日本医師会の釜萢敏(かまやち・さとし)常任理事は5日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染が沖縄県など九州地方で拡大していることなどを踏まえ、「現状は第9波と判断することが妥当だ」と指摘しました。
この中で、釜萢常任理事は、新型コロナウイルスの感染状況について、「5類への変更後、一貫して全国で徐々に増えているのは変わらない。ほとんどの県で、5月よりも6月のほうが報告数が増えており、沖縄県の感染者の増加が非常に著しい」と懸念を示しました。
その上で、「これまで一時下がって、最も低いところになって、もう一度上がる状態がずっと持続している場合には、新しい波と考えてきた。現状は、第9波という状況になっていると判断することが妥当ではないか」と指摘しました。
加えて、沖縄県では、リスクの高い高齢者などへの感染を防ぐ取り組みが最も求められるとし、ほかの地域についても、今後の感染状況を注視していく必要があるという考えを示しました。
厚労省は6月30日、全国約5000の定点医療機関から6月19~25日の1週間に報告された新型コロナウイルスの感染者は前週から2641人増えて、計3万255人となり、1医療機関当たりの平均は6・13人だったと発表。前週比1・09倍でした。都道府県別では沖縄県が最多の39・48人(前週比1・37倍)、続く鹿児島県が11・71人(同1・22倍)で、前週比で増加したのは39都府県に上りました。
新型コロナの法的位置付けが5月8日に「5類」に移行してから2・3倍となり、6週連続で増加しています。
2023年7月5日(水)
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