入院患者の「病院給食」の価格が、約25年ぶりに引き上げられる見通しになりました。国が定める公定価格を改定し、患者負担を1食あたり30円引き上げる案が出ています。物価高騰などによる医療機関の負担軽減が狙いで、政府は2日に決定した経済対策に改定までの間の支援措置を盛り込みました。
保険診療で入院する患者に提供される食事代は公定価格で、原則1食640円。うち患者負担は460円で、残りは公的医療保険で賄われます。関係者によると、引き上げについて、来年6月の診療報酬改定に合わせて公定価格を30円値上げし、患者負担に上乗せする案を軸に検討するといいます。
食事代の価格は1998年に1日あたり1920円(現在は1食あたり640円で計算)と設定。それ以降、据え置かれてきました。医療機関側からは、物価高騰などの影響で必要経費が公定価格を上回り、赤字状態だという声が上がっていました。
2023年11月4日(土)
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