2023/11/04

🟩駅弁で集団食中毒、「吉田屋」の営業禁止処分を解除 29都道府県で554人の患者確認

 全国で500人以上の患者が確認された駅弁による集団食中毒で営業禁止処分となっていた青森県八戸市の駅弁製造会社「吉田屋」の処分が4日、解除されました。吉田屋は6日から51日ぶりに営業を再開するとしています。

 八戸市保健所は4日、食品衛生上の危害を除去するまでの期間を予測することができないとして、9月23日に営業禁止処分としていた吉田屋の処分を解除したと明らかにしました。

 この処分に先立ち、吉田屋は9月17日から営業を自粛していましたが、11月6日から営業を再開すると明らかにしました。営業再開は51日ぶりです。

 八戸市は営業禁止処分を解除するにあたり、吉田屋から10月30日に衛生改善報告書の提出を受け、11月1日に市保健所が立ち入り検査を実施し、改善状況を確認していました。

 この問題では、吉田家が9月15、16日に製造・納品した約2万2000個の駅弁が全国のスーパーなどで販売され、各地で食中毒症状を訴える人が相次ぎました。八戸市保健所は駅弁を原因とする食中毒と断定し、9月23日に同社を営業禁止処分としました。その後の調査で、同社が岩手県の業者に発注した米飯を、指定した温度を超えた状態で受け入れたことで、原因菌が増殖した可能性があると判明していました。

 八戸市に提出した衛生改善報告書では、岩手県の業者に製造委託し食中毒の原因の1つとされた米飯について、従来はなかった受け入れ手順や確認項目を新たに設けました。駅弁販売店への連絡に時間がかかり回収が遅れた問題については、製造前から連絡網を作ることで対処します。作業員の衛生管理も担当者を置いて確実に行うとしました。

 吉田屋が製造した駅弁を巡っては、全国29都道府県で11月3日現在、554人の食中毒患者が確認されています。

 2023年11月4日(土)

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