2025/06/01

🟩温暖化が妊婦の健康に影響 日本はリスク高まる「暑い日」が15日増、アメリカ機関分析

 アメリカの気候研究機関クライメート・セントラルは、地球温暖化の影響で、早産など妊娠にかかわる健康リスクが高まる暑い日が世界的に増えており、日本では年平均で15日増加したとする分析結果をまとめました。都道府県別では、最多は沖縄県の36日増で、続く東京都が28日増、鹿児島県が22日増でした。「暑い日が1日でもあれば、リスクは上がる」と注意を呼び掛けています。

 妊娠中の女性が暑さにさらされると、高血圧や妊娠糖尿病、早産などの影響が出るとされます。研究チームは日本を含む247の国と地域でリスクが高まる気温を割り出し、2020〜2024年の5年間でそれを上回った日数を推計しました。その上で、温暖化が起きなかったと仮定した場合と比較し、増えた日数を数えました。

 約9割の国と地域で、健康に影響が出る恐れがある暑い日が倍増していました。日本全体の年平均は15日増の33日でした。リスクが高まるとされる気温は沖縄が29・1度で、年平均で36日増えて42日に。東京都は28・6度で、28日増の43日、鹿児島県は29・5度で、22日増の33日でした。

 2025年6月1日(日)


2025/05/31

🟩新型コロナ感染者、1医療機関当たり0・84人 前週比0・88倍で3週連続1人下回る

 厚生労働省は30日、全国約3000の定点医療機関から19〜25日の1週間に報告された新型コロナウイルスの新規感染者数が3229人で、1医療機関当たり0・84人だったと発表しました。前週比0・88倍と減少しました。1人を下回るのは3週連続。

 1医療機関当たりの感染者数が多かったのは、沖縄県1・93人、京都府1・57人、長野県1・37人。少なかったのは、宮崎県0・25人、大分県0・31人、香川県0・40人などでした。

 2025年5月31日(土)

 

2025/05/30

🟩大阪府泉佐野市に全国3例目の「赤ちゃんポスト」設置へ 来年度にも

 親が自身で養育できない子を匿名でも預かるいわゆる「赤ちゃんポスト」について、大阪府泉佐野市は、市内の医療機関に設置するため具体的な調査を進めることになりました。来年度のスタートを目指していて、実現すれば自治体主導での設置は全国で初めてとなります。

 泉佐野市は29日、親が育てられない子供を匿名でも預かる「赤ちゃんポスト」を、市内の産科のある医療機関に委託する形で設置する方針を明らかにしました。

 妊婦が医療機関の担当者以外に身元を明かさない「内密出産」も受け入れたいとしています。

 今後、詳細な検討を進めるため、すでに開設している熊本市の慈恵病院と東京都墨田区の賛育会病院を視察することにしていて、こうした費用約800万円を盛り込んだ補正予算案を、6月の定例議会に提出することにしています。

 来年度のスタートを目指していて、実現すれば国内3例目となり、自治体主導での設置は全国で初めてとなります。

 泉佐野市の千代松大耕市長は、「せっかく生まれてきた大切な命が失われることがないよう、子供を守る最後のとりでをつくっていきたい。こういった取り組みは、行政主導でやっていくべきだ」としています。

 2025年5月30日(金)

2025/05/29

🟩終末期患者への「死の援助」法案を可決 フランス下院、9月以降に上院審議へ

 フランス国民議会(下院、577議席)は27日、終末期患者に厳格な条件の下で致死量の薬の投与を認める「死への積極的援助」を導入する法案を賛成多数で可決しました。自殺ほう助や安楽死を禁じていた従来の政策の転換に向けた一歩。9月以降に上院で審議される予定で、法制定までなお時間がかかる見通し。フランスメディアが報じました。

 賛成は305、反対は199。自身で死を決断できる能力があり、重篤で不治の病気に冒された終末期の患者で、苦痛を和らげることができないフランス国籍またはフランス在住外国人の成人のみが「死への援助」を受けることができるとしています。

 患者は自ら薬を投与する必要があり、身体的に不可能な場合にのみ例外的に医師または看護師が投与できます。

 エマニュエル・マクロン大統領は2022年、人生の終え方について幅広く議論する市民会議の設置を決定。市民の過半数が死への積極的援助に賛同したことを受け、法案を作成するよう政府に求めていました。ただ多くがカトリック教徒のフランスでは、宗教関係者や医療従事者らからの反対の声も根強くあります。

