2025/11/29

🟥肺がん診療ガイドラインに薬剤費一覧掲載 費用の高額化「医師が認識を」

 日本肺癌学会が公表した2025年版の診療ガイドラインに、付録として治療薬の薬価一覧が掲載された。最新の知見に基づいて推奨する治療法などをまとめるガイドラインに、薬剤費の情報が盛り込まれるのは異例。肺がん治療では、年間3000万円を超える新しいタイプの薬も登場するなど、薬剤費が高額となるケースがある。

 ガイドライン策定に携わった高橋利明静岡県立静岡がんセンター副院長は、「医師に費用への認識を持ってもらうための情報提供として加えた」と狙いを語った。

 肺がんはがんの中で死者数が最も多い。抗がん剤に加え、免疫チェックポイント阻害薬や分子標的薬などの新薬が次々と登場し、治療の選択肢が増えた一方、開発コストの高さを背景に高額な新薬も多い。

 ステージ4の非小細胞肺がん患者に多く使われる分子標的薬「タグリッソ」は年間676万7000円とされ、免疫チェックポイント阻害薬「キイトルーダ」を使うと年間745万6000円、「オプジーボ」と「ヤーボイ」を併用すると1256万8000円かかる。再発した小細胞肺がんが対象の新規治療薬「イムデトラ」は年間3184万5000円という。

 2025年11月29日(土)

2025/11/28

🟥アステラス製薬、眼疾患治療薬「アイザベイ」を日本で発売

 アステラス製薬は27日、眼疾患治療薬「アイザベイ」を日本で発売したと発表した。加齢黄斑変性という眼疾患向けで、目の細胞の機能が中心部から衰える「地図状萎縮」の進行を遅らせる国内初の治療薬となる。眼科領域に強く、販売で提携する千寿製薬と共同で医師向けの情報提供を進める。

 地図状萎縮を発症すると視力低下を引き起こす可能性がある。国内では約10万人が罹患(りかん)していると推定されており、適切なタイミングで治療を受けないと失明や重度の視覚障害に至るリスクがある。アイザベイは最初の1年は月1回、13カ月目からは2カ月に1回、注射で投与する。

 今回の発売による業績影響は2026年3月期の連結業績予想に織り込み済みとしている。21日に千寿製薬と販売パートナーシップの契約を結んでいた。

 2025年11月28日(金)

🟥インフルエンザ感染者19万人、2週連続で「警報レベル」 新型コロナは減少

 厚生労働省は28日、全国約3000の定点医療機関から17〜23日の1週間に報告されたインフルエンザの感染者数が19万6895人となり、1医療機関当たり51・12人だったと発表した。前週(37・73人)から大幅に増加。全国平均で「警報レベル」とされる30人を2週連続で上回った。

 今年は感染拡大のペースが速く、1医療機関当たりの感染者は前年同期の約2倍に上った。

 都道府県別では、1医療機関当たり89・42人の宮城県が最多を記録した。

 新型コロナウイルスの新規感染者数は6302人だったと発表された。1医療機関当たり1・64人で、2週連続で感染者は減少している。

 2025年11月28日(金)

2025/11/27

🟥大塚製薬の腎臓病治療薬、アメリカで迅速承認 2025年内発売を目指す

 大塚ホールディングス傘下の大塚製薬は26日、腎臓病治療薬「シベプレンリマブ(製品名:ボイザクト)」について、アメリカ食品医薬品局(FDA)の迅速承認を取得したと発表した。難治性の腎臓病「igA腎症」の根本原因に対処する世界初の抗体医薬として大型化が期待される。12月末までの発売を目指す。

 igA腎症は進行性の自己免疫性慢性腎臓病で、20〜40代で発症する例が多い。腎機能が低下し、末期腎不全に至る可能性がある。シベプレンリマブはigA腎症の発症と進行に深く関与しているタンパク質「APRIL」の作用を阻害し、腎障害や末期腎不全への進行を遅らせる見込みがある。

 大塚製薬の子会社であるビステラ社が創製した。最終段階の治験での中間解析に基づき承認を取得した。薬剤を充塡した注射器製剤として販売し、患者が4週ごとに在宅で投与できる。利便性を高め、患者の治療の選択肢を広げる。

 2025年11月27日(木)

2025/11/26

🟥認知症兆候でも受診は7% 早期支援へ長寿研が調査

 認知症やその前段階の軽度認知障害(MCI)は、早い段階で兆候を見付けて対処すれば、進行を遅らせることができる可能性がある。ところが、検査で認知機能の低下を指摘され医療機関での受診を勧められた人のうち、実際に受診したのは7%にとどまることが、国立長寿医療研究センター(愛知県大府市)などの調査でわかった。研究チームは「認知機能の低下を自分ごととして受け止められていないことが考えられる」と分析している。

