2022/07/19

■奈良県立医科大が開発したマスク、オミクロン型にも効果 特殊な銅合金を蒸着

 奈良県立医科大学の中野竜一准教授(微生物学)と樹脂成形品の塗装加工会社「やまと真空工業」(奈良県香芝市)が共同開発し、同社が2月から販売しているマスクに、新型コロナウイルスのオミクロン型も不活化する効果が確認されました。4層構造の内側に特殊な銅合金を含む不織布マスク「やまと真空マスク PREMIUM(プレミアム)」(1箱30枚入り3120円)で、15日から「小さめサイズ」(同2700円)と「こども用サイズ」(同2550円)も発売しました。

 中野准教授は薬剤耐性細菌の研究が専門。ドアノブなどを介した院内感染を防ごうと金属の研究を始め、亜鉛など複数種類の金属を含む特殊な銅合金に、ウイルスを不活化する高い効果があることを確認しました。同社の技術を生かし銅合金を不織布に蒸着し、マスク開発に成功しました。


 評価試験では野生型やデルタ型を2分で検出できない量(10万分の1)まで減少させる効果を確認しており、今回新たにオミクロン型でも同様の結果を得ました。中野准教授は、「銅イオンのRNA破壊効果が作用しているようだ。細菌だけに効く銀や純粋な銅でなく、銅合金であることが重要」と説明しています。


 同社の岩本策三専務(43)も、「徹底的に科学的な数字にこだわった。効果には自信がある」と胸を張っています。


 当初から子供用を望む声が数百件寄せられたことから、「小さめ」(縦95ミリ、横145ミリ)と「こども用」(縦85ミリ、横125ミリ)の2サイズも発売。同社サイトで無料プレゼントキャンペーンも実施しています。


 2022年7月19日(火)

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