2025/08/19

🟥百日せき、1週間の患者数400人近く減も依然高水準

 子供を中心に感染し、激しいせきが続く「百日せき」について、8月10日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は3200人余りで、前の週より400人近く減ったものの、依然として高い水準が続いている。

 百日せきは激しいせきが続く細菌性の感染症で、乳児が感染すると重症化して死亡する恐れもある。

 国立健康危機管理研究機構によると、8月10日までの1週間に全国の医療機関から報告された患者数は、前の週より388人少ない3211人となった。

 都道府県別にみると、東京都で276人、埼玉県で222人、群馬県で210人、愛知県で172人、茨城県で164人、神奈川県で162人、千葉県で150人などとなっている。

 また、今年これまでの累計の患者数は6万4467人となった。

 今シーズンは患者数の増加に伴い乳児が重症化したり死亡したりするケースが出ているほか、これまで治療に使われてきた抗菌薬が効かない「耐性菌」に感染するケースも各地で報告されている

 日本小児科学会は、生後2カ月を迎えたら速やかに定期接種のワクチンを接種するなど、重症化リスクの高い乳児への対策を呼び掛けている。

 2025年8月19日(火)

2025/08/18

🟥ミニストップ、店内加工品で消費期限を偽装 全店舗で販売見合せ

 コンビニチェーンのミニストップは18日、関東や関西の一部店舗で店内加工したパック総菜について、消費期限の偽装があったと発表した。これまでにおにぎりや弁当でも同様の事案が発覚し、社内で調査していた。偽装にかかわったのは現時点で23店舗で、他の店舗も調査するほか、全店舗での一部店内加工品の販売を当面見合わせる。

 唐揚げやフランクフルトなど店内で仕上げた総菜のほか、「手づくり」シリーズのおにぎりと弁当の販売を休止する。フライドポテトやホットドッグ、アイスクリームといったカウンター商品や、工場で加工を済ませた食品は引き続き取り扱う。

 同社によると、東京都、大阪府、京都府などの23店舗で偽装があった。店内厨房での調理後、本来はすぐに消費期限を記したラベルを貼るべきところ、一定時間を空けて貼付していた。売り場に一度並べた商品のラベルを付け替える問題も判明している。

 来店客からは18日時点で健康被害の訴えは出ていないという。問題のあった23店舗は保健所への報告を済ませており、厨房を備える全国約1800店舗での緊急点検を進めている。

 ミニストップは同日、「お客さま、関係各所の皆さまには多大なるご迷惑をおかけしましたこと心よりおわび申し上げます」との謝罪文を公表した。その上で「発生した事案の原因究明を図るとともに、再発防止に尽力します」としている。

 2025年8月18日(月)

2025/08/17

🟥東京都内、熱中症で22人が救急搬送 うち1人重症

 東京消防庁管内で17日午後3時までに熱中症で医療機関に救急搬送されたのは、暫定値で12歳から95歳までの男女22人だった。このうち20歳代の男性1人が重症、7人が中等症、14人が軽症だということである。

 東京消防庁は、室内でも暑いと感じたら我慢せずに冷房や扇風機を利用し、水分をこまめに補給するなど熱中症予防を呼び掛けている。

 2025年8月17日(日)

2025/08/16

🟥新型コロナ感染者、8週連続で増加 1医療機関当たり6・13人

 新型コロナウイルスの全国の感染状況は、8月10日までの1週間に、1つの定点医療機関当たりの平均の患者数が6・13人と8週連続で前の週から増加した。

 厚生労働省は、「例年夏と冬には感染者が多くなる傾向にあり、感染者の増加が続いている。手洗いやせきエチケット、エアコンを使用していても部屋の換気を行うなど、基本的な感染対策に引き続き取り組んで欲しい」としている。

 厚労省によると、8月4〜10日までの1週間に全国約3000の定点医療機関から報告された新型コロナウイルスの患者数は前の週から1761人増えて2万3126人となった。 

 また、1つの医療機関当たりの平均の患者数は6・13人で前の週の1・11倍となり、8週連続で前の週から増加した。

 都道府県別では、多い順に宮崎県が14・71人、鹿児島県が13・46人。佐賀県が1・83人、熊本県が10・78人、沖縄県が1・42人などとなっていて、40の都道府県で前の週より増加している。少なかったのは北海道2・52人、滋賀県3・49人、広島県3・60人などだった。

