新型コロナウイルスのオミクロン型の一種で、海外でもこれまでに報告されていないタイプの変異ウイルスが、8月に海外から日本に到着した人で検出されたと、国立感染症研究所が8日発表しました。感染力などはわかっておらず、注視していくとしています。
感染症研究所によりますと8月下旬、ベトナムへの渡航歴があり、日本に到着した3人から、オミクロン型の一種で、これまでに報告されていないタイプの変異ウイルスが検出されたということです。いずれもベトナムへの渡航歴があるほかに、3人の関連性は確認されませんでした。
この変異ウイルスはオミクロン型の「BA・2・3・2」という系統によく似ており、細胞に感染する際の足掛かりとなるスパイクタンパク質に「L452R」などの変異が加わっているほか、免疫の反応に影響する可能性のある変異もあるということです。
世界的にも報告はないため、感染力や重症度について詳しいことはわかっておらず、感染症研究所は海外の研究機関などとも議論して、各国での検出状況などについて注視する必要があるとしています。
研究所の齋藤智也感染症危機管理研究センター長は、「特殊な変異が入ったウイルスは多く見付かっていて、必ずしもすべてが増えていくわけではないが注視していく」と話しています。
2022年9月9日(金)
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