2023/03/15

🟪女性の自殺者7135人で、3年連続増加 小中高生は514人で過去最多

 2022年の女性の自殺者数が7135人(前年比67人増)に上り、3年連続で増加したことが14日、警察庁の自殺統計(確定値)に基づく厚生労働省のまとめで明らかになりました。 全体は2万1881人(874人増)で2年ぶりに前年を上回り、小中高生は514人と過去最多でした。男性は1万4746人(807人増)で13年ぶりの増加。年代別では50歳代が最多で、40歳代、70歳代が続きました。人口10万人当たりの自殺者数(自殺死亡率)は0・8人増の17・5人でした。 

 小中高生は前年から41人増え、これまで最多だった2020年の499人を上回り、1980年の統計開始以降で初めて500人を超えました。内訳は小学生17人(前年比6人増)、中学生143人(同5人減)、高校生354人(同40人増)。新型コロナウイルス禍で増加傾向にあり、厚労省自殺対策推進室は「状況を注視し、コロナによる影響の分析などを深めていく」としています。

 全体の自殺の原因・動機は、健康問題が1万2774人で最も多く、次いで家庭問題4775人、経済・生活問題4697人、勤務問題2968人でした。

 小中高生の自殺を原因・動機別でみると、学業不振や進路の悩みのほか、友達との不和、親子関係の不和が目立ちました。小中高生に大学生などを合わせた「学生・生徒」も1063人で、過去最多でした。

 子供の福祉に詳しい山縣文治・関西大教授は「学校生活や進路の悩みは誰でも抱えているが、長引くコロナ禍に伴う人間関係の希薄化で、友人らに相談できない子供が増えているのだろう」と分析しています。

 政府は、悩みを抱える人の相談窓口として、こころの健康相談統一ダイヤル(0570・064・556)を開設しています。

 2023年3月15日(水)

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