2023/09/14

🟧埼玉県、新たな新型コロナ感染者7033人 20歳未満の若い世代で感染拡大

 埼玉県では新型コロナウイルスの感染が若い世代を中心に広がっており、大野元裕知事は「場面に応じてマスクをするなどして、感染を広げないようにしてほしい」と述べて、感染対策を呼び掛けました。

 13日、埼玉県の新型コロナの専門家会議が開かれ、大野知事は新型コロナに感染したことが確認されたため、オンラインで出席しました。

 この中で9月4日から10日までの1週間の新規感染者数について、定点把握の対象となっている県内261の医療機関から報告のあった新たな感染者数は7033人でした。1医療機関当たりの平均は26・95人となり、前の週より1・22人増えて15週連続で増加しています

 年代別では、10歳未満が1695人、次いで10歳代が1661人と20歳未満が半分近くを占め、若い世代で感染が急速に広がっているということです。また、50歳代が704人、40歳代が701人などなっています。

 また、県立高校で文化祭などの行事の後に複数の生徒や教職員の集団感染が確認されるケースが相次いでおり、9月7日に5校が学校閉鎖になったほか、13日、新たに久喜市と越谷市の合わせて2校が学校閉鎖となったということです。

 会議の後、大野知事はリモートで取材に応じて、「重症化リスクが高い人と会う時はマスクをするなど、場面に応じて感染対策をしていただきたい。換気や手洗いをして、人が多く集まるイベントで感染を広げないようにしてほしい」と述べ、引き続き県民に感染対策を呼び掛けました。

 2023年9月14日(木)

2023/09/13

🟧厚労省、モデルナの「XBB」対応コロナワクチン承認 20日から始まる秋接種で使用

 厚生労働省は12日、新型コロナウイルスのオミクロン型の亜系統「XBB」に対応するアメリカのモデルナ社製のワクチンを承認したと発表しました。すでに承認されている生後6カ月以上が対象のアメリカのファイザー社製のワクチンとともに、全世代を対象に20日から始まる無料の秋接種で使われます。同社は25日の週から各自治体に配送を始めます。

 モデルナ社製のXBB対応ワクチンの対象年齢は6歳以上。追加接種用で、前回の接種から少なくとも3カ月空ける必要があります。同社は、XBB対応ワクチンについて、現在流行している「EG・5・1」系統や、東京都で9月に初めて確認された「BA・2・86」系統に対して細胞への感染を防ぐ力を示す「中和活性」を確認したと発表しています。

  20日からの接種は6カ月以上の全世代が対象ですが、予防接種法上の「努力義務」や「接種勧奨」は高齢者や基礎疾患のある人に限られます。費用は引き続き全額公費負担となります。

 国産では、第一三共がXBB対応ワクチンの承認を申請しています。

 2023年9月13日(木)

🟧中国、豚体内で「人の腎臓」の培養に成功 世界初、提供臓器の不足緩和に希望

 アメリカで発行される国際学術誌「セル・ステム・セル」は7日、豚体内で人由来の中期腎臓の培養に成功したことを紹介する中国の科学研究チームによる論文を掲載しました。人とは異なる動物の体内で人由来の機能する臓器が培養されたことが報告されたのは、世界で初めてです。

 中国科学院広州生物医薬および健康研究院の頼良学研究員は同件について、「提供臓器の深刻な不足によって臨床上の臓器移植の広範な応用が制限されている。幹細胞に基づく器官の異種動物の体内での培養は将来、この問題を解決する理想的な道になる可能性がある」と説明しました。

 頼研究員はさらに、「この方法で得られる人由来の臓器は、より包括的な細胞タイプやより完全な臓器の構造と機能を有するだけでなく、使用した細胞は患者自身のものなので、異種動物の臓器または別人の臓器の移植で生じる免疫上の拒否反応などの問題を有効に回避することができる」と説明しました。

