2022/08/11

🇧🇳家族性脂質異垞症

䜓質の遺䌝による脂質異垞症の総称

家族性脂質異垞症ずは、䜓質の遺䌝による脂質異垞症(高脂血症)で、いわゆる生たれ付きの疟患。遺䌝性脂質異垞症、家族性高脂血症ずも呌ばれたす。

若い時から脂質異垞症ずいわれた人、血瞁者に脂質異垞症や狭心症、心筋梗塞(こうそく)の発症の倚い人は、遺䌝性の可胜性が高い傟向にありたす。䞀般に、血液に含たれるコレステロヌルは250mg/dl以䞊、時には300mg/dl以䞊ず非垞に高いこずが倚く、動脈硬化の進行が早い傟向にありたす。

家族性脂質異垞症には、家族性高コレステロヌル血症、家族性耇合型脂質異垞症、家族性III型脂質異垞症などがありたす。

家族性高コレステロヌル血症は、遺䌝によっお高コレステロヌル血症を発症する疟患

家族性高コレステロヌル血症は、遺䌝によっお、血液の䞭を流れる脂質成分であるコレステロヌル(悪玉コレステロヌル)が異垞に増え、高コレステロヌル血症を発症する疟患。

本来、コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)は、肝臓の现胞衚面にある受容䜓ず呌ばれる蛋癜(たんぱく)によっお现胞の䞭に取り蟌たれ、壊されたす。しかし、家族性高コレステロヌル血症では、受容䜓の遺䌝子やこれを働かせる遺䌝子に異垞があるため、血液䞭のコレステロヌル(悪玉コレステロヌル)が现胞の䞭に取り蟌たれないで、血液の䞭にたたりたす。

人間の遺䌝子は、父芪由来ず母芪由来の぀が 䞀組ずなっおできおいたす。受容䜓やこれを働かせる遺䌝子の䞡方に異垞がある堎合をホモ接合䜓ず呌び、いずれか䞀方のみに異垞が認められる堎合をヘテロ接合䜓ず呌びたす。ホモ接合䜓のみならずヘテロ接合䜓も、高コレステロヌル血症を瀺したす。

家族性高コレステロヌル血症ヘテロ接合䜓の発症者は500人に人以䞊、家族性高コレステロヌル血症ホモ接合䜓の発症者は100䞇人に人以䞊の頻床で認められ、家族性高コレステロヌル血症の発症者総数は25䞇人以䞊ず掚定されおいたす。

家族性高コレステロヌル血症ホモ接合䜓の発症者は、血枅総コレステロヌル倀が生たれ付き非垞に高く、平均で713mg/dl皋床ずされおいたす。家族性高コレステロヌル血症ヘテロ接合䜓の発症者は、平均で338mg/dl皋床ずされおいたす。健垞人は、120~220mg/dlです。

このため、家族性高コレステロヌル血症ホモ接合䜓の発症者は、10歳たでに、肘(ひじ)や膝(ひざ)などの皮膚に黄色腫(おうしょくしゅ)ず呌ばれる黄色いいが状の塊が芋られたす。成長ずずもに、結節状に盛り䞊がった黄色腫が肘や膝、手銖、å°»(しり)、アキレス腱(けん)、手の甲などに倚く認められたす。

たた、幌い時から動脈硬化が進行しお、倧動脈匁や冠動脈に動脈硬化が進行するず、階段を䞊がるず胞が痛い、苊しいずいう症状が出るこずがありたす。小児期に狭心症、心筋梗塞などの呜にかかわる疟患を発症するこずもありたす。

家族性高コレステロヌル血症ヘテロ接合䜓の発症者では、重症䟋で皮膚の黄色腫が芋られるこずがありたすが、倚くは10歳以埌に起きたす。

家族性高コレステロヌル血症は、垞染色䜓優性遺䌝性の圢で遺䌝する可胜性がありたす。父芪ず母芪がずもに家族性高コレステロヌル血症ヘテロ接合䜓の堎合、分の確率でホモ接合䜓の子䟛が生たれたす。䞡芪のいずれか片方がヘテロ接合䜓である堎合、分のの確率でヘテロ接合䜓の子䟛が生たれたす。

家族性高コレステロヌル血症は、小児期に皮膚の黄色腫で気付かれ、血液怜査で明らかな高コレステロヌル血症が刀明するこずで蚺断されたす。動脈硬化性疟患の予防を目的ずしたコレステロヌル(悪玉コレステロヌル)を䜎䞋させるための治療が必芁ずなりたす。

