2022/10/26

🟧神戸大、幅広いコロナ変異型を抑える中和抗体を開発 治療薬への応用に期待

 神戸大学の研究チームは25日、新型コロナウイルスの幅広い変異型に対し高い感染抑制作用が期待できる中和抗体を開発したと発表しました。オミクロン型で現在主流となっている「BA・5」にも効果があり、新型コロナの治療薬としての応用が期待できるといいます。研究成果はプレプリント(査読前論文)にまとめました。

 研究チームは、新型コロナウイルスへの感染歴があり、mRNA(メッセンジャーRNA)ワクチンを2回接種済みの複数の患者の血液から人工的に抗体を数種類作り、新型コロナウイルスのスパイクたんぱく質との結合強度などを解析。うち1つの抗体は、第1波で流行したヨーロッパ型からBA・5型までの幅広い変異型に対し、ウイルスの感染を抑える作用を示しました。

 森康子・神戸大学教授(臨床ウイルス学)は、「動物実験などで有効性についてさらに解析を進める」としています。

 抗体医薬は軽症者に投与して重症化を防ぐ仕組みの治療薬。国内では抗体カクテル療法と呼ばれる「ロナプリーブ」(中外製薬)や、イギリス製薬大手グラクソ・スミスクラインが開発した点滴薬「ソトロビマブ」(商品名・ゼビュディ)が承認されています。

 2022年10月26日(水)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟩「国立健康危機管理研究機構」が発足 感染症対策の研究機関統合

 感染症の対策を担当しにてきた国の2つの研究機関が統合され、「国立健康危機管理研究機構」(JIHS<ジース>)として4月1日に発足しました。科学的な知見をもとに、政府に感染症対策について助言を行うほか、基礎研究と治療法の開発などを一体的に行い、新たな感染症の流行に備えることを目...