 これまでは、人由来の細胞を用いた異種動物の体内での臓器培養には技術上の多くの障害があり、豚の体内で人の臓器を培養する構想は成功していませんでした。

 今回の研究は、分化の潜在力が高く、強い競争力と抗アポトーシス能力を持つ新たなiPS細胞(人工多能性幹細胞)を利用して、最適化された胚補償技術体系と結び合わせることで、腎臓の欠陥を持つ豚の体内で人由来の腎臓の培養を実現したものです。

 中国の科学研究チームは、人由来の細胞を豚の胚に注射し、その胚を代理母豚に移植しました。その過程で使用された豚の胚は遺伝子操作により、腎臓の発育に必要な遺伝子が欠落していたので、移植された人細胞の増殖の余地が出現していました。

 研究者によると、この成果によって、幹細胞と胚補償技術に基づいて、異なる種の動物体内で機能を有する人由来の実質臓器を培養することが可能と初めて証明され、動物を利用して臓器の異種動物体内での培養の実現に向け、重要な第一歩を踏み出したことから、人から提供される臓器の深刻な不足問題の解決にとって重要な意義を持つものとのことです。

 2023年9月13日(水)

🟧ピーナツが原料のジーマーミ豆腐でアレルギー反応、観光客の搬送増加 沖縄県が注意呼び掛け

 沖縄の伝統的な食品で、ピーナツが主な原料の「ジーマーミ豆腐」を食べた観光客などがアレルギー反応を起こして救急搬送されるケースが相次いでいるとして、沖縄県が注意を呼び掛けています。

 沖縄県などによりますと、県内を訪れた観光客などが「ジーマーミ豆腐」の主な原料がピーナツだと知らずに食べてアレルギー反応を起こし、病院に救急搬送されるケースが、この夏から相次いでいるということです。

 これを受けて県や観光団体は、9月8日に沖縄観光コンベンションビューローを通じて注意喚起を行いました。

 具体的には観光客向けの情報を集めたホームページ「おきなわ物語」で、ジーマーミが沖縄の言葉でピーナツを指すことを紹介し、「豆腐」とあるものの大豆やにがりは使用しておらず、ピーナツのしぼり汁に芋クズのデンプンなどを加えて作るため、商品名からは含有成分を想像できない人も多いとみられ、食べる際には十分な注意が必要だとしています。 

 また、飲食店などに対しては、「メニューや店内での掲示でピーナツが原料であることを案内したり、注文を受ける際も確認したりしてほしい」と注意喚起を促しています。 

 アレルギーに詳しい沖縄市の中頭(なかがみ)病院の宮城俊雅医師は、「ピーナツを食べて重いアレルギー反応を起こし搬送されるケースは沖縄は全国に比べて多い。呼吸状態が悪くなったり血圧が下がったりして命にかかわる可能性がある。事業者側は慎重に提供し、アレルギーのある人や家族も注文する際に注意してほしい」と話しています。

 沖縄観光コンベンションビューローによると、特に小さな子供の事例が増えているといいます。離島で発症した場合は、沖縄本島への救急搬送が必要となる事例もあります。 

 2023年9月13日(水)

🟧東京都医師会、新型コロナは「第9波に入っている」 感染対策の実施を呼び掛け

 新型コロナウイルスの患者数の増加傾向が続いていることを踏まえ、東京都医師会の尾崎治夫会長は記者会見で、「第9波に入っている」として、場面に応じたマスクの着用やワクチンの接種など、基本的な感染対策の実施を呼び掛けました。

 この中で東京都医師会の尾崎会長は都内では感染者の増加傾向が続き医療がひっ迫しているとして、「5類への移行でもう終わったように思っている人もいるが、今は都内だけで毎日、新たに1万5000人ほどが感染しているような状況だ。第9波に入っており、2万人超だった第8波(昨年末~今年初め)のピークに近付きつつある」と述べました。

 そして、「重症化する人は減っており、以前のように規制をかける必要はないが、コロナとの闘いはまだまだ続いている」とした上で、「新たな変異型にも効果があるとされるワクチンの接種が来週20日から始まるので、できるだけ接種してほしい」と述べ、基本的な感染対策の実施を呼び掛けました。

 2023年9月13日(水)

