる可能性があります。

🟩新型コロナ、全国で新たに25万3265人感染 東京都では2万5277人感染

 国内では20日午後6時30分の時点で、東京都で2万5277人、大阪府で2万3098人、愛知県で1万7944人、福岡県で1万4995人、兵庫県で1万1583人、埼玉県で1万1496人、神奈川県で1万1333人など全47都道府県と空港検疫で、新たに25万3265人の新型コロナウイルスへの感染が発表されました。

 1日当たりの新規感染者は19日(26万1029人)、18日(25万5532人)に次ぐ過去3番目の多さで、前週の土曜日を約6万9000人上回りました。宮城、山形、鳥取、岡山、徳島の5県では新規感染者が過去最多を更新しました。

 また、大阪府で28人、東京都で23人、愛知県で17人、埼玉県で15人、神奈川県で15人、静岡県で13人、千葉県で12人、福岡県で11人、北海道で10人、山口県で8人、三重県で7人、兵庫県で7人、高知県で7人など計254人の死亡の発表がありました。

 国内で感染が確認された人は、空港検疫などを含め1697万9096人、クルーズ船の乗客・乗員が712人で、合わせて1697万9808人となっています。

 感染して亡くなった人は、国内で感染が確認された人が3万6837人、クルーズ船の乗船者が13人で、合わせて3万6850人です。

 厚生労働省によりますと、新型コロナウイルスへの感染が確認された人で、人工呼吸器や集中治療室などで治療を受けるなどしている重症者は、20日時点で616人となっています。

 一方、東京都は20日、都内で新たに10歳未満から100歳以上の2万5277人が新型コロナウイルスに感染していることを確認したと発表しました。

 1週間前の土曜日より1500人余り増えました。20日までの7日間平均は2万5601・1人で、前の週の97・9%となりました。

 新規感染者を年代別にみると、20歳代が4886人と最も多く、40歳代が4375人、30歳代が4347人と続きました。65歳以上の高齢者は2573人でした。

 ワクチンの接種状況別では、2回接種済みが1万6919人、未接種は4294人でした。

 人工呼吸器か体外式膜型人工肺(ECMO<エクモ>)を使っている重症の患者は、19日から2人増えて36人でした。

 一方、都は、感染が確認された10歳未満と10歳代、それに50歳代から100歳以上の男女合わせて23人が死亡したことを発表しました。

 また、確認された感染者のうち、千葉県内の陽性者登録センターを通じて申請があったのは1454人で、都外から持ち込まれた検体を都内の医療機関で検査したのは651人でした。

 東京都の累計の感染者数は272万4733人となり、累計の死者数は5040人になりました。

 2022年8月21日(日)

🇸🇾大理石骨病

全身の骨が大理石のように著しく硬く、もろくなり、折れやすくなる疾患

大理石骨病とは、全身の骨に著しい石灰化が起こり、骨が硬化する疾患。大理石病、アルベルス・シェーンベルク病とも呼ばれます。

骨は硬く安定した組織に見えますが、実際には皮膚などと同じように新陳代謝を繰り返しており、古くなった骨が破骨細胞により分解(骨吸収)され、新たな骨が骨芽細胞によって作製(骨形成)されるサイクルが繰り返されることで、丈夫さやしなやかさが維持されています。

健康な状態では骨吸収と骨形成のバランスは均衡しており、骨の量は一定に保たれていますが、加齢や閉経などの要因でバランスが崩れ、骨吸収が骨形成を上回ると骨が空洞化して骨粗鬆(こつそしょう)症になったりします。逆に、骨形成が骨吸収を上回ると骨が大理石のように硬くなりすぎて、中央部にある空洞がなくなり、骨端部が棍棒(こんぼう)状に肥厚する大理石骨病を引き起こします。

大理石骨病は、比較的まれな遺伝性疾患で、遺伝子の変異が原因となる破骨細胞の先天的な機能不全により、骨の構築および再構築に異常が生じ、全身的に無構造な骨硬化を示します。