 研究は、自治体で認知症の早期支援につながる仕組みを作る狙いで、2024年に10都道府県で実施。65歳以上の人を中心に自宅や検査会場で認知機能を調べる簡易テストを受けてもらい、認知症やMCIの兆候があった人に精密検査を勧めた。そのうち北海道、秋田県、愛知県で簡易テストを受けた約5000人を追跡し、どの程度受診につながったかを分析した。

 2567人から回答が得られ、精密検査を勧められた1083人のうち実際に医療機関に行ったのは7%の79人だった。受診しなかった理由は「健康に自信があり、必要ないと感じた」が42%で最も多く、「面倒になった」(12%)、「忘れていた」(7%)などと続いた。

 一方、保健師らが電話や面談で受診を勧めた地域では受診率が平均より4~5ポイント高かった。

 同センターの桜井孝研究所長は「人を介した呼び掛け」が効果的だった」と指摘、「認知症と診断された後の支援は充実してきたが、その前に医療機関を受診せず発症に気付かない人が多い。必要な人を支援につなげられるよう地域全体で取り組んでほしい」と話した。

 研究チームは自治体向けに認知症リスク早期発見の手引を作成した。

 2025年11月26日(水)

2025/11/25

🟥コンニャクイモから認知症サプリを開発 予防に期待、群馬大

 群馬大発のベンチャー企業「グッドアイ」と学内の研究チームが、群馬県が日本一の生産量を誇るコンニャクイモから、アルツハイマー型認知症の予防が期待されるサプリメントを開発した。廃棄される皮などから抽出した成分が、認知症の原因とされる物質を抑制するという。

 グッドアイ社は、北海道大での別の研究で、コンニャクイモに多く含まれる成分「スフィンゴ脂質」を摂取したマウスから、認知症の原因とされる物質が減少したことに着目。群馬県特産のこんにゃくの製造過程で捨てられる皮などから抽出して特殊なカプセルに入れ、効率よく小腸から吸収できるようにした。

 2026年の販売を目標とし、消費が低迷しているこんにゃく農家に収益の一部を還元することを検討している。研究費調達のためのクラウドファンディング(CF)をしており、年内に一口8000円の寄付をすると、30日分に相当する60錠がプレゼントされる。

 開発した群馬大の板橋英之教授(環境化学)は、「販売価格が急落して疲弊しているこんにゃく農家が、生産を続けられる一助になってほしい」と語った。

 2025年11月25日(火)

2025/11/24

🟥「H3」型インフルエンザの新たな変異ウイルス、国内でも確認

 海外で拡大している「H3」型インフルエンザの新たな変異ウイルスが国内でも確認されたことが、国立健康危機管理研究機構の解析でわかった。専門家は「免疫を持っている人が少なく、感染が広がりやすい可能性がある」として注意を呼び掛けている。

 季節性インフルエンザとして流行する「H3」型の新たな変異ウイルス「サブクレードK」が、今シーズン世界各地から報告されていて、イギリスやアメリカなどでは検出される割合が増えている。

 日本の国立健康危機管理研究機構が今年9月以降に国内の患者から採取したH3型のウイルスを解析した結果、13検体のうち12検体がこの変異ウイルスだったことがわかった。

 イギリスでは、今シーズン、例年より早い時期からインフルエンザの患者が増加しているが、この変異ウイルスの拡大との関連が指摘されている。

 日本でも早いペースで流行が進んでいて、感染症に詳しい東京医科大学の濱田篤郎客員教授は「新たな変異ウイルスのため免疫を持っている人が少なく、感染が広がりやすくなっている可能性がある。以前のウイルスより重症化しやすいとは考えられていないが、今後性質を詳しく調べていく必要がある」と指摘している。

 一方、イギリスの保健当局は、現在のインフルエンザワクチンには変異ウイルスに対しても重症化を予防する効果があると報告していて、濱田客員教授は「重症化予防にワクチンが重要なのは変わらないので、接種を検討してほしい」と話している。

 2025年11月24日(月)

🟥肺がん診療ガイドラインに薬剤費一覧掲載 費用の高額化「医師が認識を」

 日本肺癌学会が公表した2025年版の診療ガイドラインに、付録として治療薬の薬価一覧が掲載された。最新の知見に基づいて推奨する治療法などをまとめるガイドラインに、薬剤費の情報が盛り込まれるのは異例。肺がん治療では、年間3000万円を超える新しいタイプの薬も登場するなど、薬剤費が...