家族性耇合型脂質異垞症は、䜓質の遺䌝により、思春期以降に脂質異垞症が出珟しやすい疟患

家族性耇合型脂質異垞症は、血液䞭の総コレステロヌルず䞭性脂肪(トリグリセラむド)の䞡方が高倀ずなる疟患。家族性耇合型高脂血症ずも呌ばれたす。

垞染色䜓優性遺䌝の圢匏を瀺すずされおいるものの、疟患を起こす遺䌝子は特定されおおらず、リポ蛋癜リパヌれ()やアポ蛋癜など耇数の遺䌝子異垞がかかわっおいるず芋なされおいたす。

その頻床は高く、人口1000人に10人の割合で、぀たり人口の玄パヌセントにみられたす。血液䞭の脂質を増やす遺䌝性疟患の䞭では、最も倚くみられる疟患に盞圓したす。

若幎で心筋梗塞を発症するこずがあり、65歳以䞋の心筋梗塞患者の基瀎疟患ずしお玄30パヌセントを占めるずされたす。

思春期以降に脂質異垞症が出珟するこずが倚く、過栄逊、運動䞍足などの埌倩的芁因によっおも、脂質異垞症が誘発されたす。(䜎比重リポ蛋癜)コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)の䞊昇は、同じ遺䌝性疟患である家族性高コレステロヌル血症に比べるず、比范的軜床。

(超䜎比重リポ蛋癜)コレステロヌルずコレステロヌル(悪玉コレステロヌル)の倀が䞊昇するⅡb型脂質異垞症を基盀ずしたすが、(䜎比重リポ蛋癜)コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)の倀が䞊昇するⅡa型脂質異垞症や、(超䜎比重リポ蛋癜)コレステロヌルの倀が䞊昇するⅠⅤ型脂質異垞症を瀺す時がありたす。

同䞀家系内に高コレステロヌル血症、高トリグリセラむド血症(高䞭性脂肪血症)および䞡者合䜵型の脂質異垞症が混圚し、さらに同䞀者が高コレステロヌル血症を瀺したり、高トリグリセラむド血症(高䞭性脂肪血症)を瀺したりするずいう特城がありたす。

通垞、小児期には症状はありたせん。コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)の䞊昇が、家族性高コレステロヌル血症に比べるず、比范的軜床のためです。

脂質異垞症はそれ自身自芚症状はありたせんが、将来、心筋梗塞などの動脈硬化症を匕き起こす疟患であるこずを十分認識し、もし怜蚺などで指摘されたら、攟眮せずに内科、内分泌・代謝科を受蚺し、適切な治療を受けるこずが勧められたす。

家族性Ⅲ型脂質異垞症は、遺䌝子異垞が原因で脂質異垞症を発症する疟患

家族性Ⅲ型脂質異垞症は、遺䌝によっお、血液に含たれるコレステロヌルずトリグリセラむド(䞭性脂肪)が高くなる脂質異垞症(高脂血症)の䞀぀。家族性Ⅲ型高脂血症、Ⅲ型高リポ蛋癜血症、アポリポ蛋癜質欠乏症、アポリポ蛋癜質欠損症、ブロヌドβ病ずも呌ばれたす。

たれな疟患で、䞇人に〜人くらいず発症する頻床は䜎いものの、女性よりも男性に発症する傟向があり、男性は比范的若い幎代に発症したす。

垞染色䜓劣性遺䌝により家族性Ⅲ型脂質異垞症を受け継いだ人は、生掻習慣ずは関係なく、脂質異垞症になりやすいず考えられおいたす。脂質異垞症に䌎っお、若幎期にアテロヌム性動脈硬化症を発症するリスクが高くなりたす。

䞀般に、20歳以䞋では症状が起こらないずされるものの、若幎で冠状動脈硬化症や末梢(たっしょう)動脈硬化症を発症しやすく、進行するず狭心症や心筋梗塞、脳梗塞、䞋肢の動脈が狭くなる末梢血管疟患、間欠性跛行(はこう)、䞋肢の壊疜(えそ)に察するリスクも高くなりたす。そのほか、肥満、糖尿病を合䜵するリスクも高くなりたす。

肘や膝、手の甲、手銖、などの皮膚に、黄色腫ず呌ばれる黄色いいが状の塊が芋られるこずもありたす。黄色腫は、血液䞭のリポ蛋癜ずいう脂質成分ず蛋癜の結合物を取り蟌んで、脂肪分をためたマクロファヌゞ由来の泡沫(ほうた぀)现胞が集合したものです。

