2025/08/09

🟥建設アスベスト訴訟、大阪高裁でも和解 12社が115人に計12億円支払い

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸って肺がんや中皮腫になった元作業員と遺族ら約130人が、アスベストを含む建材を扱った複数のメーカーに損害賠償を求めた訴訟が8日、大阪

高裁(徳岡由美子裁判長)で和解が成立した。原告弁護団は「多くの被災者が亡くなる中で、早期救済の一点で集団和解に至った意義は大きい」と評価する。

 和解条項によると、建材メーカー12社が原告115人に対して、計約12億5000万円を解決金として支払う。そのうち、日東紡績や大健工業など10社は被害を生じさせたことについて謝罪。責任が認められないとされたメーカー9社も原告らに「哀悼とお見舞いの意」を表する。

 東京高裁でも7日に和解が成立しており、原告弁護団の村松昭夫弁護士は会見で「画期的な前進だ。全国で続く関連訴訟で和解が進むこと、裁判がなくても救済される仕組みができることを強く望む」と話した。

 一方、屋外の解体作業などをしていた原告らについては、メーカー側の責任が否定された。村松弁護士は「建設現場でアスベストを吸って病気になった事実は同じで、被災者の線引きは許されない。政治こそが動くべき問題だ」と訴えた。

 建設アスベストを巡っては、最高裁が2021年に国と一部メーカーの賠償責任を認め、国が給付金を支払う制度をつくった。一方で、建材メーカー側は賠償額などを争い、訴訟が続いている。

 弁護団は9~10日の午前10時~午後6時、被害者向けに電話での無料相談を実施する。問い合わせは0120・966・329へ。弁護団は「できるだけ多くの被災者を掘り起こしたい」と話している。

 2025年8月9日(土)

0 件のコメント:

コメントを投稿

🟥建設アスベスト訴訟、大阪高裁でも和解 12社が115人に計12億円支払い

 建設現場でアスベスト(石綿)を吸って肺がんや中皮腫になった元作業員と遺族ら約130人が、アスベストを含む建材を扱った複数のメーカーに損害賠償を求めた訴訟が8日、大阪 高裁(徳岡由美子裁判長)で和解が成立した。原告弁護団は「多くの被災者が亡くなる中で、早期救済の一点で集団和解に...