2026/01/09

🟥兵庫県伊丹市の研修医過労死で和解 市が見舞金、院内で経過記録活用

 2018年、兵庫県伊丹市の市立伊丹病院の研修医だった男性=当時(25)=が自殺し、遺族が長時間労働による精神障害が原因として市に約1億3000万円の賠償を求めた訴訟が、神戸地裁で和解したことが9日わかった。市が見舞金を支払う他、死亡の経過記録を病院が継続的に保管し、職員研修に活用すると約束する内容。

 男性の両親は「最愛の息子は帰ってきませんし、悲しみが消えることもありません。決して風化させることなく、二度と同じような事故を起こさぬよう、真摯に取り組んでいただきたい」と代理人弁護士を通じてコメントした。和解は昨年12月22日付。

 男性は大阪大卒業後の2018年4月から研修医として勤務し、外科や呼吸器内科に配属された。同年7月、一人暮らしをしていた寮の自室で自殺した。伊丹労基署の認定では、死亡直前1カ月間の時間外労働は、計80時間弱に達していたという。

 2026年1月9日(金)

🟥がん遺伝子パネル検査、治療到達8% がんの種類で差も、5万4000人解析

 がんの遺伝子の変化を網羅的に調べて対応する治療を探す、がん遺伝子パネル検査を国内で受けた5万人超についての分析を、国立がん研究センターなどの研究チームが発表した。検査に基づく治療を受けられたのは8%で、がんの種類によっても差があった。

 がんは遺伝子の変化によって起きることから、近年は遺伝子の変化を調べ、それに合った治療をするゲノム医療が推し進められている。100種類以上の遺伝子を同時に調べるがん遺伝子パネル検査は2019年に保険診療になった。

 研究チームは、2019~2024年に検査を受けた約5万4000人について分析した。

 検査の結果、治療法のある遺伝子の変化が見付かったのは73%に上ったが、国内未承認薬や治験段階のものも含まれ、実際にその治療を受けられたのは8%だった。ただ、経年的に改善してきており、2019~2020年には6%だったが、2023~2024年には10%に増えていた。

 がんの種類によっても治療に結び付く割合には差があり、患者が多く薬剤開発が進んでいる肺がんは20%、甲状腺がんは35%と高かった。一方で、薬剤の開発が進みにくい膵(すい)がんや肝臓がんは2%に満たなかった。

 患者の生存期間との関係を見ていくと、科学的根拠が強く国内承認済みの薬がある遺伝子変化が見付かった人は、最も予後が良かった。有効性のある薬が国内未承認薬だった場合でも、予後が良い傾向にあった。治験などを通じて未承認薬が使えれば、患者が恩恵を受けられる可能性がある。

 国立がん研究センター研究所分子腫瘍(しゅよう)学分野の片岡圭亮・分野長は、「がん遺伝子パネル検査の有用性と限界、がんの種類によって違いがあることも明らかになった。今後、薬剤開発が進みエビデンスが確立されていくことが重要だ」と話す。

 論文は6日、医学誌「ネイチャー・メディシン」の電子版に掲載された。

 2026年1月9日(金)

2026/01/08

🟥インフルエンザ感染者、5週連続で減少 西日本では依然多く

 厚生労働省は8日、全国約3000の定点医療機関から昨年12月22~28日の1週間に報告されたインフルエンザの感染者数は計8万7534人で、1医療機関当たり22・77人だったと発表した。前週比0・70倍で、5週連続の減少。

 全国平均では警報レベルとされる1医療機関当たり30人を下回ったが、西日本では依然として超えている地域が多い。

 都道府県別で1医療機関当たりの感染者数が最も多かったのは宮崎県の62・57人。鹿児島県48・00人、佐賀県39・88人が続いた。少なかったのは、秋田県10・56人、福島県11・54人、岩手県11・98人など。前週より増えたのは沖縄県のみだった。

 今季は、全国平均で警報レベルを超えるのが昨季より5週早く、昨年11月17~23日の週には全国で1医療機関当たり50人を超えた。

 2026年1月8日(木)

2026/01/07

🟥メルカリに「熊の胆」出品、厚労省が削除要請 未承認の医薬品で薬機法抵触の恐れ

 漢方薬などに使われる「熊の胆(い)」とされる粉末がフリーマーケットアプリ「メルカリ」に出品され、厚生労働省が医薬品医療機器法(薬機法)に抵触する恐れがあるとして、削除を求めていたことが同省などへの取材でわかった。メルカリは出品を削除した。

 「熊の胆」は熊の胆嚢(たんのう)を乾燥させたもので、胆汁に含まれる成分が肝機能改善や胃のむかつき、食欲不振などに効果があるとされ、法律上は医薬品に当たる。北海道大の坪田敏男教授(野生動物医学)によると、粉末状にして、煎じてから飲むのが一般的という。

 厚労省は昨年12月下旬、粉末の出品を把握。出品者が製造したという内容の説明文があったことから、未承認の医薬品と判断し、販売行為などが薬機法違反になる可能性があるとしている。

