イギリスやフランスなどヨーロッパ各国は、新型コロナウイルスの感染が急拡大している中国からの入国者を対象に、水際措置を強化すると発表しました。中国で感染者が急増し、政府発表に実態が反映されていないとみられているにもかかわらず、同国が海外旅行を解禁したのを受けての措置。
イギリス政府は30日、1月5日以降中国からイギリスへ直行便で入国する乗客は、出発前の2日以内に受けた新型コロナウイルスの検査の陰性証明の提示を義務付けると発表しました。
イギリス政府は対策強化の理由について、中国から包括的な衛生情報が共有されていないなど情報不足を指摘しています。
このほか1月8日からは、新たな変異型に感染している人がいないか確認するため、到着時にも検査を行うとしています。
また、フランス政府は30日、中国からフランスへ航空便で入国する乗客は、出発前の2日以内に受けた検査の陰性証明の提示を義務付けると発表しました。
この措置は1月1日にも始まる見通しで、ほかの国を経由して到着した場合も対象となるほか、機内ではマスクの着用も義務付けるということです。
フランス政府は対策強化の理由について、春節(旧正月)を迎える1月、中国からの入国者の増加が見込まれることや、人の往来が増えることで新たな変異型が出現する懸念が高まっていることなどを挙げています。
このほかスペインも30日、中国から入国する乗客に陰性証明かワクチン接種の証明書の提示を義務付けると発表したほか、イタリアも中国から入国した乗客を対象に検査を行うことにしており、ヨーロッパ各国が水際措置を強化しています。
日本、インド、マレーシア、台湾、アメリカ、韓国、イスラエルも新たな変異型の流入を防ぐため、中国からの渡航者全員に検査を義務付けています。一方、スイスは水際対策を講じない方針を示しています。
2022年12月31日(土)
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