2022/12/29

🟩中国の新型コロナ、北京市や内陸部で重症患者増加 医療体制ひっ迫深刻に

 新型コロナウイルスの感染が急拡大する中国では、首都北京市や内陸部で重症の患者が増加するなど、医療体制のひっ迫が一層深刻になっています。

 中国では、厳格な「ゼロコロナ政策」を取ってきた政府が極端な方向転換をして、感染対策を大幅に緩和した後、各地で感染が急拡大しています。

 中国メディアによりますと、北京市の大学病院の1つでは、治療を受ける重症の患者が1日当たり500人を超えるなど、深刻な状況が続いているということです。

 また、医療体制がぜい弱な内陸部でも重症の患者が増えており、安徽省にある病院の救急外来では、医療従事者全員の陽性が確認されたものの、代わりの医師や看護師がいないため、39度の熱があっても解熱剤を飲んで勤務を続けているということです。

 この救急外来では1日当たり1000人以上を診察し、重症化のリスクが高い基礎疾患のある人や高齢者を優先して治療しているということです。

 感染による死者は27日、中国国内全体で3人にとどまっていますが、中国の感染症の専門家は、基礎疾患のある感染者が重症化して死亡した場合は新型コロナによる死者に数えないという見解を示しています。

 中国の状況を受けて、イタリアのオラツィオ・スキラッチ保健相は28日、中国から航空便で到着したすべての乗客に対して、新型コロナウイルスの検査を義務付けると発表しました。

 この中でスキラッチ保健相は、「今回の措置は、イタリア国民を守るためで、ウイルスを監視し、新たな変異がないか確認するために不可欠だ」と指摘しています。

 また、地元メディアによりますと、12月26日に中国からミラノの空港に到着した2つの便の乗客合わせて212人を検査したところ、97人が陽性だったということです。

 また、中国の状況を受け、アメリカ疾病対策センター(CDC)は28日、中国本土と香港、マカオから航空便で到着する2歳以上の乗客に対し、出発の搭乗の際に新型コロナウイルスの検査の陰性証明を提示することを1月5日から義務付けると発表しました。

 CDCは今回の措置を国籍やワクチン接種の有無にかかわらず適用するとしていて、中国本土と香港、マカオからほかの国を経由してアメリカに到着する乗客にも適用されるということです。

 CDCは、「中国で新型コロナの感染が拡大する中、アメリカ国内での感染拡大を抑えるために今回の措置を行うことにした」として、中国政府が自国内での感染拡大に関して十分な情報を共有していないと批判しました。

 2022年12月29日(木)

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