腹痛、胸焼け、吐き気などの症状が突発的に発生
急性胃炎とは、腹痛、胸焼け、吐き気などの症状が突発的に起こる疾患。症状が現れた時期や、原因がはっきりしているのが、急性胃炎の特徴です。
具体的には、アルコール、消炎鎮痛剤、ストレスなどが、発症の原因になります。一例を挙げれば、「酒を飲みすぎたために、胸焼けや吐き気がした」、「風邪薬を飲んだら、胃が痛くなった」、「会社や学校などでストレスを受けると、胃が痛くなる」といったようなことが、典型的といえます。
また、消炎鎮痛剤では、内服薬だけでなく、座薬なども急性胃炎の原因になります。これらは、薬が胃壁に直接触れることで胃炎が起こるのでなく、薬の成分自体に胃炎を起こす作用があるためです。
急性胃炎の検査と診断と治療
急性胃炎では、症状がはっきりと現れるため、多くの場合、検査をしなくても、症状によって診断が下されます。ただし、胃潰瘍(かいよう)や胃がんではないことを確認するために、内視鏡検査で胃の粘膜の様子を直接観察することもあります。
急性胃炎の治療では、まず原因を取り除くことが大切です。薬が原因なら医師に相談して薬の使用を中止したり、ストレスが原因ならストレスの解消に努めるなどします。
しかし、それでも症状がある場合は、次のような薬剤による対症療法が行われます。
(1)胃酸分泌抑制薬:胃酸の分泌を抑える薬を服用します。これが対症療法の中心になります。
(2)胃粘膜保護薬:胃の粘膜を保護する薬で、補助的に用いられます。
(3) 運動機能改善薬:胃の運動を活発にする薬で、胃のもたれがみられる場合に用いられます。
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