埼玉県は12日、ウイルス感染症「エムポックス(サル痘)」の感染者1人が県内で新たに確認されたと発表しました。県内7例目。感染したのは20歳代男性で、海外渡航歴はありませんでした。
男性は7日、発熱や発疹の症状が出て県内の医療機関を受診し、10日に感染が確定しました。現在、容体は安定しており、自宅で療養中といいます。サル痘の感染者は今年に入り急増しています。
一方、沖縄県は13日、県内で2例目となるウイルス感染症「エムポックス(サル痘)」の患者を確認したと発表しました。県内に住む30歳代の男性で、発熱のほか、歯肉部痛の症状があり、状態は安定しているといいます。
県によると、男性は県内1例目の患者との接触は確認されておらず、県外からの感染の可能性が高いとしています。
県内医療機関から保健所にエムポックス疑いの報告があり、県衛生環境研究所が検査したところ陽性が判明しました。発生届は12日付。
県は7日に初めてエムポックスの患者を確認していました。
サル痘は2022年5月以降、ヨーロッパや北アメリカなどで感染確認が相次いでいます。国内では同年7月25日に初めて確認されました。今年に入り、患者報告数が増えており、11日までに106例が確認されています。
感染者は全員男性で、9割以上は海外渡航歴がなく、国内で感染拡大が起きているとみられます。当初は東京都など関東が感染の中心でしたが、3月以降、大阪府など西日本にも感染が広がっています。人と人との接触の増加が影響しているためとみられます。
エムポックスの潜伏期間は通常6~13日(最大5~21日)で、発熱や頭痛などの1~3日後に発疹がみられます。多くの場合は自然治癒するものの、子供の場合は健康状態や合併症などにより重症化することがあります。
主に、感染している患者の体液や血液との接触(性的接触含む)で感染します。長時間の飛沫(ひまつ)にさらされた場合でも感染する可能性があります。
沖縄県は、「過剰に心配せず、発熱や発疹など体調に異常がある場合は医療機関に相談してほしい。手指消毒など基本的な感染対策が大切だ」としています。
2023年4月14日(金)
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