 メルカリは薬機法に基づいて医薬品の出品を禁止する規定を設けているが、今回は厚労省からの要請があり、総合的に判断して削除したという。

 粉末状でない「熊の胆」とみられるものも今年に入って出品されており、数万円で取引されている。厚労省は一部を把握しており、対応を検討している。

 2026年1月7日(水)

2026/01/06

🟥2025年の交通事故死者、過去最少 2547人、2000人以下にする政府目標達成できず

 警察庁は6日、2025年の全国の交通事故死者数が前年より116人(4・4%)減の2547人だったと発表した。統計がある1948年以降で最少だった2022年の2610人を63人下回り、3年ぶりに過去最少を更新した。

 警察庁によると、65歳以上の高齢者は1423人で、全体の55・9%を占めた。都道府県別では、神奈川県が139人で最多となり、東京都の134人、北海道の129人が続いた。

 交通事故死者数は1970年に過去最多の1万6765人を記録。1996年以降は1万人を下回って、2016年にピークの4分の1を下回る3904人となり、2021~2024年は2600人台で推移していた。減少は2年連続。

 政府は2021~2025年度の交通安全基本計画で、2025年までに交通事故による死者数を2000人以下とする目標を立てていたが、達成できなかった。

 2026年1月6日(火)

🟥アメリカ保健福祉省、子供の予防接種スケジュール改訂 推奨ワクチン6種削減を勧告

 アメリカ保健福祉省は5日、子供の予防接種スケジュールを改訂し、接種を推奨するワクチンの数を17種から11種に減らすことを勧告すると発表した。

 保健当局は引き続き、麻疹(はしか)、おたふく風邪、風疹、ポリオ、水痘、ヒトパピローマウイルス(HPV)などの予防接種を推奨する。一方で、RSウイルス、髄膜(ずいまく)炎菌、B型肝炎、A型肝炎の予防接種は、感染リスクが全般的に高い子供に対象を絞って推奨する。

 インフルエンザ、新型コロナウイルス感染症、ロタウイルスの予防接種に関しては、保護者が医師などと相談して受けるかどうかを決めることを勧告するとした。

 こうした予防接種の費用は引き続き健康保険の対象となる。ただし、健康な子供については非推奨となり、接種を受けるには医師への相談が必要となったワクチンについては、今回の改訂が保護者にとって新たな障壁となる可能性もある。

 日本ではB型肝炎やロタウイルスのワクチンが子供の定期接種の対象14種類に含まれ、複数種類を同時に接種するものもある。

 アメリカではワクチン懐疑派のロバート・F・ケネディ保健福祉長官の下、疾病対策センター(CDC)が見直しを進めていた。

 アメリカでは今シーズン、インフルエンザの症例が急増している。CDCによれば、これまでに小児の死亡例が9例報告された。

 2026年1月6日(火)

2026/01/05

🟥ゲノム編集で筋ジストロフィー治療、マウスで効果・持続性確認 京大

 筋ジストロフィー症で損傷した筋肉が回復しにくくなるのを、ゲノム編集を使って治療する方法を、京都大学と武田薬品工業の研究チームが開発した。これまでの治療法よりも効果的で持続することをマウスの実験で確かめた。今後、実用化に向けて安全性などを確かめる。

 研究チームが対象にしたのは、遺伝性疾患のデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)。患者は遺伝子の異常でジストロフィンというタンパク質ができず、筋肉の細胞が傷付いても修復しにくい。これまでは、薬で異常な遺伝子の一部を取り除いてジストロフィンを作りやすくする治療が行われていた。また、無害なウイルスを使ってジストロフィンを作り出す遺伝子を組み込む治療が行われていたが、重篤な副作用が出て中止になっている。

 研究チームは、遺伝子を組み込むのにゲノム編集技術を使う方法を開発。その結果、ウイルスを使う方法よりも、細胞修復に欠かせない筋幹細胞に、遺伝子を効果的に組み込めることをマウスの実験で確認した。さらに、ジストロフィンを作り出す効果も1年以上にわたって持続した。これまでの治療では通常、週1回点滴しなければならないが、今回の方法ではそうした負担を軽減できる可能性があるという。

 研究チームの京大iPS細胞研究所の堀田秋津准教授(幹細胞遺伝子工学)は、「ほかのタイプの筋ジストロフィーも、組み込む遺伝子を変えることで治療できる可能性がある。今後は人への臨床応用に向けて、さらに研究を進めていきたい」と話した。

 研究成果は12月17日付のアメリカの科学誌「セルリポーツ」に掲載された。

 2026年1月5日(月)

🟥兵庫県伊丹市の研修医過労死で和解 市が見舞金、院内で経過記録活用

 2018年、兵庫県伊丹市の市立伊丹病院の研修医だった男性=当時(25)=が自殺し、遺族が長時間労働による精神障害が原因として市に約1億3000万円の賠償を求めた訴訟が、神戸地裁で和解したことが9日わかった。市が見舞金を支払う他、死亡の経過記録を病院が継続的に保管し、職員研修に...