製薬大手エーザイは11日、アルツハイマー病治療の新薬「レカネマブ」について、ヨーロッパ医薬品庁(EMA)に販売承認申請を提出したと発表しました。承認されれば、ヨーロッパ連合(EU)の域内で販売できます。同社は日本でも3月までに承認申請します。
レカネマブはエーザイが主導してアメリカの製薬会社バイオジェンと共同開発した新薬で、症状が軽い患者向けとして9日付でEMAに申請しました。まず受理の可否の手続きがあり、その後、承認に向けた審査を受けるといいます。
アメリカでは、アメリカ食品医薬品局(FDA)から6日に条件付きで迅速承認を受け、同日に正式承認に向けて申請しました。商品名は「レケンビ」で、販売価格は年間2万6500ドル(約350万円、体重75キロの場合)。1月中に発売する予定です。
レカネマブは、アルツハイマー病の原因とされる物質「アミロイドβ」を脳内から除去して病気の進行を長期間抑えることを狙った新しいタイプの薬。同種の薬のアメリカでの迅速承認は、バイオジェン主導でエーザイと共同開発した「アデュカヌマブ」に続いて2例目でした。
2023年1月11日(水)
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