生後まもなく発症する早発型(乳児型、悪性型)と、少年ないし成人になってから発症する遅発型(成人型、良性型)とに、主に分けられます。

早発型の大理石骨病は、常染色体劣性遺伝し、重症で予後不良のため多くは死亡します。遅発型の大理石骨病は、常染色体優性遺伝し、軽症であるためほぼ正常な社会生活を送ることができます。

早発型の大理石骨病の初期の症状としては、発育不全、自然にできる挫傷(ざしょう)、異常出血、貧血が挙げられます。後に、脳神経のまひと、肝臓と脾(ひ)臓が大きくなる肝脾腫(しゅ)を起こします。骨の過成長は骨髄の機能障害の原因となって骨髄不全に陥り、非常に重篤な肺炎などの感染症、または出血による死亡が通常、生後1年以内に起こります。

遅発型の大理石骨病は、小児期、ないし青年期、若年成人期に発症します。通常、全体的健康状態は損なわれませんが、年齢が進むにつれて骨硬化が明らかになっていき、骨が硬くなりすぎるため、まるでチョークを折るような特有の骨折を起こすことがあります。

血液を作る働きを持つ骨髄の入っている骨の空洞が狭くなるために、血液を作る働きが悪くなる結果、貧血を起こしやすくなります。骨髄は血液を作るほかにも、免疫に働く細胞も作るため、骨髄の減少に伴って感染症にかかりやすくなることもあります。

疾患が進むと、骨髄まで骨化して、脳神経孔や脊椎(せきつい)管が石灰化のために細くなり、視神経委縮や顔面神経まひ、難聴などの神経障害を合併する場合もあります。歯牙(しが)の発育が遅れて虫歯になりやすい傾向や、感染によって歯周炎を起こしやすい傾向もみられます。

大理石骨病の検査と診断と治療

小児科、整形外科の医師による診断は、X線検査を基に行われます。大理石骨病の場合は特徴的な画像所見を示し、骨髄腔(こう)には石灰化像が広がり、骨硬化像と管状骨端部の棍棒状の肥厚像を示し、脊椎は水平な帯状模様を示します。

医師による治療は、大理石骨病に根本的な治療法はないため、骨折その他の症状に応じた対症療法だけを行います。

骨折の治療は、ほとんどの場合は手術が行われます。しかし、普通の人よりも治りにくいとされています。ビタミンD製剤の大量使用、低カルシウム食によって、骨の過剰な骨化を防ごうという治療も行われます。

骨の過成長によって、顔面に重度のゆがみをもたらす場合もあり、歯の不正咬合(こうごう)によって専門的な歯科矯正処置が必要となることもあります。

頭蓋(ずがい)内圧高進を軽減するためや、圧迫された顔面神経、聴神経を解放するために減圧手術を行うこともあります。一部の患者では、貧血の治療のために輸血や脾臓の摘出を要します。

重症の貧血や、感染症に対しては、小児期までに骨髄移植が行われることもあります。

🇸🇾ダウン症候群

染色体の異常により、体と精神の発達が遅れる疾患

ダウン症候群とは、染色体の異常によって、精神遅滞とさまざまな体の異常が生じる疾患。ダウン症とも呼ばれます。

22対の常染色体と2本の性を決定する染色体を合わせて46本の染色体のうち、ある染色体が過剰に存在し、3本ある状態をトリソミーと呼びます。新生児で最もよくみられるトリソミーは、21番染色体が3本ある21トリソミー。ダウン症候群の症例のうち、約95パーセントの原因が21トリソミーです。

卵子や精子が作られる過程で染色体が分離しますが、分離がうまくいかないことがトリソミーを引き起こします。まれに、21番染色体と別の染色体が互いに切断されて結合している転座型や、受精後の初期細胞分裂の際に染色体の不分離が起こるモザイク型によって、ダウン症候群が起こることもあります。

1866年に英国の眼科医ジョン・ラングドン・ハイドン・ダウンが初めてその存在を報告し、以来、本症例にみられる異常所見が多く報告され、現在のダウン症候群としての症状を導いてきています。しかし、1959年にフランス人のジェローム・レジューンによって、21番染色体がトリソミーを形成していることが初めて証明されるまでは、その原因は不明でした。

