大阪市に本社がある塩野義製薬は24日、開発を進めてきた新型コロナウイルス感染症ワクチンについて、厚生労働省に承認を求める申請を行いました。国内の製薬会社が開発を進めてきた新型コロナワクチンの承認申請は初めてです。
塩野義製薬の発表によりますと、厚労省に承認申請したのは、遺伝子組み換えで作ったウイルスの一部を活用する「組み換えたんぱく質ワクチン」です。
このワクチンには、当初広がった従来型の新型コロナウイルスに対応した成分が含まれていて、20歳以上を対象に、1回目と2回目の接種、それに3回目の接種用として承認を求めています。
塩野義製薬によりますと、1回目と2回目の接種を想定した臨床試験で、ウイルスの働きを抑える中和抗体の値が、アストラゼネカのワクチンよりも高いと確認できたほか、3回目の接種を想定した臨床試験では、中和抗体の値がファイザーのワクチンを接種した場合と同じ程度だったとしています。
また、これまでの臨床試験で、安全性に大きな問題は確認されなかったとしています。
塩野義製薬は「今回のワクチンは、インフルエンザのワクチンで確立された技術を活用した。国産ワクチンの早期供給に向けて引き続き注力したい」とコメントしており、今後、4回目の接種を想定した臨床試験や、オミクロン型と従来型の両方に対応した「2価ワクチン」の開発を進めたいとしています。
塩野義製薬は国産初の新型コロナ向け飲み薬「ゾコーバ」も開発し、厚労省が22日に緊急承認しました。
2022年11月24日(木)
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