2023/09/12

🟧新型コロナウイルスの新変異型「ピロラ」、国内で初確認 東京都で1件

 新型コロナウイルスのオミクロン型の新たな変異型が、国内で初めて確認されました。 

 東京都は7日、オミクロン型の新たな変異型「BA・2・86」が国内で初めて確認されたと発表しました。都内の医療機関で8月24日にPCR検査を行った検体1件をゲノム解析した結果、「BA・2・86」だったといいます。感染した人は軽症だということです。

 新たな変異型の通称は「ピロラ」。海外メディアによりますと、国際的な科学者たちが常緑の植物の名前が由来の星にちなんで名付けたといいます。

 「BA・2・86」はオミクロン型「BA・2」の下位変異で、スパイクたんぱく質の突然変異数が「BA・2」より30余個多くなっています。

 スパイクたんぱく質は新型コロナウイルスが人体の細胞に浸透するのに核心的な役割を果たしており、もし突然変異によりスパイクたんぱく質が細胞に浸透するのに容易な構造へと変化すれば、より感染しやすくなる恐れがあります。

 「BA・2・86」はデンマークで今年7月に初めて発見され、9月6日までに、スウェーデン、アメリカ、イギリス、フランス、タイ、韓国などで42件の感染確認が報告されていて、アメリカの疾病対策センター(CDC)は病原性や感染力などは不明だとしています。 

  東京都のいとう王子神谷内科外科クリニックの伊藤博道院長は、「ピロラに関しては症状の情報が少なくて、今のところ検出されている人の症状は比較的、軽症であるというところまでの情報。恐らく熱や喉の痛みやせきや関節痛・筋肉痛・倦怠(けんたい)感、吐き気や嘔吐(おうと)、あるいは味覚障害・嗅覚障害など今までの症状が複数、強烈ではない状態で出る」と話しています。

 2023年9月12日(火)

🟧アメリカFDA、新系統「XBB」対応ワクチン承認 類似変異型にも効果期待

 アメリカ食品医薬品局(FDA)は11日、新型コロナウイルスのオミクロン型「XBB・1・5」に対応するアメリカ製薬大手ファイザーとモデルナのワクチンを承認しました。アメリカ疾病対策センター(CDC)が12日開催予定の追加接種に関する諮問委員会で推奨すれば、接種を開始できます。

 ファイザーとモデルナの新たなワクチンは12歳以上の人を対象に正式承認しました。6カ月から11歳の子供の利用については、FDAが暫定的な緊急使用許可を出しました。昨年承認した2社のコロナワクチンは使えなくなります。早ければ数日後には接種を開始できるといいます。

 FDAのバイオ医薬品評価研究センターのディレクター、ピーター・マークス氏は声明で、「新型コロナによる入院や死亡を防ぐためには継続的な予防接種が不可欠だ。承認した新しいワクチンの接種を強く推奨する」と強調し、ワクチン接種を呼び掛けました。

 CDCのデータによると、現在流行しているのは「EG・5(通称エリス)」と「FL・1・5・1(通称フォルナックス)」で、感染の36%を占めます。ファイザーとモデルナは「XBB・1・5」対応のワクチンでも現在流行中の類似変異型に効果があると証明する調査結果を出しています。

 CDCによると、9月2日までの1週間で、新型コロナによる全米の新規入院者数は前週比約9%増の約1万9000人で、増加が続いています。

 一方、コロナワクチンの中で「メッセンジャーRNA(mRNA)」技術を使わないノババックスのワクチンの承認について、FDAはまだ決断を下していません。ノババックスは声明で、「CDCの12日の諮問委員会で新たなデータを発表する」と明らかにしました。

 2023年9月12日(火)

🟥「エコーウイルス11型」感染、厚労省が調査開始 昨年に新生児3人死亡

 昨年、風邪の原因となるエコーウイルス11型に感染した新生児3人が死亡する事例があり、厚生労働省は今年2月から実態調査を始めました。日本小児科学会も昨年12月に医療従事者向けの注意喚起を出しています。  エコーウイルス11型は、感染しても無症状のこともあるものの、風邪症状や、ま...