日本では現在、新生児1000人に1人の割合でダウン症候群がみられます。母親が高齢、特に35歳以上の場合は、若い母親よりも過剰な染色体が生じる原因となるため、ダウン症候群の新生児を産む確率が高くなります。しかし、過剰な染色体が生じる原因は、父親にあることもあります。

ダウン症候群の子供では、精神と体の発達が遅れます。知能指数(IQ)には幅がありますが、正常な子供の知能指数が平均100であるのに対し、平均でおよそ50。聞くために必要な能力より、絵を描くなどの視覚動作能力が優れている傾向があるため、典型的には言語能力の発達が遅くなります。

身体的な特徴として、特異な顔貌(がんぼう)と多発奇形が挙げられます。頭が小さく、顔は広く偏平で、斜めにつり上がった目と低い鼻を持つ傾向があります。舌は大きく、耳は小さくて頭の低い位置についています。手は短くて幅が広く、手のひらを横切るしわが1本しかありません。指は短く、第5指の関節は3つではなく2つしかないことが多く、内側に曲がっています。足指の第1指と第2指の間が、明らかに広くなっています。

乳児期には体の筋力が弱く、軟らかいのも特徴で、身長、体重の増えもよくないことがあります。運動の発達も遅れ、歩行開始の平均年齢も2歳くらいになります。

多くの合併症が知られていて、これらの程度が生命的な予後に大きく関係しています。約40パーセントに先天性の心臓疾患がみられ、多くに甲状腺(こうじょうせん)疾患が起こります。耳の感染症を繰り返し、内耳に液体がたまりやすいため、聴覚に障害が起こりやすい傾向があります。角膜と水晶体に問題があるため、視覚障害も起こしやすい傾向があります。そのほか、十二指腸閉鎖や鎖肛(さこう)といった消化管の奇形、頸椎(けいつい)の異常、白血病がみられることもあります。

40歳以降には、アルツハイマー病でみられるような記憶喪失、知能低下の進行、人格の変化などの認知症の症状が高確率で起こります。

ダウン症候群の検査と診断と治療

ダウン症候群は、生まれる前に診断することも可能です。妊娠15〜16週ごろに、産婦人科病院で行う羊水染色体検査が相当しますが、妊婦は自ら医療側に進言しないと正式には行ってもらえません。

ダウン症候群の乳児には、診断を促す特徴的な外見があります。確定診断には、乳児の染色体を検査して21トリソミー、あるいは21番染色体のそのほかの疾患を調べます。診断がついたら、超音波検査や血液検査などを行って、ダウン症候群に関連する異常がないか調べます。

根本的な治療法はなく、症状に応じて治療を行います。検査で発見した異常を治療すると、それにより健康が損なわれることを防止できます。ダウン症候群の子供の死因の多くは心臓の疾患と白血病ですが、心臓の異常はしばしば、薬剤や手術で治療できます。

重い合併症のないダウン症候群の子供は、元来健康で、温厚、陽気な性格であることが多く、訓練や教育により日常生活は可能となります。最近は、早期からの集団保育、集団教育が望ましいといわれています。家族の会などから情報を得ることも役立ちます。遺伝カウンセリングを受けることも重要で、特に転座型では親の片方が均衡転座保因者である場合もあり、次の子供の再発率を知るためには両親の染色体検査が必須です。

ダウン症候群の子供の大半は、死亡することなく成人になり、平均寿命は約50歳といわれています。数十年前までは平均寿命が20歳前後でしたが、当時は循環器合併症の外科的治療ができなかったためであり、合併症と奇形を治療すれば健康状態は改善することができます。

🟥千葉県旭市の農場のうずら10万羽余り、鳥インフルエンザで処分

 千葉県旭市にある農場で死んだうずらから「高病原性」の疑いがある鳥インフルエンザウイルスが検出され、県はこの農場で飼育されているおよそ10万8000羽の処分を始めた。千葉県内で鳥インフルエンザの感染が確認されたのは今シーズン初めてである。全国では18例目。  千葉県によると、2...