膀胱に尿が一杯になった時や排尿する時に、尿が尿管、腎盂に逆流する現象
膀胱(ぼうこう)尿管逆流症とは、膀胱に尿が一杯になった時や排尿する時に、尿が尿管、腎盂(じんう)に逆流する現象。
正常な状態では、膀胱に尿がたまってきたり、排尿時に息むと、尿管膀胱移行部の逆流防止機能が働いて、膀胱壁内尿管が膀胱の壁に押し付けられ、尿の逆流が起こらないようになっています。この逆流防止機能が不十分だと、逆流を起こします。膀胱尿管接合部の形態や、膀胱壁内尿管と膀胱壁との進入角度、膀胱壁内尿管の長さなどによって、逆流を起こすと考えられています。
逆流防止機能の未熟な小児にみられることが多いのですが、成人になっても前立腺(ぜんりつせん)肥大などによって膀胱からの尿の出が悪くなった場合にも、膀胱尿管逆流症は起こります。
頻度は、新生児までは男児に多くみられますが、その後は女児および女性に多くみられます。また、家族内発生や多因子による遺伝もあるとされています。
常時、細菌の混じった汚い膀胱内の尿が逆流している場合には、尿管が正常よりも膨らむ水(すい)尿管症、尿が腎盂や腎杯内にたまって膨らむ水腎症を示すようになります。
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