この研究は、東京大学医科学研究所の河岡義裕特任教授らの研究チームが、国際的な医学雑誌の「ニュー・イングランド・ジャーナル・オブ・メディシン」で発表しました。
研究チームは、オミクロン型の「BA・5」の実際のウイルスを培養細胞に感染させ、さまざまな治療薬を投与してウイルスの増殖がどの程度、抑えられるのかを調べました。
その結果、国内で承認されているアメリカのギリアド・サイエンシズの点滴薬「レムデシビル」(商品名ベクルリー)、アメリカのメルクの「モルヌピラビル」(商品名ラゲブリオ)、アメリカのファイザーの飲み薬「ニルマトレルビル」(商品名パキロビッドに含まれる成分の1つ)の3種類の抗ウイルス薬の成分については、いずれも「BA・2」に対してよりもウイルスの増殖を抑える効果が高かったということです。
一方、抗体を使った治療薬については今回の実験では、当初のウイルスへの効果と比べると大幅に効果が下がっているものがあったということです。
河岡特任教授は「「BA・5」の病原性はまだ十分、わかっていないが、実験では日本で使える薬でも高い効果がみられたため、その点で安心ではないか」とコメントしています。
2022年7月21日(木)
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