2022/08/16

🟪医療機関以外で死亡の258人が新型コロナ感染 7月は2月に次ぐ多さ

 全国の警察が、医療機関以外で体調が悪化するなどして死亡が確認された遺体を調べたところ、7月は258人が新型コロナウイルスに感染していたことが、警察庁の発表で判明しました。最多だった今年2月(564人)に次いで多く、感染者の急増と関連しているとみられあす。

 都道府県別では、東京都61人、大阪府26人、神奈川県20人、千葉県18人、沖縄県16人の順に多くなりました。発見場所別では、自宅や高齢者施設などの「自宅等」が234人、それ以外の「外出先」が24人。年代別では、80歳代68人、70歳代49人、90歳代46人が多く、10歳未満も5人いました。

 2022年8月16日(火)

🟪新型コロナ自宅療養者、過去最多の154万4096人 4週連続過去最多

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、自宅で療養している感染者は、8月10日時点で過去最多の154万4000人余りに上ったことが、厚生労働省のまとめでわかりました。

 厚労省によりますと、新型コロナウイルスに感染して自宅で療養している人は、5日前の8月10日の時点で全国で合わせて154万4096人でした。前の週から10万5991人増え、4週連続で過去最多となりました。

 現在の感染「第7波」ではオミクロン型の派生型「BA・5」により感染が急拡大し、7月27日時点で初めて100万人を突破。前週(8月3日現在)は143万8105人に増えました。

 都道府県別では、東京都が最も多く17万8700人、次いで大阪府が14万7373人、愛知県が10万9746人などとなっています。

 また、療養先が決まらない「療養先調整中」は33万750人。このうち入院が必要と判断された人のうち、受け入れ先を調整中だった人は2269人で、前の週から580人減りました。

 病床使用率についても公表し、10日時点で38都府県が病床逼迫(ひっぱく)の目安となる50%以上でした。神奈川県の98%が最も高く、愛知県83%、静岡県79%と続きました。

 「第7波」では、新型コロナに感染した後に搬送先が見付からず自宅で死亡した高齢者もいて、厚労省は全国の自治体に医療提供の体制などを強化するよう求めています。

 2022年8月16日(火)

🇨🇻ふけ症

頭部の角質片のはがれ落ちが目立つ疾患

ふけ症とは、頭部の表皮の角質層が大小の角質片であるふけとなって、はがれ落ちるのが目立つ疾患。頭部粃糠疹(ひこうしん)とも、乾性脂漏とも呼ばれます。

頭皮だけでなく全身の皮膚の表面からは、絶えず角質が自然にはがれ落ちています。この角質の細胞は非常に小さいために、目で見ることができません。ふけというのは、角質に皮膚の脂やごみが混ざり、細かい米ぬか状の白色、ないし灰色の角質片となってはがれ落ちたものです。

健康な人でも生理的な現象として軽度のふけはみられますが、頭皮の新陳代謝が速まって角質がどんどんはがれ落ち、くしでとかすと肩に大小のふけが目立つ場合は病的と考えられます。一般的に、乾いたサラサラのふけを乾性ふけ、粘っこく重いふけを脂性ふけと呼びます。

ふけ症の原因として、男性ホルモンであるアンドロゲンの影響が指摘されています。しかし、ふけの程度と皮脂の量は必ずしも比例しません。頭部の毛嚢(もうのう)に住み着いている微生物、特にかび(真菌)の一種である癜風(でんぷう)菌の量が増えており、これを抑える薬用シャンプーでふけが減ることから癜風菌が原因との説がありますが、関係はないとの説もあります。

20歳代がピークで、その後、特に誘因もなく、ふけの量が増えたり減ったりします。40〜50歳代になると、自然に軽快する傾向にあります。普通、かゆみはなく、あっても軽度です。

ふけ症として治療が必要になってくるのは、ほかの疾患の症状、脂漏性皮膚炎や乾癬(かんせん)などがある場合です。これらの真菌によって起こる疾患では、頭の皮膚が赤くなったり、かゆみを伴ったりしています。また、ふけがかさぶたのように大きく、固着する傾向のある時も、ほかの疾患の症状と考えられます。

そのほか、若い男性の若はげの前兆として、ふけと抜け毛が多くなることもあり、粃糠性脱毛症と呼ばれます。

ふけ症の検査と診断と治療

自分でできるふけ症の対処法として、抗真菌薬であるケトコナゾールを含有するシャンプー(コラージュフルフル)を始め、真菌を抑制するジンクピリジンチオンを含有するメリットシャンプー、カロヤンなどのヘアートニックを用います。これらは、薬局で市販されています。洗髪回数としては、毎日1回または1日おきが適当であり、洗いすぎは逆効果のことがあります。

