世界最高齢と認定されたフランスの修道女、シスター・アンドレ(本名リュシル・ランドンさん)が17日、南部の町トゥーロンで亡くなりました。118歳でした。
トゥーロン市長は同日、「世界最高齢のシスター・アンドレが亡くなった」とツイッターで発表しました。
ランドンさんが入居していたトゥーロンの高齢者施設の広報担当者によると、現地時間の17日午前2時、施設で眠っている間に息を引き取りました。「これは大きな悲しみですが、本人はそうなることを望んでいました。最愛のきょうだいのもとに行くことが、彼女の願いでした。これは彼女にとっての自由なのです」とコメントしています。
ギネスワールドレコーズ社の2022年4月の発表によると、ランドンさんは日露戦争が始まった1904年2月11日にフランス南部で生まれ、プロテスタントの家庭で男兄弟の中で育ちました。パリで裕福な家の家庭教師を経験し、カトリックに改宗、26歳で洗礼を受けました。比較的高齢の41歳で修道女となり、シスター・アンドレを名乗りました。フランス中部ビシーの病院で31年働いた後、トゥーロンに移りました。2021年には新型コロナウイルスに感染したものの、命に別条はありませんでした。
2022年2月11日に118歳の誕生日を迎えた時は、フランスのエマニュエル・マクロン大統領から手書きのバースデーカードを受け取りました。マクロン大統領はランドンさんの誕生以来、18人目のフランス大統領。ローマ・カトリック教会の最高指導者ローマ教皇は10人目になります。
長らくヨーロッパ最高齢とされてきたランドンさんは、それまでの世界最高齢だった日本人の田中カ子(かね)さんが2022年4月に119歳で死去したことを受け、世界最高齢と認定されました。この際に記者団の取材に応じ、「人々は仕事が体を痛めると言うが、私の場合は体を生き生きとさせる。108歳まで働いたのだから」と語ったといいます。
史上最高齢と認定されているのもやはりフランス人女性で、ギネス記録によると、1875年2月21日に生まれたジャンヌ・ルイーズ・カルマンさんの生涯は、122年と164日に及びました。
2023年1月19日(木)
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