2025/09/22

🟥スマホ等の使用、仕事・勉強・家事以外は1日2時間まで 愛知県豊明市の条例案可決

 仕事や勉強、家事以外でのスマートフォンなどの使用は1日2時間以内を目安にするよう促す条例案が、22日、愛知県豊明市の市議会で採決され、賛成多数で可決・成立した。市によると、すべての市民を対象にスマートフォンなどの使用時間の目安を示した条例は全国で初めてで、10月1日に施行される。

 豊明市は、スマートフォンなどは生活に欠かせない必需品だとする一方で、長時間の使用は、睡眠不足などの健康面のほか、家族の会話が短くなるなど家庭環境にも影響を与え、子供の健全な生育を妨げる恐れがあるとして、仕事や勉強、家事以外でのスマートフォンやタブレット、ゲーム機などの使用は、1日2時間以内を目安にするよう促す条例案を市議会に提出した。

 この条例案について、22日午後、市議会本会議で採決が行われ、議長を除く19人の議員のうち12人が賛成し、賛成多数で可決・成立した。

  条例の対象となるのは、▽すべての市民と▽市内の学校に通う18歳未満の子供で、子供の使用については、▽小学生以下は午後9時まで、▽中学生以上は午後10時までとする時間帯の目安も盛り込まれ、各家庭でルールを作るよう促している。条例に強制力や罰則はない。

 市議会では、付帯決議も可決され、1日2時間以内という条例の記述について、▽あくまで目安であることを明確にし、生活スタイルや家庭環境の多様性を尊重すること、▽市民に誤解を与えないよう丁寧でわかりやすい情報提供を行うこと、そして▽定期的に効果や市民の反応を検証し、必要に応じて条例の見直しを行うことなどを求めた。

 市によると、すべての市民を対象にスマートフォンなどの使用時間の目安を示した条例は全国で初めてで、10月1日に施行される。

 2025年9月22日(月)

2025/09/21

🟥血液製剤使えなくなるなど不適切な取り扱い5件相次ぐ 日本赤十字社公表

  日本赤十字社は、冷凍庫の電源が落ちて血液製剤1万本あまりが輸血用として使えなくなるなど、血液事業での不適切な取り扱いが5件相次いだことを明らかにした。日本赤十字社は、今後、全国で一斉点検を実施するなど、再発防止に努めるとしている。

 これは、日本赤十字社が19日、東京都内で会見し、明らかにした。

 日本赤十字社によると、今年5月、東京都江東区にある血液センターの出張所で、冷凍庫の電源が落ちて1万3700本あまりの血液製剤が、輸血用として使用できなくなった。

 その後も、9月には北海道の献血会場で職員が誤って使用済みの針を献血者に刺したほか、福岡県では献血者33人分の血液製剤が規定より少ない数の保冷剤で搬送されたため、廃棄処分になるなど、血液事業での不適切な事案や取り扱いが、全国で5件相次いだということである。

 日本赤十字社の紀野修一血液事業本部長は、「深くおわび申し上げます。献血は国民の皆様の善意で成り立っていることなどを踏まえ、重く受け止めています」と謝罪した。

 その上で、全国の血液センターで、業務が手順どおりに行われているかを確認する一斉点検を行うほか、新たに安全管理室を立ち上げることを発表した。

 また、事案の中には発生から公表までに2カ月以上かかったケースもあったことから、厚生労働省への報告や公表の在り方についても見直すとしている。

 2025年9月21日(日)

2025/09/19

🟥男性の性機能障害「ED」治療薬、市販薬として薬局などで購入可能へ

 男性の性機能の障害「ED(勃起障害)」の治療薬が、医師の処方箋がなくても市販薬として薬局などで購入できる見通しとなった。

 この薬は、「エスエス製薬」が市販薬の製造販売について承認申請していた男性の「ED(勃起障害)」の治療薬「シアリス(一般名・タダラフィル)」で、18日に開かれた厚生労働省の審議会で、医師の処方箋なしに薬局などで購入できるようにする方針が了承された。

 購入できるのは、EDの症状がある18歳以上の成人男性で、性行為の前に服用することで機能が改善するとされている。

 この薬は服用すると、陰茎の血管を拡張させて血液量を増やし、勃起を達成させる。国内の臨床試験では、10ミリグラムの服用で挿入成功が81・1%、性交の成功が64・8%だった。

 中枢神経には作用せず、性的欲求を増進させるなどの効果はないということである。

 また、狭心症に使われる硝酸剤など、併用してはいけない薬があることなどから、事前に製薬会社の研修を受けた薬剤師が対面で販売するということである。

 この薬は、3年前の2022年から不妊治療の目的で処方された場合に限り、保険が適用されているが、EDでは、症状があっても、羞恥心などから受診を控える人が少なくないほか、偽造薬が多く流通し、健康被害が出ることなども問題となっていた。

 厚労省によると、薬局などで市販薬として販売されることになれば、こうした状況の改善が期待されるということで、今後、販売錠数の上限といった詳細を詰めた後、パブリックコメントなどを行った上で、正式に承認することにしている。

