乳輪の下の部分に膿がたまる疾患
乳輪下膿瘍(のうよう)とは、乳頭の乳管開口部から化膿(かのう)菌が侵入することにより、乳輪の下の部分の乳管に膿(うみ)がたまり、乳輪周囲の皮膚にまで広がる疾患。
授乳やホルモン分泌とは関係なく、若い女性によくみられる疾患です。乳輪の下に痛みのある硬いしこりができては破れて、膿が出ることを何回も繰り返します。陥没乳頭の人に多くみられますが、乳首が陥没していない人でもみられます。
乳管の膨大部に、乳管の細胞の老廃物、ケラチン破片などがたまり、刺激して、主に無菌性の炎症を起こします。膿瘍ができるころには、混合感染もみられます。
乳輪下膿瘍の検査と診断と治療
乳腺科、乳腺外科、外科、産婦人科の医師による治療では、問診、触診、血液検査、超音波検査などを行います。
乳腺科、乳腺外科、外科、産婦人科の医師による治療では、抗生物質を投与して炎症を鎮静させるとともに、たまった膿を出します。
たまった膿を出す方法としては、患部に針を刺してたまった膿を出す場合と、切開して膿を出す方法とがあります。
慢性の炎症を繰り返す乳輪下膿瘍の場合は、膿を出しても再発することが多いので、膿を出して炎症が治まったら外科手術を行い、疾患の元となるものをすべて取り除きます。
外科手術では、膿瘍部や瘻孔部から色素を注入して、原因となる乳管を含む膿瘍や膿の通る瘻孔などをすべて切除します。
一般的に手術は局所麻酔で行われ、乳頭などはそのまま残すことができますから、乳房が変形することはありません。
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