 2025年5月29日(木)

2025/05/28

🟩兵庫県の40歳代男性、はしか感染 連休中に韓国滞在、新幹線や大阪市・石垣島に滞在も

 兵庫県などは27日、県内に住む40歳代の男性がはしか(麻疹)に感染し、不特定多数の人と接触している可能性があるとして、注意を呼び掛けました。

 兵庫県などによりますと、男性は5月4~6日にかけて韓国に滞在し、17日に発熱の症状が出て、せきや発疹などを発症し、22日に医療機関を受診し、翌23日にはしかと判明したということです。

 府などによると、16日午前9時25分ごろ、男性はJR姫路駅(兵庫県姫路市)から山陽新幹線に乗車し、大阪市内に移動しました。同市中央区のスターバックスコーヒーの店舗を訪れ、午後に山陽新幹線で姫路市に戻りました。翌17日午前、関西空港発石垣島空港行き日本トランスオーシャン航空(JTA)83便に搭乗。沖縄県石垣市内に滞在し、19日のJTA86便で戻りました。

 2025年5月28日(水)

2025/05/27

🟩日本の医療用医薬品市場、2024年度は11兆円 過去最高額に

 アメリカの調査会社のIQVIA日本法人は、2024年度の日本の医療用医薬品市場の売り上げが薬価ベースで前年比1%増の11兆4874億600万円になったと発表しました。4年連続の増加でした。統計の発表を始めた2005年度(7兆7471億円)の約1・5倍になり、最高額となりました。

 薬効別売り上げでは抗がん剤領域が1位で、2位が糖尿病剤、3位が免疫抑制剤でした。ワクチン類の成長率が最も大きく、前年比43%増の3418億円でした。ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンや小児用ワクチンが伸長しました。

 製品別売り上げではがん免疫薬「キイトルーダ」が1位で、前年比16%増の1917億円でした。2位以下に抗凝固薬「リクシアナ」、がん免疫薬「オプジーボ」、アトピー性皮膚炎などの治療薬「デュピクセント」が続きました。

 医薬情報担当者(MR)が販促活動をする製薬企業別の売上高ランキングは、1位が中外製薬(5343億円)、2位がイギリスのアストラゼネカ日本法人(5112億円)、3位が第一三共(4924億円)、4位がアメリカのメルク日本法人のMSD(4511億円)、5位が武田薬品工業(4278億円)でした。

 2025年5月25日(日)

2025/05/26

🟩岐阜市の禁煙外来病院で職員16人が隠れて喫煙 通報で判明、診療報酬計450万円を返還へ

 禁煙外来を設け、敷地内全面禁煙としている岐阜赤十字病院(岐阜市)で、職員16人が敷地内の病棟の陰などで喫煙していたことが26日、病院への取材でわかりました。敷地内全面禁煙は禁煙治療で保険が適用され、診療報酬を受け取る条件となっています。病院は東海北陸厚生局に報告し、禁煙外来を中止。診療報酬計約450万円を、健康保険組合や患者などに返還します。

 病院によると、昨年12月、職員が敷地内で喫煙しているという匿名の通報があり、今年1月から全職員に聞き取り調査をしました。この結果、看護師や元管理職を含む職員が喫煙していたことが判明しました。

 禁煙外来を設置した2006年6月から喫煙していた職員もおり、病院が昨年12月までに受け取った「ニコチン依存症管理料」約310万円と、2020年から昨年12月までに受け取った「連携強化診療情報提供料」約140万円を返還します。返還対象は延べ約2700件、患者は約750人。

 岐阜赤十字病院は「健康増進を率先して進めるべき病院においてこのような事態が発生したことを深くおわび申し上げます」とした上で、職員を厳正に処分するとともに、全職員への敷地内禁煙の周知徹底や公益通報窓口の設置などの再発防止策を実施するとしています。

 2025年5月26日(月)

🟪熱中症で救急搬送、今年初の1万人超え 6月30日~7月6日、前週比2倍に

 連日、猛烈な暑さが続く中、6日までの1週間に熱中症で医療機関に救急搬送された人は、全国で1万人余りと、前の週の2倍以上に増えたことが、総務省消防庁のまとめでわかりました。  総務省消防庁によりますと、6月30日から7月6日までの1週間に熱中症で医療機関に運ばれた人は、全国で合...