心因的なストレスが原因で声が出なくなる疾患
心因性失声症とは、心因的なストレスが原因となって、 声が出ない、話せない、声が出てもかすれ声や、しわがれ声になってしまう疾患です。ヒステリー性失声症とも呼ばれています。
30歳以上の女性に多くみられ、突然、声が出なくなるため、周囲の人たちも驚きます。心理的な要因によることが多く、これに性格が反映して発症します。
周囲への依存性が高く、自己顕示欲が強いなど、ヒステリー性格を持っている人に多い、と分析されています。心理的に厳しい立場に立っている時、欲求が満たされない時など特殊な状況下では、内的な葛藤を自分で処理することができなくなり、性格が未熟な人では、体に症状として現れてきてしますのです。一種の逃避である場合もあります。
放っておいても、自然治癒することが多い病気ですが、なかなか治らなかったり、繰り返し発症する場合は、耳鼻咽喉(いんこう)科を受診しましょう。声帯などに異常がないことが判明した場合は、精神科や心療内科を受診しましょう。
精神科などでの心因性失声症の治療では、発症の原因になっている心理的な要因を探ります。医師の説明を受け、本人が病歴とともに生育暦、生活暦などを、よく把握することが大切となります。その上で、発声の訓練と、カウンセリングなどによる心理療法の二つの治療が進められ、精神安定剤を用いることもあります。
治療効果が高いため、疾患は比較的すぐ、だいたい1週間くらいで治るのが、一般的と見なされています。
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