 2025年9月19日(金)

🟥新型コロナ新規感染者、わずかに増加 1医療機関当たり8・43人

 厚生労働省は19日、全国約3000の定点医療機関から8~14日の1週間に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数が3万1831人だったと発表した。1医療機関当たりの感染者数は8・43人で、前週比1・04倍。前週まで2週連続で減少していたが、わずかに増加した。

 都道府県別で1医療機関当たりの感染者数が最も多かったのは宮崎県の17・93人で、愛媛県14・89人、長崎県14・61人と続いた。少なかったのは東京都4・43人、沖縄県4・84人、北海道4・86人などだった。

 2025年9月19日(金)

2025/09/18

🟥マダニが媒介する感染症「SFTS」、栃木県内で感染初確認

 栃木県によると、マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」について、県内で刺されて感染した事例が初めて確認されたということである。

 県は引き続き、草むらに入る際には、肌の露出を少なくするなどの注意を呼び掛けている。

 県によると、県内に住む70歳代の女性が8月下旬、発熱や下痢などの症状が出たため、9月1日に医療機関を受診したということである。

 検査の結果、SFTSに感染していることが確認されたということで、女性は県西健康福祉センター管内の医療機関に入院したということである。

 SFTSは、主に原因となるウイルスを持つマダニに刺されることで感染する病気で、重症化すると血液中の血小板が減少して出血が止まらなくなったり、意識障害が起きたりして死亡することもあり、厚生労働省によると死亡する患者の割合は10%から30%に上るとされている。

 この女性は自宅周辺でマダニに刺されたとみられ、県内での感染者の確認はこれで2例目だが、県内で感染した事例はこれが初めてである。

 県は引き続き、草むらややぶなどに入る場合は長袖や長ズボン、それに帽子や手袋を着けて肌の露出を減らし、虫よけなどを適切に使用するほか、マダニに刺された後は無理に引き抜こうとせずに、医療機関を受診するよう呼び掛けている。

 2025年9月18日(木)

2025/09/17

🟥紀文食品、カニかま24万個自主回収 一部製品に腐敗臭

 紀文食品は16日、9月1日に発売したカニ風味のかまぼこ「The SURIMI(ザ・スリミ)」の約23万9000個を自主回収すると発表した。一部で腐ったような臭いのするものが見付かったという。現在、出荷を停止している。これまでに同社に健康被害の情報は寄せられていないという。

 小売店からパッケージが膨張しているとして返品があった。同社は、製造工程の一部で問題があった可能性があるとみて原因を調査している。同社は「今後このような事態が再び発生することのないよう、管理体制の一層の強化に努める」とコメントしている。

 同商品の賞味期限は23日程度と、従来品(10〜14日程度)よりも長いのが特徴の一つだ。希望小売価格は277円。

 問い合わせは通話無料のお客様相談室(0120)012778。

 2025年9月17日(水)

2025/09/16

🟥マダニ媒介感染症「SFTS」、患者150人超に どの地域でも患者が出る可能性

 マダニが媒介する感染症「重症熱性血小板減少症候群(SFTS)」の患者の報告が続いていて、今年の全国の患者数は速報値で152人となった。昨年まで報告がなかった地域にも広がっていて、専門家は「どの地域でも患者が出る可能性があり、医療機関は警戒を高めてほしい」と呼び掛けている。

 SFTSは、主に原因となるウイルスを持つマダニに刺されることで感染する病気で、重症化すると血液中の血小板が減少して出血が止まらなくなったり、意識障害が起きたりして死亡することもあり、厚生労働省によると死亡する患者の割合は10%から30%に上るとされている。

 国立健康危機管理研究機構によると、9月7日までに全国から報告された患者数は速報値で152人となり、これまで最も多かった2023年の1年間の累計の134人を上回って増え続けている。

 患者が報告されているのは32道府県で、いずれも累計で、▽高知県で14人、▽大分県で13人、▽長崎県、熊本県で9人、▽兵庫県、島根県、鹿児島県で8人など、西日本を中心に多くなっているが、昨年まで報告がなかった北海道や関東地方にも広がっている。 

 長崎大学病院総合感染症科の泉川公一教授はマダニに刺されないよう野外で肌の露出を減らすなどの対策が重要だとした上で、「医療機関はどの地域でもSFTSの患者を診察する可能性を踏まえて警戒を高めてほしい。国内でも医療現場での人から人への感染が報告されているので、手袋やゴーグル、ガウンといった標準的な予防策を実践することが必要だ」と話している。

 2025年9月16日(火)

🟥抗菌薬効かない「耐性菌」、百日せき患者の約8割から検出

 今年大きな流行となった「百日せき」について専門の学会が調査したところ、通常の治療に使われる抗菌薬が効かない「耐性菌」が調査対象の患者の約8割から検出されたことがわかった。専門家は「耐性菌にも効果のある抗菌薬を探す必要がある」と指摘している。  百日せきは激しいせきが続く細菌性...