目の回り、ほおに小さな色素斑が群がっている症状
雀卵斑(じゃくらんはん)とは、目の回り、ほおなどに小さな斑点が群がっている症状。そばかすとも呼ばれます。
その顔に群がる淡褐色、ないし黒褐色の小さな斑点は、スズメの卵の殻(から)の模様に似ています。首や肩、前腕の外側、手の甲にできるものもあります。
生まれた時から存在している場合もありますが、だいたい5~6歳ころに目立ち始めて、思春期をピークに減少へと向かう場合が多く、年齢を重ねるとともにだんだんと目立たなくなっていきます。しばしば家族に同じ症状がみられるため、原因としては遺伝的要素が強いといわれています。また、紫外線の影響、生活の乱れ、ストレスによっても発生します。
遺伝的要素が強い雀卵斑は、完全に消すことは難しいものながら、ファンデーションなどでカバーできるくらい薄くできることもあります。その他の原因による雀卵斑は、皮膚の生まれ変わり(ターンオーバー)がうまくできていないと、メラニンが増えて濃くなってしまいます。
雀卵斑の検査と診断と治療
雀卵斑(そばかす)には、根治させるためのよい治療法はありません。むしろ、悪化させないように日焼け止めクリームを塗り、帽子や日傘を活用して、紫外線をできるだけ避けるようにします。雀卵斑がある状態で紫外線を浴びてしまうと、数が増えるだけでなく、 既存の雀卵斑も色が濃くなってしまいます。
また、雀卵斑の症状を改善させるためには、 ビタミンCやトラネキサム酸の摂取が有効だといわれています。ビタミンCは、美白作用が高く抗酸化作用も優れています。一般的には止血剤として用いられているトラネキサム酸は、美白作用があるので雀卵斑や肝斑(しみ)の治療にもよく使われています。
ほかにも、皮膚科や美容外科での専門治療として、レーザー治療や光治療のフォトセラピーなどがあります。これらの治療にはすべて施術後の紫外線対策などが重要です。
レーザー治療で雀卵斑を治療した直後は、施術した部分にテープなどを張る必要があるため、仕事をしながら治療したいという人にとっては難しい場合があるようです。赤みや色素沈着などが出る場合もあり、施術後の回復にも時間がかかります。フォトセラピーは、雀卵斑のメラニンを治療するだけでなく、コラーゲンを増やして皮膚に張りを与える効果があります。レーザー治療よりも、皮膚へのダメージが少ないといわれています。
雀卵斑を消す薬も、市販されています。化粧水タイプの薬品、顆粒タイプの飲み薬があり、用途に合わせて選ぶことができます。
除去することが難しい雀卵斑の対処法として、化粧品によって隠す方法もあります。そのようなメイクで特に使用されているのは、コンシ―ラという顔料を高濃度に固めたものです。最近では、コンシーラやファンデーションそのものに、美白成分などが入っているものもあります。ファンデーションには、紫外線や化学物質から皮膚を保護するという役割もあります。
日常的な対策として、生活習慣を見直し、皮膚の再生が行われる22時~24時には寝ているようにするのも効果的です。
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