日常生活での対処で効果が見られない場合、ほかの疾患の症状としてふけ症がある場合は、皮膚科を受診します。

ふけ症の特別な検査はありませんが、脂漏性皮膚炎、皮膚の角質が異常増殖する乾癬、水虫の原因である白癬菌が頭皮に感染する頭部白癬、頭虱(あたまじらみ)との区別が必要です。抜けた毛やふけの顕微鏡検査により、白癬菌や頭虱の虫卵の有無が診断されます。

専門医による治療としては、せっけんでよく洗い、皮膚の状態に合わせて副腎(ふくじん)皮質ホルモン(ステロイド剤)のローションを1日に2〜3回、擦り込むと効果があります。

🇨🇻ブシャール結節

手指の中央の関節である第2関節に、はれ、痛み、変形が現れる疾患

ブシャール結節とは、手指の中央の関節である第2関節に、はれ、痛み、こわばり、変形などの症状が現れる疾患。結節とは、指関節の背側に骨の変形によってできる盛り上がりをいいます。

手指の変形性関節症の一つで、手指の一番先の第1関節に現れればヘパーデン結節、第2関節に現れればブシャール結節と呼ばれます。

長年の指の使用や繰り返される過度の負担のために、加齢に伴って第2関節の軟骨が擦り減って、周囲の骨が変形するために、ブシャール結節を発症します。

進行すると、手指の曲げ伸ばしができなくなったり、手指が横に曲がった状態で固まってしまったりします。同時に、指関節の背側の一部がこぶのように盛り上がってしまうことがあり、骨棘(こっきょく)とも呼ばれます。ぞうきんを絞ることができなかったり、字を書くことが不便になったりすることもあります。

通常、ブシャール結節は一つの手指から始まり、次第に両側の手指の第2関節に広がっていく特徴があります。

中高年、特に女性に多く発症します。また、手指の第1関節に現れるへバーデン結節の20パーセント程度に合併して、ブシャール結節が現れます。

手指の第2関節のはれ、痛み、こわばり、変形が続く場合には、関節リウマチやほかの膠原(こうげん)病の可能性もあるため、整形外科を受診し、関節リウマチなどと見分けた上で、対処することが勧められます。

ブシャール結節の検査と診断と治療

整形外科の医師による診断では、手指の第2関節のはれ、痛み、こわばり、変形、盛り上がりがあり、X線(レントゲン)検査で関節の透き間が狭くなったり、関節を形成する軟骨が擦り減ったり、骨棘があることが認められれば、ブシャール結節と確定できます。

関節リウマチやほかの膠原病との鑑別のために、血液検査を行う場合もあります。関節リウマチでは、手指の第2関節のほか、手首、肘(ひじ)など全身の関節に症状が現れます。

整形外科の医師による治療では、保存的療法として局所の安静や固定、投薬、局所のテーピング、温熱療法、運動療法などが行われます。急性期では、局所の固定、非ステロイド消炎鎮痛剤の投与、軟こう塗布、少量のステロイド剤(副腎〔ふくじん〕皮質ホルモン)の関節内注射などが行われます。

保存的療法で痛みが改善しない時や、変形がひどくなったり関節の動揺性がひどくなって日常生活に支障を来す場合は、手術療法として、第2関節の固定をする関節固定術や、骨棘を切除して関節を整える関節形成術などを行うこともあります。

対処法としては、第2関節が痛む時は指を動かさないように安静を心掛けます。痛くても使わなくてはならない時は、テーピングがお勧めです。ふだんでも、指先に過度な負担が生じることを避けます。

🇵🇾不整脈

心臓の拍動のリズムに乱れが生じる疾患

不整脈とは、一定感覚で行われている心臓の拍動のリズムに、何らかの原因によって乱れが生じる疾患。私たちが平常測っている脈拍は、心臓の拍動によって送り出された血液の流れにより動脈に伝えられて起こるもので、厳密には心拍数そのものではありません。

血管系統の中心器官である心臓には、4つの部屋があります。上側の右心房と左心房が、血液を受け入れる部屋です。下側の右心室と左心室が、血液を送り出す部屋です。4つの部屋がリズミカルに収縮することで、心臓は絶え間なく全身に血液を送り出すことができるのです。このリズムを作っているのが心臓の上部にある洞結節(どうけっせつ)と呼ばれる部分で、1分間に60~80回の電気刺激を発生させて、心臓を規則正しく収縮させています。この電気刺激が正常に働かなくことによって、拍動のリズムに乱れが生じてしまいます。

