厚生労働省は2日、新型コロナウイルスと季節性インフルエンザの同時流行に備え、平日であれば全国で1日に最大90万人程度を診療する体制を整えたと発表しました。流行のピーク時に見込む75万人の受診希望者を受け入れられる水準としています。年末年始の感染拡大も想定され、休日の診療体制の強化が引き続き課題になります。
都道府県が同時流行の発生時に備えた計画を作成し、厚労省がとりまとめました。発熱外来などでは平日に最大で87万人の患者を診察し、電話・オンラインの診療でさらに2万3000人に対応します。それぞれ従来から13万人分と1万8000人分、受け入れ能力を拡充します。
厚労省はピーク時に想定される受診者数を上回る水準の診療能力を全都道府県で確保したとしています。加藤勝信厚労相は2日の閣議後の記者会見で、「多数の発熱患者が生じた場合にも必要な医療を提供できる保健医療体制の確保に万全を期していきたい」と述べました。
週末や祝日の受け入れ体制はなお途上です。従来から11万人ずつ診療能力を増やす計画ですが、受け入れ数は最大で土曜日が55万人、日曜祝日が23万人にとどまります。
厚労省は外来医療の逼迫を防ぐため、高齢者、基礎疾患のある人、妊婦や小学生以下の外来受診を優先するよう求めています。重症化リスクの低いコロナ軽症者らは健康フォローアップセンターへの連絡を基本とし、1日当たりの最大対応人数を8万人から20万人に増やします。
厚労省は都道府県別の医療体制について、2日中にホームページで公開することにしています。
2022年12月4日(日)
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