南アメリカのブラジルの研究所は11月30日、国内のアマゾンで、今年7月までの1年間に違法な伐採などによって、秋田県の面積に匹敵する広さの熱帯雨林が消失したと推定されると明らかにしました。
南アメリカのブラジルには世界最大の熱帯雨林、アマゾンの約3分の2が広がっています。
ブラジルの国立宇宙研究所(INPE)は11月30日、今年7月末までの1年間に森林火災や違法な伐採などで熱帯雨林が推定で1万1568平方キロメートル失われたと発表しました。
失われた熱帯雨林は、前の年の同じ時期に比べて11%余り減りましたが、4年連続で1万平方キロメートルを上回りました。1年間で秋田県の面積に匹敵する広さの森林が消失したことになります。
ブラジルでは、アマゾンの開発に積極的なジャイール・ボルソナロ大統領のもとで、熱帯雨林の消失が進んだと指摘されており、地球温暖化の加速につながるなどとして、欧米各国や環境団体から強く批判されてきました。
一方、来年1月1日に次の大統領に就任するルイス・イナシオ・ルーラ・ダ・シルヴァ氏は、2025年に開かれる気候変動対策の国連の会議「COP30」を、ブラジルのアマゾンに誘致する考えを示すなど、熱帯雨林の保護に力を入れる構えで、国際社会から対応が注目されています。
専門家によると、アマゾンの森林破壊の状況は「引き返せるかどうかの転換点」に近付いており、対策が急務となっています。
2022年12月2日(金)
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