アメリカ食品医薬品局(FDA)は新型コロナウイルスのワクチン接種を年に1回、従来型と流行している変異型の2つに対応する2価ワクチンに一本化することを検討しています。FDAが23日、近く開く第三者委員会に先立って発表した資料で明らかにしました。
資料でFDAは、新型コロナが変異を続けているため、毎年更新が必要だと指摘しました。大半の人についてFDAはインフルエンザの予防接種と同様、年に1度の接種をすることを提案しています。高齢者や免疫不全者などは2回の接種、過去に1回しかワクチンを接種していない幼児は2回の接種を提案しました。
接種時期については、感染が広がりやすい冬場に備えて9月からワクチン接種を始めることを提案しました。これに先立ち、春には対象の変異型を決めることが望ましいとしました。
FDAは26日、今後の新型コロナワクチン接種の方針を審議する第三者委員会を開きます。この委員会に出席した外部有識者の投票結果を踏まえて、FDAが最終決断をします。
現在、FDAが利用を提案しているような2価ワクチンを提供しているのは、アメリカのモデルナとファイザーだけです。これらのワクチンは、従来型のコロナウイルスと「BA・4」と「BA・5」のオミクロン派生型の双方に対応しています。
一方、アメリカでは新たな派生型「XBB・1・5」が急拡大しています。アメリカ疾病対策センター(CDC)の推計によると、「XBB・1・5」の感染割合は49・1%に上り、現在最も流行している変異型となりました。現在あるワクチンは「XBB・1・5」に対応していません。
2023年1月24日(火)
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