不整脈は、脈が不規則になる期外収縮、脈が速くなる頻脈性不整脈、脈がゆっくりになる徐脈性不整脈の3つに分類されます。

期外収縮は、いわゆる脈飛びを伴う不整脈です。平均的な心拍数を考えれば、1秒間に1回は必ず心臓が拍動していることになりますが、期外収縮では急に1秒飛んで2秒後に拍動するといったリズムの乱れを伴います。期外収縮の場合、症状が健康な人にもみられることがあるため窮迫した疾患ではないといえますが、発作が連続して起こる場合は危険といえます。原因として考えられるのは、心房がけいれんすることによって起こる心房細動。

頻脈性不整脈は、1分間当たりの心拍数が100回を大きく上回る症状をみせます。人間の血液量は一定なので拍動する回数が多くなると、1回の拍動で送り出される血液量が少なくなり、血圧の低下を招きます。頻脈性不整脈を来す病態には、心房細動、発作性上室性頻拍、心室頻拍、心室細動、WPW症候群などがあります。

徐脈性不整脈は、1分間当たりの心拍数が40回以下まで下回る症状をみせます。血流量が減少するため、貧血を起こしやすくなります。徐脈性不整脈を来す病態には、洞不全症候群、房室ブロックがあります。

不整脈で現れる症状は、不整脈の種類によって異なります。期外収縮では、めまいや動悸(どうき)などを伴います。頻脈性不整脈では、動悸や血圧の低下による息苦しさなどが起こります。短時間、胸が痛くなることもあります。徐脈性不整脈では、貧血やめまい、ふらつきなどの症状が現れ、息切れが起こったり、失神することもあります。

不整脈の原因としてもっとも多いのは、加齢によるものです。年を取ると誰でも少しずつ不整脈になっていきます。次に、ストレス、過労、睡眠不足が原因になってきます。基本的には狭心症や心筋梗塞(こうそく)とは別の疾患ですが、すでに心臓の疾患があると、不整脈になりやすいのも事実です。また、頻脈性不整脈の原因となっているのは、心臓の動きにかかわる電流に過電流を起こす部位があるためである、という研究結果もあります。

なお、脈が触れなくなった場合は、心室細動と心停止が考えられます。心室細動は不整脈の中でも危険な状態で、心臓の心室がけいれんを起こし、血流が停止し、意識がなくなります。1分間の心拍数は300~600回になるといわれ、心臓から血液が送られないため、すぐに意識を失い、数分で脳死が始まるともいわれています。すぐに心臓マッサージを開始しなければ死亡に至る大変、危険な状態です。

不整脈の検査と診断と治療

不整脈の症状は、その原因や発症部位によって異なりますが、重症な疾患に至る恐れがあるので、早期に専門医の診断を受ける必要があります。

医師による不整脈の治療に当たっては、検査による症状の特定が重要になってきます。普通の心電図検査を中心に、胸部X線、血液検査、さらにホルター心電図、運動負荷検査、心臓超音波検査などが行われます。いずれの検査も、痛みは伴いません。

ホルター心電図は、携帯式の小型の心電計を付けたまま帰宅してもらい、体を動かしている時や、寝ている時に心電図がどう変化するかをみる検査。長時間の記録ができ、不整脈の数がどれくらいあるか、危険な不整脈はないか、症状との関係はどうか、狭心症は出ていないかなどがわかります。とりわけ、日中に発作が起こりにくい不整脈を発見するのに効果を発揮します。

運動負荷検査は、階段を上り下りしたり、ベルトの上を歩いたり、自転車をこいでもらったりする検査。運動によって不整脈がどのように変わるか、狭心症が出るかどうかをチェックします。心臓超音波検査は、心臓の形態や動きをみるもので、心臓に疾患があるかどうかが診断できます。

不整脈の内科治療では、抗不整脈薬という心拍数を正常化する働きのある薬を中心に行われます。ただし、不整脈そのものを緩和、停止、予防する抗不整脈薬での治療は、症状を悪化させたり、別の不整脈を誘発したりする場合があり、慎重を要する治療法であるといえます。抗不整脈薬のほかに、抗血栓薬など不整脈の合併症を予防する薬なども用いられます。

不整脈の外科治療では、徐脈性不整脈に対して、ペースメーカーの埋め込み手術などが行われます。ペースメーカーは、遅くなった自分の脈の代わりに、心臓の外から電気刺激を与える装置です。この装置の埋め込み手術は、肩の皮膚の下に電気刺激を発する小さな電池と、その刺激を心臓に伝えるリード線を入れるだけですから、局所麻酔で簡単にすますことができます。

