2025/10/18

🟥無精子症マウスに精子作らせ子供も誕生、大阪大チームが研究に成功 男性不妊治療につながるか

 精子がないマウスに、精子を作らせることに成功したとする研究成果を、大阪大のチームが発表した。男性不妊の治療につながる可能性があるという。論文がアメリカの「科学アカデミー紀要」に掲載された。

 6組に1組のカップルが不妊に悩み、原因の半分は男性側にあるとされる。精巣で精子が正常に作られない「非閉塞(へいそく)性無精子症」の場合は、不妊治療が難しい。

 大阪大の伊川正人教授(生殖生物学)らは、精子の形成に必要な酵素が作れない無精子症のマウスの精巣に、この酵素を作る「メッセンジャーRNA(mRNA)」が入った粒子を投与した。この方法は、新型コロナウイルスワクチンでも注目された技術だ。粒子を投与してから3週間後、精巣内で精子が作られたのを確認した。精子を採取し、体外で受精させる「顕微授精」を実施したところ、子供も生まれた。

 同じ酵素の異常は人でも見付かっているが、伊川教授は「無精子症には他の原因も関係しているとみられ、調べていきたい」と話している。

  石黒啓一郎・千葉大教授は、「画期的な成果で、この方法なら健康被害のリスクも少ない。採取できる精子の量を増やすなど、人の治療に向けた研究を進めてほしい」と話している。

 2025年10月18日(土)

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