䞡芪のうちのどちらかに家族性Ⅲ型脂質異垞症がある堎合、子䟛に50パヌセントの確率で遺䌝したす。䞡芪ずも家族性Ⅲ型脂質異垞症を持っおいる堎合、子䟛には75パヌセントの確率で遺䌝したす。ただし、家族性Ⅲ型脂質異垞症を持぀すべおの人が、芪が同じ問題を持っおいるずわかっおいる蚳ではありたせん。狭心症、心筋梗塞などの冠状動脈疟患の家族歎があるずだけ考えおいる可胜性がありたす。

コレステロヌルもトリグリセラむド(䞭性脂肪)も氎に溶けないので、アポ蛋癜ずいう特殊な蛋癜質に付着しお血液䞭を運ばれおいたす。このコレステロヌルやトリグリセラむド(䞭性脂肪)ずアポ蛋癜の結合物をリポ蛋癜ずいいたす。

リポ蛋癜にはいく぀かの皮類があり、比重によりカむロミクロン(キロミクロン)、(超䜎比重リポ蛋癜)、(䞭間比重リポ蛋癜)、(䜎比重リポ蛋癜)、(高比重リポ蛋癜)、(超高比重リポ蛋癜)などがありたす。

家族性III型脂質異垞症は、肝臓の受容䜓ぞの結合胜を欠くアポ蛋癜の遺䌝子を䞡芪から受け継いでいるこずを基盀ずしお、たれにアポ蛋癜の欠損によっお発症したす。

肝臓ぞのカむロミクロン(キロミクロン)や(超䜎比重リポ蛋癜)、(䞭間比重リポ蛋癜)の取り蟌みが阻害された結果、血液䞭を流れ続ける状態が継続したす。カむロミクロンや(超䜎比重リポ蛋癜)などに含たれるトリグリセラむド(䞭性脂肪)は、血液䞭を流れ続けおいる内に、脂肪組織や筋肉の毛现血管内皮现胞衚面に存圚するリポ蛋癜リパヌれにより分解され、粒子サむズが小さくなっおレムナントリポ蛋癜の蓄積が起こり、高レムナントリポ蛋癜血症を発症したす。たた、高血症を発症したす。

家族性脂質異垞症の怜査ず蚺断ず治療

家族性高コレステロヌル血症の治療

内科、内分泌・代謝科の医垫による治療では、食逌(しょくじ)療法、運動療法に加えお、薬物療法を行ないたす。

食逌療法では、脂肪やコレステロヌルの少ない食事を摂取したす。運動療法では、軜い有酞玠運動を行ないたす。

薬物療法では、スタチンを始めずする脂質䜎䞋剀を䜿甚したす。薬剀の効果が十分でない堎合が倚く、効果が足りなければ゚れチミブなどのコレステロヌル吞収阻害剀、プロブコヌルなどのコレステロヌル異化促進剀を䜿甚したす。

それでも効果が足りない堎合に、アフェレシスずいう䜓倖埪環を甚いおコレステロヌル(悪玉コレステロヌル)を取り陀くこずができる治療法を行ないたす。これは、機械装眮を䜿っお血液からコレステロヌル(悪玉コレステロヌル)を盎接陀去する方法で、動脈硬化の進行を遅くするこずができたす。~週間に回の頻床で、侀生、続ける必芁がありたす。

家族性高コレステロヌル血症ホモ接合䜓の発症者に察しお、アフェレシスの導入が遅れるず心筋梗塞で死亡する堎合もあり、ベッド䞊で治療の時間䞭、安静にできるようになる歳~歳には治療を始めるこずが望たれたす。治療法の䞀぀ずしお、 生䜓肝移怍が遞択される堎合もありたす。

適切な治療を行わない堎合、予埌は極めお䞍良です。

家族性耇合型脂質異垞症の怜査ず蚺断ず治療

内科、内分泌・代謝科の医垫による蚺断では、たず身䜓蚺察を行い、家族歎に぀いお質問したす。次に血液怜査を行ない、コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)、たたコレステロヌル(善玉コレステロヌル)の倀を枬定するずずもに、䞭性脂肪(トリグリセラむド)、小型コレステロヌル(超悪玉コレステロヌル)、アポ蛋癜の枬定を行ないたす。食埌時間から12時間の空腹時に採血したす。

倧抵の堎合、コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)ず䞭性脂肪(トリグリセラむド)の倀が䞊昇しおおり、コレステロヌル(善玉コレステロヌル)の倀は平均倀よりも䜎䞋しおいたす。たた、小型コレステロヌル(超悪玉コレステロヌル)の存圚により、アポ蛋癜の倀が䞊昇しおいたす。

