唇への刺激によって炎症を起こし、皮がめくれて乾燥し、むくんでいるような症状が出る疾患
口唇炎とは、唇への何らかの刺激によって炎症を起こし、皮がめくれて乾燥し、むくんでいるような症状が出る疾患。
繰り返すと、唇に色素沈着が見られます。比較的、女性に多くみられます。
原因となる刺激の多くは、口紅やリップクリームに含まれる香料、保存料などが唇に合わずに起きます。まれには、食べ物や歯磨き粉でなる人もいます。
また、唇をなめる癖がある人やアトピー性皮膚炎のある人は、唇を保護する皮のバリアーが弱く、症状が出やすくなります。ビタミンB2とビタミンB6の欠乏も原因になります。
感染症との区別が必要で、水疱(すいほう)を伴う時はヘルペスなどのウイルス感染、白い苔(こけ)のようなものが付着するものはカンジダなどによる真菌感染、ただれが強いものは細菌感染が考えられます。
まれですが、皮膚がんになる前の状態を口唇炎と勘違いしていることも考えられます。侮らず、皮膚科、ないし皮膚泌尿器科を受診することが勧められます。
口唇炎の検査と診断と治療
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による診断では、炎症を抑え再発させないためには刺激の原因を取り除くことが大切なので、成分を直接肌につけて反応をみるパッチテストを行い、原因を探ります。口唇ヘルペスとの鑑別が大切になります。
皮膚科、皮膚泌尿器科の医師による治療では、炎症を抑えるステロイド剤(副腎〔ふくじん〕皮質ホルモン)を朝晩塗れば、通常は1〜2週間で治ります。
症状が長引く場合は、原因を取り除けていない可能性が高く、使っているリップクリームなどを改めて見直すことが必要です。
予防としては、食事後に唇を洗いすぎるのは要注意で、なめすぎるのと同じで、唇を保護している皮のバリアーを失います。皮を無理にむくのも厳禁。日々の唇のケアには、刺激になるような成分が入っていないワセリンを使うのが勧められます。
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