医師が都市部などに偏り地方で不足する「医師の偏在」への新たな対策として、厚生労働省が、公立病院の院長などの管理者になる要件に、医師が少ない地域で1年以上勤務することを新たに加える方向で検討を進めていることがわかりました。
「医師の偏在」は医師が都市部や特定の診療科などに偏り地方の病院などで不足するもので、厚労省が検討会で対策を議論しています。
こうした中、厚労省が公立病院を含む公的医療機関や国立病院機構が運営する病院などについて、医師が少ない地域での勤務経験があることを院長などの管理者になるための要件にする方向で検討を進めていることがわかりました。
こうした要件はすでに全国に約700ある「地域医療支援病院」で導入されていますが、公的医療機関などに拡大されれば対象は約1600の病院に増加します。
2020年度以降に臨床研修を開始した医師を対象とし、医師が少ない地域での勤務期間については現在の半年以上から1年以上に延長する方針です。
専門性が身に着くのか不安を感じる医師もいることから、スキルを向上するための研修の受講費用などを補助することも検討しています。
一方で専門家の間からは民間も含めたさらに多くの病院に同様の要件を適用すべきだという指摘も上がっていましたが、厚労省は影響が大きいとして対象を公的医療機関などにとどめる方針です。
厚労省は今後、検討会などの意見を踏まえた上で年内にも新たな対策をまとめることにしています。
2024年11月18日(月)
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