2023/12/02

🟧来年度の診療報酬改定で「薬価」引き下げの見通し 薬の市場価格が6%下回る

 医療機関が仕入れる薬の市場での価格が、国が定めた価格を平均で6%下回ったとする厚生労働省の調査結果が公表され、来年度の診療報酬改定で「薬価」は引き下げられる見通しとなりました。

 医療機関に支払われる診療報酬は診療や医療サービスの対価で、人件費などに充てられる「本体」と、医薬品や医療機器の公定価格を定める「薬価」で構成されていて、政府は来年度の改定率を年内に決定することにしています。

 これに向けて厚労省は、1日に開かれた中央社会保険医療協議会(中医協)で、「薬価」についての調査結果を公表しました。

 それによりますと、医療機関が仕入れる薬の市場価格は今年9月には、国が定めた価格を平均で6%下回り、医療器具などの価格も2・5%下回りました。

 「薬価」は市場価格に近付ける形で見直されることから、来年度の改定では引き下げられる見通しです。

 具体的な引き下げ幅や対象となる薬の品目の検討は今後行われますが、価格差は前回より1ポイント縮まっていて、引き下げ幅は縮小するものとみられます。

 一方、診療報酬の「本体」部分については、日本医師会などが医療従事者の賃上げが必要だとして、大幅な引き上げを求めているのに対し、財務省は賃上げには理解を示しつつ、現役世代の保険料負担を軽くする必要があるとして、引き下げを主張していて、今後の焦点となります。

 武見敬三厚労相は閣議の後の記者会見で、「昨年は平均で7・0%、その前は7・6%下回っていて、徐々に実勢価格との差が縮小してきている。医薬品を適正な価格で流通するよう働き掛けてきたことや、原材料の調達コストが高騰していることが影響を与えた可能性がある。来年度の診療報酬改定に向けて、医療機関の経営状況の調査結果も踏まえ、引き続き検討していく」と述べました。

 2023年12月2日(土)

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