2023/12/29

🟥脳死判定、瞳孔検査できない場合はCTで代替へ 臓器提供の意思尊重に期待

 厚生労働省は来年1月から、脳死判定で瞳孔の状態を確認する検査などができない場合、CT(コンピューター断層撮影法)やエックス線を使った補助検査を導入します。画像検査で脳内の血流が失われていることを確認します。

 本人や家族に臓器提供の意思があるものの、検査ができないため提供に至らない例があるものの、補助検査の導入で、より提供の意思が尊重されるようになると期待されます。

 臓器移植法に基づく法的な脳死判定では、①深い昏睡(こんすい)②光を当てても瞳孔が動かず、一定以上広がっている③顔を左右に振っても眼球が動かないなど脳幹反射の消失④平たんな脳波⑤自発呼吸の消失の5項目を、2人以上の医師が6時間(6歳未満は24時間)以上の間隔を空けて2回確認します。

 しかし、交通事故で目が傷付いていたり、白内障があったりすると、瞳孔や脳幹の状態を調べるのが難しいため、厚労省は代わりの手段として、画像検査を使って判定することを認めることにしました。

 検査項目のうち、深い昏睡、平たんな脳波、自発呼吸の消失については、従来通り確認が必要です。

 医療現場が検査を行いやすいようにするため、2024年度に脳死判定のマニュアルを改訂します。

 2023年12月29日(金)

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