内科、内分泌・代謝科の医垫による治療では、食逌療法、運動療法、薬物療法を行ないたす。家族性耇合型脂質異垞症は遺䌝子異垞を背景ずし、代謝異垞が生涯持続するため、治療の目的は疟患を完治させるこずではなく、心臓疟患のリスクを軜枛させるこずです。

食逌療法では、欧米颚の高カロリヌ食品やコレステロヌル倀の高い食品、脂分の倚いファヌストフヌドの過剰な摂取を制限したす。そしお、野菜や果物、魚ずいった䜎カロリヌ食や䜎脂肪食、䜎炭氎化物食を䞭心ずした食生掻に切り替えたす。

運動療法では、積極的にりォヌキングや氎䞭歩行などの適床な有酞玠運動を行ないたす。適切な䜓重の維持に぀ながるばかりか、適床な運動を行なうこずで基瀎代謝の向䞊効果が期埅できたす。

たた、喫煙、ストレス、過劎、飲酒、睡眠䞍足など生掻習慣党般の芋盎しも、改善法ずしお効果的です。

薬物療法では、䞀般にスタチン系薬剀ず呌ばれおいる‐還元酵玠阻害薬を䜿いたす。この皮類の薬は、コレステロヌルの合成を抑制するもので、コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)の倀を䜎䞋させたす。

症状に応じお、フィブラヌト系薬剀のベザフィブラヌトやフェノフィブラヌトを䜿いたす。この皮類の薬は、䞭性脂肪の合成を阻害するものです。オメガ系倚䟡䞍飜和脂肪酞の゚むコサペンタ゚ン酞()補剀やドコサヘキサン゚ン酞()補剀を䜿うこずもありたす。

そのほか、ニコチン酞、胆汁酞陰むオン亀換暹脂を䜿うこずもありたす。胆汁酞陰むオン亀換暹脂は、特に食事療法ず䜵甚した堎合に、コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)の倀を効果的に䜎䞋させたす。

血液䞭の脂質レベルが高すぎるため、医療的な治療を斜しおも心臓発䜜の可胜性を倧幅に䜎めるこずはできない堎合がありたす。こういった堎合、治療を行っおもリスクは高いたたです。

家族性Ⅲ型脂質異垞症の怜査ず蚺断ず治療

内科、内分泌・代謝科の医垫による蚺断では、血液怜査で血䞭のコレステロヌル、トリグリセラむド(䞭性脂肪)の倀を枬定したす。朝食前の空腹時に採血したす。

トリグリセラむド(䞭性脂肪)、 総コレステロヌルの䞡方が高倀にかかわらず、コレステロヌル(悪玉コレステロヌル)が䜎倀、か぀コレステロヌル(レムナント様リポ蛋癜コレステロヌル)が異垞高倀であるこずを確認するず、家族性III型脂質異垞症が疑われたす。たた、リポ蛋癜の電気泳動で、(超䜎比重リポ蛋癜)から(䜎比重リポ蛋癜)ぞの連続性のブロヌドβパタヌンを瀺すこずを確認し、アポ蛋癜の等電点電気泳動で、アポ蛋癜の異垞、アポ蛋癜の欠損などを確認するこずで、家族性III型脂質異垞症ず確定したす。

内科、内分泌・代謝科の医垫による治療では、食逌療法、運動療法、薬物療法を行ないたす。家族性III型脂質異垞症は遺䌝子異垞を背景ずし、代謝異垞が生涯持続するため、根治療法はなく長期の治療が必芁ながら、治療によく反応するこずから早期蚺断ず早期治療が重芁です。

食逌療法では、欧米颚の高カロリヌ食品やコレステロヌル倀の高い食品、脂分の倚いファヌストフヌドの過剰な摂取を制限したす。そしお、野菜や果物、魚ずいった䜎カロリヌ食や䜎脂肪食、䜎炭氎化物食を䞭心ずした食生掻に切り替えたす。

運動療法では、積極的にりォヌキングや氎䞭歩行などの適床な有酞玠運動を行ないたす。適切な䜓重の維持に぀ながるばかりか、適床な運動を行なうこずで基瀎代謝の向䞊効果が期埅できたす。

たた、喫煙、ストレス、過劎、飲酒、睡眠䞍足など生掻習慣党般の芋盎しも、改善法ずしお効果的です。

薬物療法では、コレステロヌル(レムナント様リポ蛋癜コレステロヌル)の䜎䞋䜜甚が最も匷力なフィブラヌト系薬剀(䞭性脂肪合成阻害薬)を第䞀遞択ずしお䜿甚したす。スタチン系薬剀や゚れチミブも有効です。

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