アメリカ東部ニューヨーク州のキャシー・ホークル知事は7日、州の公共交通機関でのマスク着用義務を撤廃すると発表しました。地下鉄やバスが対象になります。アンドリュー・クオモ前知事が2020年4月に規制を導入してから約2年半ぶりの大幅緩和となりました。新型コロナウイルスの新規感染者数が減少していることを受け、感染対策のレベルを下げました。
同日付で公共交通機関に加え、タクシーなどの民間商用車、駅や空港でのマスク着用義務を撤廃しました。航空機内については運営各社の判断に委ねます。規制は取り下げた一方、人が多い公共空間ではマスクの利用を推奨するとしています。医療機関や介護施設での着用は引き続き義務付けます。
ニューヨーク州のコロナ新規感染者数の7日間平均は、感染力が強いとされるオミクロン型の派生型「BA・5」が流行した7月をピークに減少傾向にあります。ホークル知事は記者会見で「私たちの生活に日常を取り戻さなければならない」としつつ、「マスクの着用を奨励するが、着用は任意だ」と呼び掛けました。
アメリカでは南部フロリダ州の連邦地裁判事が4月、公共交通機関でのマスク着用義務を無効と判断し、各地で関連規制を撤廃する動きが相次ぎました。ニューヨーク州はその後も感染抑制を優先し、マスクの着用義務を続けてきました。同州が行動規制の緩和に乗り出したことで、全国規模で「ウィズコロナ」に向けた対応が進む可能性があります。
2022年9月8日(木)
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