厚生労働省が2日発表した2022年の人口動態統計(概数)で、秋田県の「自殺率」(人口10万人当たりの自殺者数)が前年から3・8ポイント増の22・6となり、2019年以来、3年ぶりに全国ワーストとなりました。全国平均の17・4を大きく上回っています。
自殺者数は前年比32人増の209人でした。秋田県の自殺率は1963年以降、全国平均を上回っており、2003年は44・6に達しました。民間団体と行政、大学が連携して相談窓口の充実や啓発、居場所づくりを展開して、自殺率は徐々に下がり、2020年には初めて20・0を切りました。2021年も18・8となっていました。
秋田県は大学と連携して自殺予防に取り組む相談員向けの講習会を充実させたり、経営者向けのストレスマネジメント研修を強化したりするとしています。
一方、出生数の減少も深刻で、1人の女性が生涯に産む子供の推計人数「合計特殊出生率」は、前年から0・04ポイント減の1・18と過去最低を記録しました。
2022年の1年間に生まれた子供の人数(出生数)は3992人で、前年から343人減り、過去最も少なくなりました。人口1000人当たりの出生数を示す出生率は前年から0・3ポイント減の4・3、死亡率は前年から1・6ポイント増の18・6で、いずれも全国ワーストを記録しました。出生率から死亡率を差し引いた「自然増減率」はマイナス14・3でした。
婚姻数も前年比171組減の2447組。婚姻率は前年比0・2ポイント減の2・6で、23年連続で全国最下位。
秋田県の自殺率について佐竹敬久知事は「全国以上の増加率となっており年代や原因に応じた対策を強化し、支援を更に充実させる」とし、少子化対策については「若年女性の県内定着と回帰の促進や賃金水準の向上に一層力を入れて取り組む」とコメントしています。
このほか、がんと脳血管疾患の死亡率が全国で最も高く、新型コロナウイルスの死亡率は全国で3番目に高くなりました。県は高齢化率の高さが原因としています。
2023年6月4日(日)
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