2023/10/02

🟧ノーベル生理学・医学賞にアメリカのカリコ氏ら2人 mRNA研究で新型コロナワクチン開発に貢献

 スウェーデンのカロリンスカ研究所は2日、2023年のノーベル生理学・医学賞を「メッセンジャーRNA」(mRNA)ワクチンの基盤技術を開発したハンガリー出身でアメリカ・ペンシルベニア大のカタリン・カリコ特任教授(68)と同大のドリュー・ワイスマン教授(64)に贈ると発表しました。新型コロナウイルス禍で普及したmRNAワクチンで、多くの人命が救われたことが評価されました。

 mRNAという遺伝物質を使ったワクチンや難病の治療薬として応用しようとする研究は約30年前からあったものの、mRNAを人体に投与すると免疫が攻撃して強い炎症が起きるため、安全性で難点がありました。これを解決したのがカリコ氏とワイスマン氏で、2人がペンシルベニア大で研究していた2005年、mRNAの一部の化学物質(ウリジン)を別の化学物質(シュードウリジン)に置き換えると、免疫の攻撃が抑えられることを発見しました。

 この研究がmRNAを医薬品化する最初の足掛かりとなって、ドイツの製薬企業ビオンテックやアメリカのモデルナなどのバイオ企業が注目し、がんやインフルエンザなどに対するmRNAを使った次世代の創薬研究が盛んになりました。

 2020年初頭、新型コロナの感染が世界に拡大すると、アメリカのファイザー、モデルナがmRNAワクチンの開発を進め、同年12月に世界で初めて実用化しました。

 授賞式は、アルフレッド・ノーベルの命日に当たる12月10日にスウェーデンの首都・ストックホルムで開かれます。

 2023年10月2日(月)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟪小中学生の体力調査、中学生男子はコロナ感染拡大前を上回る

 全国の小学5年生と中学2年生を対象に、50メートル走など8つの項目で体力や運動能力を調べる今年度の国の調査で、中学生の男子の合計点は新型コロナウイルスの感染拡大前を上回りました。一方で、小学生の男女は低下傾向にあり、スポーツ庁は運動の機会を増やす取り組みに力を入れていく方針で...