円形脱毛症とは、髪の毛が丸く抜け落ちて、はげになる疾患です。1カ所のみに脱毛部位ができるタイプは単発型と呼ばれ、最も治りやすいタイプです。
単発型のほか、多発型、多発融合型などのタイプに、分類されています。脱毛の部位が2カ所以上あるのが多発型で、病巣部位が融合しているものが多発融合型です。
症状は大多数、毛髪にできますが、まゆ毛、あごひげ、腋毛(わきげ)、陰毛にできることもあります。子供の円形脱毛症では、75パーセントにアトピー性皮膚炎が合併します。
一般的には、心配事や疲労、精神的ショック、環境の変化などに起因する「ストレス」によって、円形脱毛症は誘発されることが多いと考えられ、遺伝的・体質的素因も関係すると見なされています。また、「免疫不全」も円形脱毛症の原因の一つではないかと、最近では疑われています。
治療に関しては、育毛剤やステロイド剤などを脱毛部位に塗布する局所治療と、ビタミン剤などの飲み薬を処方する全身治療が併用されるのが、一般的です。脱毛部位への局所治療としては、ドライアイスを使った冷凍療法や、紫外線療法、温熱療法もあります。内服薬に使われるのは、血管を拡張する作用がある薬で、ビタミンE・B・C、ステロイド剤、漢方薬などです。
軽度の円形脱毛症であれば、自然治癒することもありますす。突然の脱毛に気付いた際は、皮膚科で診断を受けるとともに、心療内科などでカウンセリングを受けるなど、心身両面からのケアを心掛けるのがいいかもしれません。
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