2025/08/24

🟥観光客急増で南極汚染深刻化、研究者が警告

 観光客の急増と研究プロジェクトの拡大が南極の汚染を深刻化させていると、研究者たちが20日に警告した。すでに人為的な気候変動の脅威にさらされている地球上で最も手つかずの自然環境の一つにとって、新たな打撃となる。

 国際研究チームは新たな研究で、南極の人間が活動してきた地域では、重金属を含む微粒子の濃度が40年前の10倍に上昇していると述べた。

 国際南極旅行業協会によると、この変化は南極大陸を訪れる観光客数が過去20年間で年間2万人から12万人に増加したことと関連している。

 科学誌「ネイチャー・サステナビリティー」に掲載された研究は、「南極における人間活動の増加は、船舶、航空機、車両、そして支援インフラなどから発生する化石燃料の燃焼による汚染物質への懸念を高めている」と述べている。

 観光客を乗せた船は、汚染物質を多く含む化石燃料で動いており、ニッケル、銅、亜鉛、鉛などの微粒子の発生源となっている。

 研究論文の共著者の一人、オランダ・フローニンゲン大学のラウル・コルデロ氏は、「観光客が頻繁に訪れる地域には汚染粒子が存在するため、南極の雪はより速く解ける」「観光客1人でも、約100トンの雪の融解を加速させる一因となる可能性がある」と語った。

 重金属は、科学調査によっても増加している。コルデロ氏によると、長期間滞在する研究プロジェクトは、観光客1人の最大10倍の影響を与える可能性があるという。

 この研究は、汚染度の高い重油の使用禁止や、観光業界による電気推進船やハイブリッド推進船の導入など、南極大陸を保護するための取り組みにおいて「意義ある前進」があったことを認める一方で、「南極大陸における人間活動による負荷を軽減するために、再生可能エネルギーへの移行の加速や化石燃料の使用削減など、さらに多くのことを行う必要がある」と指摘している。

 2025年8月24日(日)

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