最近では、頻脈性不整脈に対して、体内に挿入したカテーテル(細い管)の先端から高周波を流し、心臓の過電流になっている部位を焼き切って正常化する、カテーテル・アブレーション法という新しい治療法が行われています。この治療法は、心臓の電位を測って映像化する技術が確立したことで実現しました。

薬物療法に応じず、血行動態の急激な悪化を伴い心房粗細動、心室頻拍、心室細動などを生じる重症頻脈性不整脈に対しては、直流通電(DCショック)が行われます。また、慢性的に重症心室頻拍、心室細動の危険が持続する症状に対しては、植え込み型除細動器(ICD)の埋め込み手術も考慮されます。植え込み型除細動器は、致命的な不整脈が起きても、それを自動的に感知して止めてしまう装置です。

🇵🇾豚インフルエンザ

豚(ぶた)インフルエンザとは、豚インフルエンザA型ウイルスによって引き起こされる豚の急性呼吸器疾患。

豚インフルエンザA型ウイルスには、H1N1、H1N2、H3N1、H3N2などいくつかの亜型がありますが、ほとんどの場合はH1N1亜型です。

豚インフルエンザは、豚の間で定期的に流行し、通常は人には感染しません。感染した豚との濃厚接触による人への感染例が米国などで確認されていましたが、2009年4月、メキシコで豚インフルエンザA型ウイルスの人への集団感染が起こり、人から人への感染が認められました。

その後、世界各地で感染者が確認されたため、世界保健機関(WHO)は4月27日、インフルエンザのパンデミック(世界的大流行)警戒レベルをフェーズ3(動物間、動物と人の間の一時的な感染)からフェーズ4(人と人の間の感染が地域レベルで続く)に引き上げました。これを受け、日本の厚生労働省は新型インフルエンザが発生したことを宣言しました。

さらに6月11日、WHOはフェーズ6(複数の地域にまたがる世界的な大流行)に引き上げ、パンデミックを宣言しました。

WHOが警戒レベルをフェーズ6からフェーズ5(人と人の間の感染がWHOが決める地域内の2カ国以上で続く)に引き下げたのは、2010年8月10日。パンデミック宣言から1年2カ月を経て、大流行の終息を宣言しました。

発生認定の2009年4月27日から2010年8月1日時点までに感染が確認されたのは214カ国・地域で、少なくとも1万8449人が死亡しました。日本では2010年6月末に、死者が200人に達しました。

🇧🇳ぶつかり症候群

スポーツ障害や老化で、肩関節の腱板に断裂とはれが起こった状態などの総称

ぶつかり症候群とは、肩関節で上腕を保持している腱板(けんばん)という筋肉と腱の複合体などに、断裂とはれが起こった状態などの総称。インピンジメント症候群、挟まり症候群とも呼ばれます。

ぶつかり症候群は、ペンキ塗り、建築作業などの肉体労働やスポーツによって長年上腕を酷使してきた人達に多くみられるとされていて、腱板の断裂とはれは、肩甲骨と上腕骨がぶつかり、2つの骨の間に腱板が挟まることで発生します。

肩甲骨と上腕骨で構成される肩関節は、人間の体の中で最も可動域が広く、ある程度の緩みがあるため脱臼(だっきゅう)が多いのが特徴です。肩関節の中には、上腕骨頭が肩関節の中でブラブラしないように肩甲骨に押し付ける役割の4つの小さな筋肉、すなわち前方から肩甲下筋、棘上(きょくじょう)筋、棘下筋、小円筋があります。これらの筋肉が上腕骨頭に付く部分の腱は、それぞれ境目がわからないように板状に付着しているために腱板と呼ばれます。腱板は、回旋筋腱板、回旋腱板、英語のカタカナ表記でローテーターカフとも呼ばれます。

この腱板と、腱板に隣接する滑液包という少量の滑液を含む袋状の組織は、肩関節のさまざまな運動により圧迫、牽引(けんいん)、摩擦などの刺激を受けており、加齢とともに変性し、腱板と滑液包に炎症を生じやすくなります。また、腱板は40歳ごろから強度が低下し、断裂の危険性が高まります。重い物を持ったり、転倒による肩の打撲など軽微な外力が加わって断裂する場合もありますし、若年者ではスポーツ障害としてみられることもあります。

特に、肩先の骨である肩峰および上腕骨頭に挟まれた棘上筋の腱は、肩関節の挙上時には肩峰と烏口(うこう)肩峰靭帯(じんたい)によって圧迫を受けています。これらの要因により退行変性を起こしやすく、腱板の中では最も断裂を起こしやすいところです。

