2023/12/06

🟧 世界の二酸化炭素排出量、今年は過去最大の見通し COP28で報告書発表

 世界で今年、化石燃料の利用で排出される二酸化炭素の量は昨年に比べ1・1%増え、過去最大になる見通しだと、各国の研究機関で作るグループが発表しました。現在の水準の排出が続けば、7年後には50%の確率で世界の平均気温の上昇が1・5度を超えるとしています。

 日本など世界各国の90を超える研究機関などで作るグループ「グローバル・カーボン・プロジェクト」は5日、アラブ首長国連邦(UAE)で開かれている気候変動対策の国連の会議、COP28で報告書を発表しました。

 この中で、今年、石炭や石油、天然ガスの化石燃料を燃やして排出される世界の二酸化炭素の量は368億トンで、昨年に比べ1・1%増え、過去最大の排出量になる見通しだと発表しました。世界の二酸化炭素排出総量は409億トンと、過去最大だった昨年から横ばいにとどまるとみられます。森林伐採など土地使用に由来する排出量がやや減ったことが影響しました。

 このうち、燃料別の排出量では石炭が全体の41%を占めて最も多く、昨年に比べ1・1%増えるとしています。

 また、主要な国では、ヨーロッパ連合(EU)や、アメリカが昨年に比べ減少した一方、インドは8・2%、中国は4%増加すると見込んでいます。インドは電力需要が同国の再生可能エネルギー供給能力よりも急速に伸び、化石燃料で不足分を穴埋めしているためです。中国の排出量増加はゼロコロナ政策解除後の経済活動再開が原因です。

 その上で、現在の水準の排出が続けば、7年後の2030年には、50%の確率で、産業革命前からの世界の平均気温の上昇が1・5度を超えると指摘しました。

 2023年12月6日(水)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟪小中学生の体力調査、中学生男子はコロナ感染拡大前を上回る

 全国の小学5年生と中学2年生を対象に、50メートル走など8つの項目で体力や運動能力を調べる今年度の国の調査で、中学生の男子の合計点は新型コロナウイルスの感染拡大前を上回りました。一方で、小学生の男女は低下傾向にあり、スポーツ庁は運動の機会を増やす取り組みに力を入れていく方針で...