発がん性が指摘される有機フッ素化合物「PFAS(ピーファス)」を巡り、水道水や生活用水の水源などで高濃度で検出された場合の具体的な除去技術をまとめた指針を環境省が夏ごろ策定することが16日、わかりました。国の暫定目標値を超えるPFASが各地で相次ぎ検出されて、健康への影響が懸念されており、自治体などが取るべき対応を明確にします。
汚染が確認された岐阜県各務原市や沖縄県宜野湾市では、活性炭などを使った除去の実証を進めており、知見を指針に反映させます。最新の研究事例も盛り込む方針で、環境省の専門家会議で議論します。
活性炭は低コストで多用途に使える除去技術として、PFAS除去でも利用が拡大。だが岡山県吉備中央町の浄水場汚染は、野ざらしで保管された使用済みの活性炭からPFASが流出したのが原因とみられており、政府関係者は「活性炭使用後の適切な処理の徹底を同時に図る必要がある」と強調しています。
PFASはフライパンのコーティングや航空機用の泡消火剤など幅広く使われてきました。極めて分解されにくく、環境中に出ると長期間残留して人の体内などに蓄積。発がんリスクやコレステロール値の上昇、免疫機能への悪影響などが懸念されています。
2024年3月18日(月)
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