スポーツ障害としてのぶつかり症候群は、野球の投球、ウエートリフティング、ラケットでボールをサーブするテニス、自由形、バタフライ、背泳ぎといった水泳など、腕を頭よりも高く上げる動作を繰り返し行うスポーツが原因で起こります。

腕を頭より高く上げる動作を繰り返すと、上腕骨の上端が肩の関節や腱の一部と擦れ合うため、腱板の線維に微小な断裂を生じます。痛みがあってもその動作を続ければ、腱板が断裂してしまったり、腱板の付着部位の骨がはがれてしまうことがあります。

腕を頭より高く上げる動作や背中から回す動作を繰り返すと、上腕骨の上端が肩関節の反対側の骨である肩甲骨と擦れ合い、炎症を起こします。スポーツ選手では、激しい動きの際に肩を安定化させるインナーマッスルの機能が低下していると、ぶつかり症候群が発生します。加齢により肩甲骨の動きが悪くなることも一因。

ぶつかり症候群の症状としては、肩が痛む、肩が上がらない、ある角度で痛みがあるなど、自然軽快しにくい特徴があります。肩の痛みは当初、腕を頭よりも高く上げたり、そこから前へ強く振り出す動作の際にだけ生じます。後になると、握手のため腕を前へ動かしただけでも痛むようになります。

通常は、物を前方へ押す動作をすると痛みますが、物を体の方に引き寄せる動作では痛みはありません。炎症を起こした肩は、特に夜間などに痛むことがあり、眠りが妨げられます。また、腕を肩よりも高く上げた状態で肩峰を抑えると、痛みます。

手が後ろに回らなくなる、いわゆる四十肩、五十肩と診断され、長い間治らない人の中に、ぶつかり症候群が見逃されていることがあります。

ぶつかり症候群の検査と診断と治療

整形外科の医師による診断では、MRI検査が有用です。また、いくつかの方向に腕を動かしてみて、特定の動き、特に腕を肩よりも高く上げる動作で痛みやピリピリ感を伴うことで、ぶつかり症候群と確定します。

スポーツなどによる疲労性のものでは、肩の痛み、特に運動時痛を伴います。広範囲断裂では、布団の上げ下ろしや洗濯物を干すなどの挙上障害などがあります。外傷によるものでは、受傷時に突然肩の挙上が不能となり、同時に肩関節痛を感じます。断裂が小さいと、挙上は除々に可能となる場合もあります。

整形外科の医師による治療では、腱板や滑液包に負担をかけている肉体労働やスポーツを控えて肩を休め、肩の筋肉を強化します。安静時や夜間の痛みが強い場合には、内服や外用の消炎鎮痛剤、関節内注射により和らげます。物を前方へ押しやる動作や、肘(ひじ)を肩より高く上げる動作を伴う運動は、すべて避けます。

肩の筋肉強化では、ゴムチューブによるカフ(腱板)エクササイズを行い、インナーマッスルを鍛え、肩の腱板のバランスを回復させます。カフエクササイズは肩関節の疾患において一般的な訓練となっており、ゴムチューブによる軽い抵抗、もしくは徒手による無抵抗にて、外旋や肩甲骨面上の外転などを行って、腱板の筋活動を向上させます。強すぎる抵抗は大胸筋や三角筋に力が入ってしまい、軽い抵抗に反応する腱板の働きを阻害してしまうので、十分注意する必要があります。

カフエクササイズでは、腕を体側に付けて、前腕を床と平行にしてゴムバンドを持ちます。肘を支点としてゴムバンドを引きながら、この腕を前方向、後ろ方向、横方向(手が体から離れる向きと、腕を胸の前に引き寄せる向き)に動かします。この運動は、肩の腱板のバランスを回復させ、腕を頭よりも高く上げる動きを含む動作中に腱板が肩甲骨にぶつからないようにする働きがあります。

損傷が特に重度な場合は手術も行われ、腱板が完全に断裂していたり、1年たっても完治しない場合が対象となります。手術では腱板がぶつからずに動かせるように、肩の骨から余分な部分を切除します。同時に、腱板の修復も行います。

🟥インフルエンザ感染者、2週連続増加 1医療機関当たり11・33人

 厚生労働省は23日、全国約3000の定点医療機関から12~18日の1週間に報告されたインフルエンザの感染者数は計4万3027人で、1医療機関当たり11・33人だったと発表した。前週比1・07倍で、2週連続の増加となった。全国平均で警報レベルとされる1医療機関当たり30人を下回...