2024/09/13

🟦自己増幅型の新型コロナワクチン承認へ、少量接種で免疫が持続 厚労省部会が了承

 厚生労働省の専門家部会は12日、製薬会社「Meiji Seika ファルマ」(東京都中央区)が開発した、新型コロナウイルスのオミクロン株の新系統「JN・1」に対応したワクチン「コスタイベ」(商品名)について、製造販売の承認を了承しました。遺伝物質「メッセンジャーRNA(mRNA)」ワクチンを改良した新しいタイプで、少量の接種で効果が長く続く特性があります。

 このワクチンのタイプは、レプリコン(自己増幅型)と呼ばれます。mRNAをコピーして増やす「増殖装置」の設計図も成分に組み込むことで、接種からしばらくの間、ウイルスの働きを抑える中和抗体の産生につながるmRNAが体内で増えます。このため、接種量は従来の6分の1から20分の1で済むといいます。

 同社が、約830人を対象に行った臨床試験では、接種後1カ月時点で、血液中の中和抗体量は接種前の8倍、半年時点では同4倍でした。海外製の承認済みワクチンと比べて高く、副反応の頻度には違いがみられませんでした。

 承認されれば、10月に始まる定期接種用も含めて約430万回分が供給される予定です。

 北里大の中山哲夫名誉教授(臨床ウイルス学)は、「ワクチンの選択肢が増えるのは望ましい。新しいタイプであるため、承認された場合は、国や製薬会社は安全性の調査を続け、科学的根拠に基づいた情報を丁寧に発信する必要がある」と話しています。

 2024年9月13日(金)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟥脳の再生医療薬、出荷制限解除へ 開発企業が品質データ再収集

 厚生労働省の専門部会は16日、事故などによる外傷性脳損傷の患者に細胞を移植して運動まひの改善を促す再生医療等製品「アクーゴ」の出荷制限を解除することを了承した。2024年7月に承認されたものの、品質に関する追加データを集め認められるまで出荷できない異例の条件が付き、開発企業「...