 8月10日までの1週間に、全国約500の定点医療機関から報告された新たに入院した患者の数は1729人で、前の週と比べて227人増加した。

 厚生労働省は全国の流行状況について、「例年、夏と冬には感染者が多くなる傾向にあり、感染者の増加が続いている状況だ。手洗いやせきエチケット、エアコンを使用していても部屋を換気するなど、基本的な感染対策に引き続き取り組んでほしい」としている。

 2025年8月16日(土)

2025/08/15

🟥がん手術を担う消化器外科医、5200人不足 2040年に、病院集約化を検討へ

 2040年には、がん手術を担う消化器外科医が約5200人不足するという推計を盛り込んだ報告書を、厚生労働省のがん診療に関する検討会が14日までにまとめた。「必要な医師数が確保できず現在提供できている手術を継続できなくなる恐れがある」と指摘。高齢化と現役世代の減少が進む中、長時間労働などを理由に、若手医師が消化器外科を避けがちなことが背景にありそうだ。

 報告書は、治療の効率性を向上し、医師が経験を蓄積して高度な医療技術を維持できるよう、都道府県が医療機関の集約化などを検討する必要があるとした。

 検討会では、手術の需要と供給のバランスを予測した。需要は、初回手術を受ける患者数が2025年で推計46万5000人なのに対し、2040年は約44万人で約5%減る。

 一方、供給側の医師はこれを大幅に上回る速さで減少する。特に外科医の約7割を占める消化器外科では、日本消化器外科学会の所属医師が2025年の約1万5200人から、2040年に約9200人へ約39%減少。需給を単純計算すると、約5200人の不足が見込まれるとした。

 2025年8月15日(金) 

2025/08/14

🟥暑さでスマートフォンの温度上昇も バッテリー劣化や発火の恐れに注意を

 記録的な暑さが続く中、通信各社では、スマートフォン本体の温度が上昇するとバッテリーの劣化や発火の恐れがあるとして、注意を呼び掛けている。

 スマートフォンのバッテリーにはリチウムイオン電池が使われていて、熱の影響を受けやすい特性があり、気温が上昇すると内部に熱がこもり、一時的に操作できなくなったり、バッテリーが劣化したりすることがある。

 KDDIが、35度の気温で、充電しながら動画を再生し続け、スマートフォンの表面温度を測ったところ、48・7度になったということである。

 さらに気温が上がりやすい車内のダッシュボードを想定し、85度の環境に2日間スマートフォンのバッテリーを置いたところ、1ミリから2ミリ膨張したということである。

 こうした状況が続くとバッテリーが劣化し、発火の恐れもあるという。

 このため会社では、スマートフォンの表面温度が上昇していると感じたら、電源を切って使用をやめ、涼しい場所に置くよう呼び掛けている。

 KDDIシステム戦略部の桑田卓哉さんは、「高温状況で使い続けるとやけどの懸念もあるので、いったん利用を控えてほしい。風を当てることでスマホの温度を下げることもできるので、そうした対処をしてほしい」と話していた。

 2025年8月14日(木)

2025/08/13

🟥VR映像でうつ病患者治療 高知大病院が臨床研究

 高知大病院と医療系企業「BiPSEE」(東京都渋谷区)はこのほど、うつ病患者の気分が落ち込む症状「抑うつ」を、仮想現実(VR)映像を用いたデジタル療法で軽減できることを特定臨床研究で確認したと明らかにした。医療機器としての承認を目指し、治験開始に向け準備を進めている。

 同病院などによると、うつ病患者の中には抗うつ薬の効きにくい人や、論理的な理解が必要とされるタイプの精神療法が向かない人もいる。

 臨床研究では、VRとスマホアプリを組み合わせた8週間のプログラムを自宅で実施。仮想空間の海に漂う生物を、色や形などの指示に従い一定時間見詰め、自発的に注意を向ける練習を行った。自分の内面ばかりに向いてしまう注意をコントロールすることが狙いという。

 研究に参加した患者47人のうち、VR療法を実施した24人は、うつ病のスコアが減少し、追跡調査でも効果が継続した。

 同社の代表取締役で高知大医学部の松村雅代特任教授は、「誰でも感覚的に理解できるのはVRの大きな強み。うつ病治療の選択肢の一つにしていきたい」と話した。

 2025年8月13日(水)

🟥第三者機関の医療事故推奨に32%報告なし 2015~2024年、112件

 患者の予期せぬ死亡原因を調べる医療事故調査制度が始まった2015年から昨年末までに、医療機関から相談を受けて、第三者機関が事故として報告を推奨すると助言した計346件のうち、112件(約32%)の報告がなかったことが27日、第三者機関を運営する日本医療安全調査機構への取材でわ...